2022年10月20日

木造2階建て、4号建築のレベルから進歩しない

木造専業の設計者には、木造2階建て、4号建築のレベルから進歩していない人がいる。
それが限界なのかもしれない。そのような人が設計監理を行っている。
呆れるような質問が来る。
posted by TASS設計室 at 09:35| 木造の構造計算

2022年10月18日

基礎梁の終局耐力

木造の構造計算では梁端部のヒンジの有無をチェックしていないので、基礎梁のヒンジで終局時の耐力が決まることがある。いくら立派な柱脚の金物を取り付けて頑張っても、基礎梁がしょぼければ耐力が出ず、そこで頭打ちになる。
木造住宅の基礎では貧弱すぎるものを見かける。
posted by TASS設計室 at 20:24| 木造の構造計算

2022年10月14日

木造建築の基礎

木造4階建ての基礎で貧弱すぎるものを見かける。
保有水平耐力計算で、明らかに基礎梁端部にヒンジができてもお構いなしでよいだろうか。
それでは保有水平耐力が出ないですよ。
posted by TASS設計室 at 08:53| 木造の構造計算

2022年10月10日

木造専業の構造設計者が苦手なこと

木造専業の構造設計者が苦手なこと
@外部鉄骨階段
A内部鉄骨階段
Bエレベーター鉄骨フレーム
C混構造全般
D標準の基礎以外の基礎
E地下室
F地下車庫(手計算が苦手)
G擁壁(標準図にない設計が苦手)
Hルート2の計算(構造設計一級建築士の資格が必要なので避けている)
I保有水平耐力計算(構造設計一級建築士の資格が有ってもできない)
J地耐力計算(業者任せ)
K液状化判定(業者任せ)
L杭基礎・支持杭(杭頭モーメントの曲げ戻しを理解していない)
M地盤改良・地盤改良杭(業者任せ)
N斜面地の建物の計画(斜面の安定に関する知識がない)
Oスキップフロア(マニュアル化できないから難しい)
平たい敷地に建つ3階建て、ルート1の計算から抜け出せないでいる。
抜け出すためには建築構造の基本中の基本である『構造力学・RC造・S造・基礎構造・土質力学』を学ぶことである。初歩的なところでよい。
木造から構造設計を始めた人によくあることである。二言目には木造は特殊だと言う人がいるが、木造専業の構造設計者が特殊な存在である。
posted by TASS設計室 at 14:13| 木造の構造計算

2022年10月08日

1か月様子を見ていた

考え方を示して1か月間様子を見ることにした計画がある。何が良いか分からない意匠設計で、コストがかかりすぎて設計の見直しを行っている。
図面を描かない意匠設計者と仲介している設計事務所、その下請けの作図と申請を担当する事務所が関与しているが、そこが依頼した構造設計者は脱落した。
客は図面を描かない意匠設計者が気に入っているそうだが、僕はその設計者を外せと言った。
結論が出る頃だが、どんな計画が出てくるか楽しみだ。
posted by TASS設計室 at 11:48| 木造の構造計算

2022年10月05日

木造軸組工法4階建て

多くの木造軸組工法4階建てはルート2の計算で成り立つ。
どうしても偏心率が納まらず、ルート3になる場合もあるが、耐力壁の剛性を微調整して何とか偏心率を下げると、Qunの値が小さくなり有利になる。
スジカイを使わず、面材の耐力壁にすると構造特性係数が 0.3以下になり、β割増しもない。
2x4工法の4階建てと比較し、総合的に判断することをお勧めする。
軸組工法の利点は、一気に骨組が出来上がり、屋根を葺くことができることである。

posted by TASS設計室 at 08:59| 木造の構造計算

2022年09月28日

3階建て高さ13mが16mに改正

https://www.nice.co.jp/wp/nbr/2022_09_05_2/
3階建て高さ13mが16mに改正されるので、高さ方向に余裕のある建物を設計することができる。
しかし、北側斜線や道路斜線、日影規制が緩和されなければ、今まで通りの建物になる。
posted by TASS設計室 at 16:33| 木造の構造計算

木造の保有水平耐力計算を避けない

木造軸組工法4階建てはスジカイを使わず、面材の耐力壁とする。β割増しが必要ないうメリットがある。
釘ピッチを変えて壁の剛性をコントロールすることで、偏心率を0.15以内にすることもできる。
どうしても0.15以内にならなければ、ルート3にすればよい。
軸組工法はルート2という選択肢があるので、適判にまわさなくても済む。
面材の耐力壁なら、2x4工法も軸組工法も同じことだが、計算方法が異なる。
保有水平耐力計算を行い、審査機関や適判と質疑応答ができるようになってください。


posted by TASS設計室 at 14:45| 木造の構造計算

2022年09月26日

住宅系の設計者が圧倒的多数

住宅系の設計者が圧倒的多数である。
大規模木造を普及させたいなら、意匠設計者に対するサポートが必要だ。
木造を採用すると、条件付きではあるが補助金が付くが、構造設計に対して補助金を付けるという考えはないのだろうか。
多くの木造専業の設計者の中には、4号建築の壁量計算やN値計算すら満足にできない人もいる。構造計算が必要な建物でも、せいぜい木造3階、ルート1の計算止まりである。
そこで、構造設計に対して補助金を付けると、需要が増えるのではないかと思う。その際は費用の上限を決め、その3分の2を補助するのである。耐震診断の補助金の要領で考える。
利権に群がる団体が、窓口をどこにするか議論するだろう。

posted by TASS設計室 at 09:18| 木造の構造計算

2022年09月21日

木造は3階建てに回帰する

2025年に木造3階の高さ制限が緩和されるので、時期を合わせて構造計算指針の改定があると予測する。
今頃は改定作業の準備が始まっているかもしれない。
軸組工法と枠組壁工法(2x4工法)で足並みが揃うか興味深い。どちらも木造なのだから、「木造軸組工法」と「木造壁式工法」の2つとして、建築基準法施行令に含めたらよいと思う。いつまで輸入住宅、告示1540号のままなのか。
posted by TASS設計室 at 21:02| 木造の構造計算

4〜5階建ては混構造ではなく鉄骨造

4〜5階建ては混構造ではなく鉄骨造が適している。木造の会社だからといって、何でも木造に結びつけないことである。必然性のない計画は没になる運命にある。
特に狭小地の建物は鉄骨造で、半地下や斜面を受ける場合は壁式鉄筋コンクリート造と木造の組合せでしょう。
posted by TASS設計室 at 02:19| 木造の構造計算

2022年09月12日

斜面地の住宅

構造設計者が関与しなくても良い規模の木造住宅の設計だが、計画の全面的な見直しを行うことになった。
設計をまとめている建築士から相談を受けたので、コンペ形式で3人の意匠設計者に計画させることを提案した。無料ではなく、1人に12万支払うことが妥当であると話したが、対応できる意匠設計者がいないらしい。
それらの計画のいいとこ取りして、3人のうちの1人に設計を依頼するという方法がある。
平たい敷地に建つ2階建ての設計を中心に行っている人は、面倒な計画に首を突っ込みたくないらしい。

posted by TASS設計室 at 08:49| 木造の構造計算

木造専業の構造設計者はルート1止まり

木造専業の構造設計者はルート1止まりの人が多いようだ。
1.414 や 1.732 の計算を避けていることから分かる。無理数だからかもしれない。

posted by TASS設計室 at 08:19| 木造の構造計算

2022年09月10日

混構造の2階床

混構造の2階床には木造の壁や柱が載るので、柱や壁の軸力や短期荷重時の集中荷重を考慮する際は、それらを受ける梁を大梁としてデータを入力する。大梁としてデータをつくり、そこに特殊荷重を作用させる。
長期荷重のみを受ける柱や壁は、床荷重に均してしまう。ただし、集中荷重が大きい場合は、個別にスラブの検討を行う。
このような方法で計算するので、混構造の1階がラーメン構造なら、鉄骨造でも鉄筋コンクリート造でも、同様に計算できる。
1階が壁式鉄筋コンクリート造なら「2x4壁式」で一発で計算できる。その際、設計方針に壁芯についての考え方を書いておく。2x4工法の壁芯と1階のWRC造の壁芯の寄り寸法が一致しないが、壁厚の範囲なら同一直線状の壁とみなすとし、2x4工法の壁芯を優先して通り芯を決める。
また、木造の壁芯や開口端の寸法は、小数点以下の数字が出てくることがあるので、数値を切り上げ、あるいは切り捨てを行うと書いておく。
職務熱心な審査係りが意匠図と構造図、構造計算書の数値の不整合と言い出すことを封じ込めるためである。
posted by TASS設計室 at 10:33| 木造の構造計算

両刀使い

木造の設計者は、軸組工法だけ、2x4工法だけという人が多い。
「両刀使い」になろうではないか。
それに一般建築 RC / SRC / S / WRC を加えると、混構造でも斜面地の建物でも、何でも設計できる。
意匠設計者は構造設計を行うわけではないので、設計可能な範囲は無限に広がる。規模が大きくなっても驚かず、1万uでも2万uでも設計すれば良い。
意匠設計者には構造詳細を理解して構造計画を行い、断面図と矩計図が描ける程度になってもらいたいが、エスキースの段階で、構造設計を先行するほうが分かりやすい。
posted by TASS設計室 at 02:57| 木造の構造計算

2022年09月09日

木造4階は、2x4工法か軸組工法か

木造4階は、2x4工法か軸組工法か建設コストを比較する。
ルート2でも設計可能な軸組工法は、保有水平耐力計算を行わなくてはならない2x4工法と比べ、保有水平耐力計算が苦手な設計者にとって有利である。
混構造の場合でも、下部構造の崩壊形まで気にせず、許容応力度計算だけで済ませることができる。
偏心率と剛性率の計算が加わるだけで、難易度は3階建てと大差がない。4階建てになると軸組工法に誘導されてしまうと言っていた2x4工法の会社があるが、軸組工法にしたい気持ちは良く分かる。

軸組工法でタイロッドを使うことも考えると、階高の沈み込みの影響が少なく、柱の脚部にめり込み防止プレートを使うことができるというメリットがある。軸組工法でも面材の耐力壁をつかうのだから、2x4工法と同じようなものである。
こうなったら、折衷案もよいではないか。2x4工法・軸組工法・鉄骨造を混合した構造である。
posted by TASS設計室 at 17:12| 木造の構造計算

2022年09月07日

ホールダウン金物

ホールダウン金物のアンカーボルトは、基礎に定着することを原則とする。
土台に取付けたい人が多く、メーカーにもそのような製品がある。木造の耐力壁の耐力を担保するものがホールダウン金物のアンカーボルトである。終局時の耐力を担保することを考えると、土台に取付けるホールダウン金物では終局時の耐力は土台に依存することになる。
木造の土台は腐ることがあることは、リフォーム工事の現場で見かけることがある。土台を取付けているM12のアンカーボルトは、入れ忘れた時にせん断力のみを負担するホールインアンカーを打つことがある。ホールインアンカーは引抜耐力が期待できない。
そのような理由から、ホールダウン金物を取付けるアンカーボルトは基礎梁に定着することを原則とする。
軽量鉄骨造の工業化住宅の評価が高いのは、アンカーボルトの設計がしっかりしていることも理由のひとつである。木造住宅の評価の低さの理由でもある。
ホールダウン金物を土台に取付けたいことは理解している。面倒だからやりたくない、という心理が働くことは分かるが、どうあるべきかを考えると異なる答えになる。
posted by TASS設計室 at 22:33| 木造の構造計算

2022年08月30日

ニッチな仕事

木造の構造計算にはニッチなところがある。
圧倒的多数は、kizukuri あるいは kizukuri-2x4 で計算できる3階建ての計算である。4階建て以上には対応しない。
基礎は布基礎あるいはベタ基礎で、支持杭の計算は行わない。支持杭に水平力が作用し、杭頭モーメントの曲げ戻しの計算は想定していない。
平面的な斜め軸の計算は、直交する壁に置き換えて計算している。

2x4工法で上記以外は下記の通りでありるが、頻度は普通の建物100棟に対して1棟もない。
@4階建て以上
A平面的な斜め軸
B保有水平耐力計算
C支持杭の計算
D壁の剛性による計算
E混構造(RC、WRC、Sと組合せ)
F地下室、斜面地の建物
G手計算で補足しなければならない計算
posted by TASS設計室 at 23:15| 木造の構造計算

2022年08月27日

壁量計算・N値法・4分割法・スパン表

コンピュータが行き渡っているいるのに、木造2階建ての許容応力度計算が普及しない。
壁量計算・N値法・4分割法・スパン表という仕様規定で設計するくらいなら、許容応力度計算を行ってしまえば良いと思うが、なぜ普及しないのだろう。
4号建築の伏図を作成することのできない意匠設計者が多く、プレカット屋に丸投げである。プレカット屋は壁量計算と金物の選定は行わない。基礎の設計は基礎屋に丸投げである。
本来は意匠設計者が、この程度の設計は自分で行うことを前提として簡易な方法が考えられたのではないか。
木造住宅専業の意匠設計の仕事って何ですか。
posted by TASS設計室 at 00:07| 木造の構造計算

2022年08月24日

木造4階はあきらめてください

小規模な木造4階はあきらめてください。
800〜1,000uくらいあればよいが、少なくとも300uは必要だ。
敷地が狭いので4階建てにしたいなら、鉄骨造にすることを考える。
どうしても4階にしたいなら、3階建てに小屋裏を加える程度で我慢してもらう。
それなら設計できるでしょ。
posted by TASS設計室 at 19:48| 木造の構造計算