多くの木造軸組工法4階建てはルート2の計算で成り立つ。
どうしても偏心率が納まらず、ルート3になる場合もあるが、耐力壁の剛性を微調整して何とか偏心率を下げると、Qunの値が小さくなり有利になる。
スジカイを使わず、面材の耐力壁にすると構造特性係数が 0.3以下になり、β割増しもない。
2x4工法の4階建てと比較し、総合的に判断することをお勧めする。
軸組工法の利点は、一気に骨組が出来上がり、屋根を葺くことができることである。
2022年10月05日
木造軸組工法4階建て
posted by TASS設計室 at 08:59| 木造の構造計算
2022年09月28日
3階建て高さ13mが16mに改正
https://www.nice.co.jp/wp/nbr/2022_09_05_2/
3階建て高さ13mが16mに改正されるので、高さ方向に余裕のある建物を設計することができる。
しかし、北側斜線や道路斜線、日影規制が緩和されなければ、今まで通りの建物になる。
3階建て高さ13mが16mに改正されるので、高さ方向に余裕のある建物を設計することができる。
しかし、北側斜線や道路斜線、日影規制が緩和されなければ、今まで通りの建物になる。
posted by TASS設計室 at 16:33| 木造の構造計算
木造の保有水平耐力計算を避けない
木造軸組工法4階建てはスジカイを使わず、面材の耐力壁とする。β割増しが必要ないうメリットがある。
釘ピッチを変えて壁の剛性をコントロールすることで、偏心率を0.15以内にすることもできる。
どうしても0.15以内にならなければ、ルート3にすればよい。
軸組工法はルート2という選択肢があるので、適判にまわさなくても済む。
面材の耐力壁なら、2x4工法も軸組工法も同じことだが、計算方法が異なる。
保有水平耐力計算を行い、審査機関や適判と質疑応答ができるようになってください。
釘ピッチを変えて壁の剛性をコントロールすることで、偏心率を0.15以内にすることもできる。
どうしても0.15以内にならなければ、ルート3にすればよい。
軸組工法はルート2という選択肢があるので、適判にまわさなくても済む。
面材の耐力壁なら、2x4工法も軸組工法も同じことだが、計算方法が異なる。
保有水平耐力計算を行い、審査機関や適判と質疑応答ができるようになってください。
posted by TASS設計室 at 14:45| 木造の構造計算
2022年09月26日
住宅系の設計者が圧倒的多数
住宅系の設計者が圧倒的多数である。
大規模木造を普及させたいなら、意匠設計者に対するサポートが必要だ。
木造を採用すると、条件付きではあるが補助金が付くが、構造設計に対して補助金を付けるという考えはないのだろうか。
多くの木造専業の設計者の中には、4号建築の壁量計算やN値計算すら満足にできない人もいる。構造計算が必要な建物でも、せいぜい木造3階、ルート1の計算止まりである。
そこで、構造設計に対して補助金を付けると、需要が増えるのではないかと思う。その際は費用の上限を決め、その3分の2を補助するのである。耐震診断の補助金の要領で考える。
利権に群がる団体が、窓口をどこにするか議論するだろう。
大規模木造を普及させたいなら、意匠設計者に対するサポートが必要だ。
木造を採用すると、条件付きではあるが補助金が付くが、構造設計に対して補助金を付けるという考えはないのだろうか。
多くの木造専業の設計者の中には、4号建築の壁量計算やN値計算すら満足にできない人もいる。構造計算が必要な建物でも、せいぜい木造3階、ルート1の計算止まりである。
そこで、構造設計に対して補助金を付けると、需要が増えるのではないかと思う。その際は費用の上限を決め、その3分の2を補助するのである。耐震診断の補助金の要領で考える。
利権に群がる団体が、窓口をどこにするか議論するだろう。
posted by TASS設計室 at 09:18| 木造の構造計算
2022年09月21日
木造は3階建てに回帰する
2025年に木造3階の高さ制限が緩和されるので、時期を合わせて構造計算指針の改定があると予測する。
今頃は改定作業の準備が始まっているかもしれない。
軸組工法と枠組壁工法(2x4工法)で足並みが揃うか興味深い。どちらも木造なのだから、「木造軸組工法」と「木造壁式工法」の2つとして、建築基準法施行令に含めたらよいと思う。いつまで輸入住宅、告示1540号のままなのか。
今頃は改定作業の準備が始まっているかもしれない。
軸組工法と枠組壁工法(2x4工法)で足並みが揃うか興味深い。どちらも木造なのだから、「木造軸組工法」と「木造壁式工法」の2つとして、建築基準法施行令に含めたらよいと思う。いつまで輸入住宅、告示1540号のままなのか。
posted by TASS設計室 at 21:02| 木造の構造計算
4〜5階建ては混構造ではなく鉄骨造
4〜5階建ては混構造ではなく鉄骨造が適している。木造の会社だからといって、何でも木造に結びつけないことである。必然性のない計画は没になる運命にある。
特に狭小地の建物は鉄骨造で、半地下や斜面を受ける場合は壁式鉄筋コンクリート造と木造の組合せでしょう。
特に狭小地の建物は鉄骨造で、半地下や斜面を受ける場合は壁式鉄筋コンクリート造と木造の組合せでしょう。
posted by TASS設計室 at 02:19| 木造の構造計算
2022年09月12日
木造専業の構造設計者はルート1止まり
木造専業の構造設計者はルート1止まりの人が多いようだ。
1.414 や 1.732 の計算を避けていることから分かる。無理数だからかもしれない。
1.414 や 1.732 の計算を避けていることから分かる。無理数だからかもしれない。
posted by TASS設計室 at 08:19| 木造の構造計算
2022年09月10日
混構造の2階床
混構造の2階床には木造の壁や柱が載るので、柱や壁の軸力や短期荷重時の集中荷重を考慮する際は、それらを受ける梁を大梁としてデータを入力する。大梁としてデータをつくり、そこに特殊荷重を作用させる。
長期荷重のみを受ける柱や壁は、床荷重に均してしまう。ただし、集中荷重が大きい場合は、個別にスラブの検討を行う。
このような方法で計算するので、混構造の1階がラーメン構造なら、鉄骨造でも鉄筋コンクリート造でも、同様に計算できる。
1階が壁式鉄筋コンクリート造なら「2x4壁式」で一発で計算できる。その際、設計方針に壁芯についての考え方を書いておく。2x4工法の壁芯と1階のWRC造の壁芯の寄り寸法が一致しないが、壁厚の範囲なら同一直線状の壁とみなすとし、2x4工法の壁芯を優先して通り芯を決める。
また、木造の壁芯や開口端の寸法は、小数点以下の数字が出てくることがあるので、数値を切り上げ、あるいは切り捨てを行うと書いておく。
職務熱心な審査係りが意匠図と構造図、構造計算書の数値の不整合と言い出すことを封じ込めるためである。
長期荷重のみを受ける柱や壁は、床荷重に均してしまう。ただし、集中荷重が大きい場合は、個別にスラブの検討を行う。
このような方法で計算するので、混構造の1階がラーメン構造なら、鉄骨造でも鉄筋コンクリート造でも、同様に計算できる。
1階が壁式鉄筋コンクリート造なら「2x4壁式」で一発で計算できる。その際、設計方針に壁芯についての考え方を書いておく。2x4工法の壁芯と1階のWRC造の壁芯の寄り寸法が一致しないが、壁厚の範囲なら同一直線状の壁とみなすとし、2x4工法の壁芯を優先して通り芯を決める。
また、木造の壁芯や開口端の寸法は、小数点以下の数字が出てくることがあるので、数値を切り上げ、あるいは切り捨てを行うと書いておく。
職務熱心な審査係りが意匠図と構造図、構造計算書の数値の不整合と言い出すことを封じ込めるためである。
posted by TASS設計室 at 10:33| 木造の構造計算
2022年09月09日
木造4階は、2x4工法か軸組工法か
木造4階は、2x4工法か軸組工法か建設コストを比較する。
ルート2でも設計可能な軸組工法は、保有水平耐力計算を行わなくてはならない2x4工法と比べ、保有水平耐力計算が苦手な設計者にとって有利である。
混構造の場合でも、下部構造の崩壊形まで気にせず、許容応力度計算だけで済ませることができる。
偏心率と剛性率の計算が加わるだけで、難易度は3階建てと大差がない。4階建てになると軸組工法に誘導されてしまうと言っていた2x4工法の会社があるが、軸組工法にしたい気持ちは良く分かる。
軸組工法でタイロッドを使うことも考えると、階高の沈み込みの影響が少なく、柱の脚部にめり込み防止プレートを使うことができるというメリットがある。軸組工法でも面材の耐力壁をつかうのだから、2x4工法と同じようなものである。
こうなったら、折衷案もよいではないか。2x4工法・軸組工法・鉄骨造を混合した構造である。
ルート2でも設計可能な軸組工法は、保有水平耐力計算を行わなくてはならない2x4工法と比べ、保有水平耐力計算が苦手な設計者にとって有利である。
混構造の場合でも、下部構造の崩壊形まで気にせず、許容応力度計算だけで済ませることができる。
偏心率と剛性率の計算が加わるだけで、難易度は3階建てと大差がない。4階建てになると軸組工法に誘導されてしまうと言っていた2x4工法の会社があるが、軸組工法にしたい気持ちは良く分かる。
軸組工法でタイロッドを使うことも考えると、階高の沈み込みの影響が少なく、柱の脚部にめり込み防止プレートを使うことができるというメリットがある。軸組工法でも面材の耐力壁をつかうのだから、2x4工法と同じようなものである。
こうなったら、折衷案もよいではないか。2x4工法・軸組工法・鉄骨造を混合した構造である。
posted by TASS設計室 at 17:12| 木造の構造計算
2022年09月07日
ホールダウン金物
ホールダウン金物のアンカーボルトは、基礎に定着することを原則とする。
土台に取付けたい人が多く、メーカーにもそのような製品がある。木造の耐力壁の耐力を担保するものがホールダウン金物のアンカーボルトである。終局時の耐力を担保することを考えると、土台に取付けるホールダウン金物では終局時の耐力は土台に依存することになる。
木造の土台は腐ることがあることは、リフォーム工事の現場で見かけることがある。土台を取付けているM12のアンカーボルトは、入れ忘れた時にせん断力のみを負担するホールインアンカーを打つことがある。ホールインアンカーは引抜耐力が期待できない。
そのような理由から、ホールダウン金物を取付けるアンカーボルトは基礎梁に定着することを原則とする。
軽量鉄骨造の工業化住宅の評価が高いのは、アンカーボルトの設計がしっかりしていることも理由のひとつである。木造住宅の評価の低さの理由でもある。
ホールダウン金物を土台に取付けたいことは理解している。面倒だからやりたくない、という心理が働くことは分かるが、どうあるべきかを考えると異なる答えになる。
土台に取付けたい人が多く、メーカーにもそのような製品がある。木造の耐力壁の耐力を担保するものがホールダウン金物のアンカーボルトである。終局時の耐力を担保することを考えると、土台に取付けるホールダウン金物では終局時の耐力は土台に依存することになる。
木造の土台は腐ることがあることは、リフォーム工事の現場で見かけることがある。土台を取付けているM12のアンカーボルトは、入れ忘れた時にせん断力のみを負担するホールインアンカーを打つことがある。ホールインアンカーは引抜耐力が期待できない。
そのような理由から、ホールダウン金物を取付けるアンカーボルトは基礎梁に定着することを原則とする。
軽量鉄骨造の工業化住宅の評価が高いのは、アンカーボルトの設計がしっかりしていることも理由のひとつである。木造住宅の評価の低さの理由でもある。
ホールダウン金物を土台に取付けたいことは理解している。面倒だからやりたくない、という心理が働くことは分かるが、どうあるべきかを考えると異なる答えになる。
posted by TASS設計室 at 22:33| 木造の構造計算
2022年08月30日
ニッチな仕事
木造の構造計算にはニッチなところがある。
圧倒的多数は、kizukuri あるいは kizukuri-2x4 で計算できる3階建ての計算である。4階建て以上には対応しない。
基礎は布基礎あるいはベタ基礎で、支持杭の計算は行わない。支持杭に水平力が作用し、杭頭モーメントの曲げ戻しの計算は想定していない。
平面的な斜め軸の計算は、直交する壁に置き換えて計算している。
2x4工法で上記以外は下記の通りでありるが、頻度は普通の建物100棟に対して1棟もない。
@4階建て以上
A平面的な斜め軸
B保有水平耐力計算
C支持杭の計算
D壁の剛性による計算
E混構造(RC、WRC、Sと組合せ)
F地下室、斜面地の建物
G手計算で補足しなければならない計算
圧倒的多数は、kizukuri あるいは kizukuri-2x4 で計算できる3階建ての計算である。4階建て以上には対応しない。
基礎は布基礎あるいはベタ基礎で、支持杭の計算は行わない。支持杭に水平力が作用し、杭頭モーメントの曲げ戻しの計算は想定していない。
平面的な斜め軸の計算は、直交する壁に置き換えて計算している。
2x4工法で上記以外は下記の通りでありるが、頻度は普通の建物100棟に対して1棟もない。
@4階建て以上
A平面的な斜め軸
B保有水平耐力計算
C支持杭の計算
D壁の剛性による計算
E混構造(RC、WRC、Sと組合せ)
F地下室、斜面地の建物
G手計算で補足しなければならない計算
posted by TASS設計室 at 23:15| 木造の構造計算
2022年08月27日
壁量計算・N値法・4分割法・スパン表
コンピュータが行き渡っているいるのに、木造2階建ての許容応力度計算が普及しない。
壁量計算・N値法・4分割法・スパン表という仕様規定で設計するくらいなら、許容応力度計算を行ってしまえば良いと思うが、なぜ普及しないのだろう。
4号建築の伏図を作成することのできない意匠設計者が多く、プレカット屋に丸投げである。プレカット屋は壁量計算と金物の選定は行わない。基礎の設計は基礎屋に丸投げである。
本来は意匠設計者が、この程度の設計は自分で行うことを前提として簡易な方法が考えられたのではないか。
木造住宅専業の意匠設計の仕事って何ですか。
壁量計算・N値法・4分割法・スパン表という仕様規定で設計するくらいなら、許容応力度計算を行ってしまえば良いと思うが、なぜ普及しないのだろう。
4号建築の伏図を作成することのできない意匠設計者が多く、プレカット屋に丸投げである。プレカット屋は壁量計算と金物の選定は行わない。基礎の設計は基礎屋に丸投げである。
本来は意匠設計者が、この程度の設計は自分で行うことを前提として簡易な方法が考えられたのではないか。
木造住宅専業の意匠設計の仕事って何ですか。
posted by TASS設計室 at 00:07| 木造の構造計算
2022年08月24日
木造4階はあきらめてください
小規模な木造4階はあきらめてください。
800〜1,000uくらいあればよいが、少なくとも300uは必要だ。
敷地が狭いので4階建てにしたいなら、鉄骨造にすることを考える。
どうしても4階にしたいなら、3階建てに小屋裏を加える程度で我慢してもらう。
それなら設計できるでしょ。
800〜1,000uくらいあればよいが、少なくとも300uは必要だ。
敷地が狭いので4階建てにしたいなら、鉄骨造にすることを考える。
どうしても4階にしたいなら、3階建てに小屋裏を加える程度で我慢してもらう。
それなら設計できるでしょ。
posted by TASS設計室 at 19:48| 木造の構造計算
タイロッドの緩み止め
タイロッドの緩み止めが付いているが、役に立っているだろうか。
スタッドの軸方向の収縮は少なく、側根太の乾燥収縮で床が下がるなら、側根太を集成材にするとか、その部分に鉄骨を挟んで沈下量を少なくすることはできる。程度問題だが、どこまで収縮による沈下を許容するかである。
大きな圧縮力が作用するから下がるのであり、床根太だけなら気にならないのではないか。
耐力壁直下の側根太を鉄骨のC形鋼 C-250x90x9x13 とし、緩み止めを入れずにPC鋼棒を挿入するという手もある。2x4工法に限らないが、木造は鉄骨と組合わせることで規模の拡大が可能になる。
スタッドの軸方向の収縮は少なく、側根太の乾燥収縮で床が下がるなら、側根太を集成材にするとか、その部分に鉄骨を挟んで沈下量を少なくすることはできる。程度問題だが、どこまで収縮による沈下を許容するかである。
大きな圧縮力が作用するから下がるのであり、床根太だけなら気にならないのではないか。
耐力壁直下の側根太を鉄骨のC形鋼 C-250x90x9x13 とし、緩み止めを入れずにPC鋼棒を挿入するという手もある。2x4工法に限らないが、木造は鉄骨と組合わせることで規模の拡大が可能になる。
posted by TASS設計室 at 11:03| 木造の構造計算
2022年08月23日
木造専業の構造設計事務所
木造専業の構造設計事務所があるが、軸組工法と2x4工法の両方を設計するところは少なく、どちらかに特化している。どちらも木造ではないか。
構造図だけを作成する事務所があり、そのような事務所が関与する場合は構造図を先に作成してもらうと計算しやすい。構造計算だけを依頼されることもあるが、構造図作成段階で質問が多く、対応が面倒なので、構造図を先に作成してもらうか引き受けないことにしている。
混構造になると、RC/WRC/S造が苦手な木造専業の構造設計者は手を出さない。あるいは下部構造だけを当方に依頼されることがあるが、結局全体の構造設計を行うことになる。荷重の受け渡しのデータで苦労するようで、こちらとしては丸ごと計算するほうが分かりやすい。
混構造の場合は、構造詳細図を先に作成して全体を見渡すことが必要だ。RC壁のフカシ寸法やアンカーボルトの納まりを先に決める。
複雑なデザインのプレカット図のチェックを依頼されることがあるが、墨出しができる大工に加工を依頼するようコメントを加えることがある。色鉛筆で色分けして表現すると分かりやすい。混乱している人は横着しないことである。
アンカーボルトをスラブに定着することがあるので、アンカーボルトを曲げてスラブ内に定着することを理解させるための図面も作成する。
アンカーボルトは曲げてはいけないと思っているのか、曲げるのが面倒なのか知らないが、鉄筋とアンカーボルトについて理解してもらうための図面が必要である。曲げを受ける場合は必要定着長さの2分の1は真っ直ぐ突っ込むほうがよいが、せん断力のみを受ける場合は、スラブ内定着で差し支えない。心配ならコーン破壊の検討を行う。
構造図だけを作成する事務所があり、そのような事務所が関与する場合は構造図を先に作成してもらうと計算しやすい。構造計算だけを依頼されることもあるが、構造図作成段階で質問が多く、対応が面倒なので、構造図を先に作成してもらうか引き受けないことにしている。
混構造になると、RC/WRC/S造が苦手な木造専業の構造設計者は手を出さない。あるいは下部構造だけを当方に依頼されることがあるが、結局全体の構造設計を行うことになる。荷重の受け渡しのデータで苦労するようで、こちらとしては丸ごと計算するほうが分かりやすい。
混構造の場合は、構造詳細図を先に作成して全体を見渡すことが必要だ。RC壁のフカシ寸法やアンカーボルトの納まりを先に決める。
複雑なデザインのプレカット図のチェックを依頼されることがあるが、墨出しができる大工に加工を依頼するようコメントを加えることがある。色鉛筆で色分けして表現すると分かりやすい。混乱している人は横着しないことである。
アンカーボルトをスラブに定着することがあるので、アンカーボルトを曲げてスラブ内に定着することを理解させるための図面も作成する。
アンカーボルトは曲げてはいけないと思っているのか、曲げるのが面倒なのか知らないが、鉄筋とアンカーボルトについて理解してもらうための図面が必要である。曲げを受ける場合は必要定着長さの2分の1は真っ直ぐ突っ込むほうがよいが、せん断力のみを受ける場合は、スラブ内定着で差し支えない。心配ならコーン破壊の検討を行う。
posted by TASS設計室 at 23:54| 木造の構造計算
2022年08月18日
木造建築の外部鉄骨階段
木造建築の外部鉄骨階段の設計で悩んでいる人がいるようだが、次のように考える。
外部鉄骨階段の重量を木造としてデータ入力する。鉄骨の柱を木造の柱あるいは支持壁としてデータを入力し、階段や鉄骨の重量を別に拾い出して床荷重として配置する。
建物本体と一体化しているので、階段に作用する水平力は木造本体に伝達され、偏心率に対する影響も考慮される。これで建物全体の計算ができる。
その後、鉄骨階段の部分の柱や建物との接続部分を検討する。
3〜4階建ての外部階段になると、自立することは無理だから、建物本体に接続することになる。
このような計算は、RC造の建物に付いている鉄骨階段を思い浮かべると理解できる。
外部鉄骨階段の重量を木造としてデータ入力する。鉄骨の柱を木造の柱あるいは支持壁としてデータを入力し、階段や鉄骨の重量を別に拾い出して床荷重として配置する。
建物本体と一体化しているので、階段に作用する水平力は木造本体に伝達され、偏心率に対する影響も考慮される。これで建物全体の計算ができる。
その後、鉄骨階段の部分の柱や建物との接続部分を検討する。
3〜4階建ての外部階段になると、自立することは無理だから、建物本体に接続することになる。
このような計算は、RC造の建物に付いている鉄骨階段を思い浮かべると理解できる。
posted by TASS設計室 at 20:49| 木造の構造計算
2022年08月05日
木造の4号建築の規模でも許容応力度計算を行う
木造の4号建築の規模でも許容応力度計算を行う時期になった。
こんなことは20年前から言っているが、永遠に無理だろう。
結局、コンピュータにデータを入力し、オペレーションを行うだけで、工学的は判断は期待できない。
壁量計算、4分割法、N値計算、壁倍率、基礎のスパン表など、無くても良いものばかりである。
壁量計算はRC造のルート判別のようなチェック項目にするほうがよいと思う。
こんなことは20年前から言っているが、永遠に無理だろう。
結局、コンピュータにデータを入力し、オペレーションを行うだけで、工学的は判断は期待できない。
壁量計算、4分割法、N値計算、壁倍率、基礎のスパン表など、無くても良いものばかりである。
壁量計算はRC造のルート判別のようなチェック項目にするほうがよいと思う。
posted by TASS設計室 at 02:11| 木造の構造計算
2022年07月19日
SWC造
木材の圧縮強度はコンクリートと同程度なので、柱の軸力を負担するには十分な強度がある。問題は仕口部である。
SRC造のRをWに置き換え、SWC造というのはどうだろう。梁はSとする。柱SRC・梁Sの建物は普通に設計しているので、その要領である。
耐震壁はCLTとする。軽くすることが目的なので、床もCLTとする。
構造計算上は耐震壁付きS造とする。基本はS造で、柱の軸力のほとんどを木材が負担する。ヤング係数比を考慮したSRC柱の計算要領で計算できる。
鉄骨と木材を一体化する際、グラウト注入が良いと考えている。SRC造ならコンクリートを打設することで一体化することができるが、木材と鉄骨の間に隙間を設け、グラウトを注入する。鉄骨はH形鋼とする。
柱通しで梁Sが前提である。
SRC造のRをWに置き換え、SWC造というのはどうだろう。梁はSとする。柱SRC・梁Sの建物は普通に設計しているので、その要領である。
耐震壁はCLTとする。軽くすることが目的なので、床もCLTとする。
構造計算上は耐震壁付きS造とする。基本はS造で、柱の軸力のほとんどを木材が負担する。ヤング係数比を考慮したSRC柱の計算要領で計算できる。
鉄骨と木材を一体化する際、グラウト注入が良いと考えている。SRC造ならコンクリートを打設することで一体化することができるが、木材と鉄骨の間に隙間を設け、グラウトを注入する。鉄骨はH形鋼とする。
柱通しで梁Sが前提である。
posted by TASS設計室 at 07:51| 木造の構造計算