2025年04月27日

設計部をもたない建設会社

建築設計事務所の客は、設計部をもたない建設会社である。意匠設計は社内でできるが、構造と設備がいないという会社もある。意匠の詳細設計と確認申請を外部に依頼するところもある。
一方、木造専業の設計事務所というものもある。軸組工法と2x4工法の両方を設計するところは少なく、木造専業の構造設計事務所は混構造や4階建て以上になると手を出さないところがある。
小規模建築を設計していると、木造では納まらず鉄骨造にしたり、RC造・WRC造と組合わせる混構造にすることもある。木造専業では手に負えないことがある。混構造は「木造も」設計している構造設計事務所が受け持つことになる。混構造の手引きなる本があるが、実務では既存の構造計算プログラムを使うことを想定した本があってもよいと思う。図面のCADデータが付録に付いたら更に良い。

posted by TASS設計室 at 23:27| 日記

無用な補強工事

耐震診断の結果に従わず、無用な補強工事を行った大規模マンションがある。
補強を行うことは悪いことではないが、やりやすい所だけに手を加えたと疑いたくなる。やりにくい所はそのままにされている。スリットを入れれば済むと考えているようだ。
内輪で都合よく処理したかったのかもしれない。今頃になって耐震改修評定を取得する気になったようだ。当初の耐震診断は、評定は取得していないものの、行政に報告を行っている。
今の状態では耐震基準適合証明書を得ることはできない。関係者は何をやろうとしていたのだろう。
その中に1人、今まで行ってきたことに疑問を持つ人がいることが分かった。
posted by TASS設計室 at 22:18| 耐震診断

補強したり改造しながら使う

建物を補強したり改造しながら使う。
新築だけが設計ではない。設計は応用問題である。
posted by TASS設計室 at 21:31| 日記

集客と企画に強い会社と実施設計に強い会社

集客と企画に強い会社と実施設計に強い会社がある。
前者に不足するところは、協力会社も含み、実施設計と構造設計である。それは発注する側の調整能力の欠如である。分からずに丸投げすることと、コントロールして丸投げすることは大きな違いである。
工場の耐震改修工事の見積を行ったが、構造設計以前に全体計画を綿密に行うことが必要であることが分かった。企画設計を行う設計者は、構造設計以前の段階の作戦が重要である。
posted by TASS設計室 at 10:14| 日記

設計を始めた時に着地点を見極める

設計を始めた時に着地点を見極め、スタートから着地点をつなぐことが作業である。
着地点が見えるから作業を単純化することができる。納まらないところは、どこが納まっていないか見える。
計画段階の図面をぼんやりと眺めることも必要である。
posted by TASS設計室 at 09:59| 閑話休題

2025年04月26日

スピード感

スピード感のある話しができるかどうかで、仕事のまとまり方が違う。
相手の理解や決めてもらわなくては進まないことに関しては、結論が出るまで誘導する。その際は複数の案を出して選んでもらう。明らかにダメな案を選択肢に含めることもある。結論が見えていることであっても、相手に『決めた』という意識をもたせることが必要である。

posted by TASS設計室 at 17:46| 日記

デザイナーは改修工事に興味を示さない

デザイナーは改修工事に興味を示さない。改修工事こそ、腕の見せ所ではないか。
経験がないので手を出せないでいる設計者も少なくない。工場や倉庫は設備を更新しながら使うので、改修工事はつきものである。
リノベーションの設計もあり、耐震診断や補強設計と大いに関連がある。ヨーロッパでは新築以外の設計が半数以上ということは、昔から聞いている。日本は1971年のRC規準の改訂から、建物の耐震性が高まった。1981年の新耐震に注目する人が多いが、1971年の規準も捨てたものではない。木造は2000年の基準で、ようやく信頼性が高くなった。それ以前の木造は4号特例のおかげで、よく分からないものもある。
posted by TASS設計室 at 13:51| 日記

2025年04月25日

特殊荷重を妻壁として入力

HOUSE-ST1で、パラペットやバルコニーの手摺などの荷重を妻壁として入力すると、入力データを3Dで確認することができる。
梁に対する荷重を考慮しているだけなので、見やすいほうがよい。
posted by TASS設計室 at 16:06| 木造の構造計算

ネタ倍

ネタ倍を、寿司の具材(ネタ)の量を通常よりも2倍にしたもの、と説明している人がいるが、これは違うのではないかな。僕が寿司屋の店主から聞いたのは、仕入れの2倍で売るということだった。
1,000円のマグロにシャリとワサビを付けて2,000円で売るというのである。1,000円/uの材料を施工して2,000円/uである。建設工事の材工でいくらか聞かれたら、こんな答え方がある。
原価7,000円のシャンパンを30,000円で売るくらいの付加価値を付けたいものである。30,000円はリーズナブルで、50,000円はぼったくりかな。
posted by TASS設計室 at 14:38| 日記

土木と建築

建築設計者は「鉄と木とコンクリート」の料理人である。
構造設計は、主にそれらを扱うが、「鉄とコンクリートと土」というほうが適切かもしれない。大根や人参に近い「木」は農学部に任せる。

「土と木」で土木だが、土木とは何か調べたら次のことが分かった。
「土木とは」の概要
(1)中国では、「土木」はきわめて古い言葉であること
・BC5世紀《国語・晋語九》、“志有之曰:‘高山峻原,不生草木;松柏之
地,其土不肥。’今土木勝,臣惧其不安人也・・建築も「土木」に含まれる。
(2)土木「築土構木」由来説は明治以降日本でのことらしいこと。
・最も古いのは1903年(M36)の「漢和大字典」(重野安繹ほか)?
・専門家の発言では、近藤泰夫氏の論説(1975年)である。
(3)日本では795年「日本後紀」が最初。近代では明治初期1869年(M2)国の官職として「土木司」が始め。
(4)学問名では1874年(M7)の工部大学校で、講義名の「Civil Engineering」を「土木学」に変えたのが最初である。
(5)日本のみ「土木」から建築構造が除かれ、建築に対比される「土木」となっている。他方中国の「土木」は建築分野を含む。
https://committees.jsce.or.jp/publicity/system/files/02-20140910-JSCE-PR-Furuki.pdf

※ シビルエンジニア (Civil engineer)
語源としては、「エンジニア」の古義で軍事のそれを指す「工兵」に対し、非軍事(civilian sector)でそれと同様のインフラストラクチャー整備のような仕事をする者という意味である。ただし、英語圏においても今日において一般には単に、土木や大規模建築のエンジニアという意味で使われている(英語版記事en:Civil engineerやen:Civil engineeringを参照)。
土木技術者(土木技師)。なお、土木学会では、『構造工学委員会のシビルエンジニアによる構造計画の考え方に関する小委員会』で、<エンジニアリングを主としながらも各種技術を紡ぐ資質を有する「アーキテクト」としての技術者、特に構造的な側面に焦点を当てながら、シビルエンジニアリングによる構造計画の考え方を模索、整理しテキスト化するとともに、今後のあるべき構造計画の姿についての提案を発信することを目的として、研究調査活動を行うもの>をシビルエンジニアとして定義している。
建築構造設計技術者(en:Structural engineer) 構造エンジニア。なお、アメリカ合衆国でいうストラクチュラルエンジニアは、ある一定の建築構造の設計をする場合の資格名で使用されていて、一般に建築構造設計の従事者はシビルエンジニアとよばれる。
posted by TASS設計室 at 02:20| 建築士