2015年12月27日

躯体の固定荷重

木造軸組工法や2x4工法の躯体の固定荷重は、床や壁の単位面積に均して荷重を入力しているが、大断面の梁を用いる場合や、壁のスタッドの本数を極端に増加させる場合は、それなりに固定荷重を考慮するほうが良い。
今後、そのような場合には荷重の拾い方に関して工夫が必要になる。
構造計算プログラム上でも、固定荷重の拾い方を考えなくてはならない時期にきている。
posted by TASS設計室 at 13:01| 木造の構造計算

2015年12月21日

土圧が放射状に作用するとした計算書

苦心して考えられたようだが、平面的に多角形の深基礎で、土圧が放射状に作用するとした計算書を拝見した。
木造住宅の設計者が基礎の設計に興味をもち始めたことは好ましいことである。
基礎の設計に興味をもったら、擁壁の計算方法を学ぶと良い。
posted by TASS設計室 at 12:46| 木造の構造計算

2015年12月16日

意匠設計者向け構造計算ソフト

木造住宅やスチールハウスの構造計算は、意匠設計者が行うことが多いため、一般の構造計算プログラムとは異なるユーザーが対象である。
対象は構造計算の基本を理解せず、設計条件や建物形状を忠実に入力することができる程度の人たちである。
工学的判断と言っているが、簡略化した考え方や、さじ加減が苦手な人たちが対象であり、それらのテクニックを教えることは至難の業である。
構造設計の実務で必要とされるスキルと、対象者が持ち合わせているスキルの差を見極めることが、対象者に適した構造計算プログラムを開発するポイントである。
posted by TASS設計室 at 21:10| 木造の構造計算

2015年11月17日

平易な構造計算プログラムの需要

平易な構造計算プログラムの需要がある。ユーザーは欲張りなもので、基本的なことを学ばず、形状を入力するだけで構造計算ができ、図面も出力したいらしい。
カップラーメンやインスタントの調味料のようなものである。別の見方では、調味料が小さじ2杯、大さじ1杯というレシピである。
この、形状を入力するという作業が曲者で、構造を理解していない人は、何をやらかすか分からないのである。構造設計者が思いつかないような使い方をすることもある。それが面白いことであり、それを経て設計法が確立するのである。

今日の午前中に話題にしたことだが、偏心率や剛性率を計算する際、雑壁を含む場合と含まない場合を計算し、それらのうちの不利なほうを採用することができるようにするのである。
鉄筋コンクリート造や壁式鉄筋コンクリート造では行われているが、木造の構造計算では採用されていない計算方法である。
2x4工法の構造計算では、壁線区画の内部に存在する壁を、支持壁として計算している人もいれば、耐力壁として計算している人もいる。存在するものを、あるがままに解いたらよいのではないだろうか。その際、変形にも注意を払うことが必要なことは言うまでもない。
面倒な計算でも、コンピュータを利用することで、容易に計算する事が可能になる。しかし、電卓をたたいて検証することができる方法であってほしい。
そこで思いつくことが、RC造の耐震診断である。耐震診断基準の本には、すばらしいノウハウが詰まっている。それらから学ぶことは大いに役に立つ。
posted by TASS設計室 at 20:36| 木造の構造計算

2015年11月09日

水平構面の計算

2x4工法の場合、水平構面の計算が省かれることがあるが、次第に計算するようになった。
スチールハウスの構造計算プログラムは、2x4工法の構造計算プログラムの延長線上で開発されているため、水平構面の計算が省かれている。
鉄骨造の水平ブレースの計算と同様であり、難しい計算ではないので、エクセルで計算しても良いが、壁の耐力との関係で、何度かやり直すことになることもある。
新規に開発されるプログラムの場合は、最初から一貫計算に入れてもらうことにする。
審査機関から指摘され、水平構面の計算を行うことが多くなったと聞いている。
勾配屋根の水平構面の計算では、新グレー本に記載されているものがあるが、単純に屋根勾配の角度を考慮する程度で良い。勾配の角度が30°を超えたり、45°を超えると、極端に水平構面の耐力を落とすこともない。単なる三角関数の問題として計算すれば良いではないか。
2x4工法を含み、木造の参考書は、何かと決まり事を設けている。設計者も決まり事に頼りたいのだろう。
決まり事を設けるのではなく、考え方を示せば十分ではないか。
posted by TASS設計室 at 23:52| 木造の構造計算

2x4工法の6階建て

2時間耐火が実現すれば、木造でも6階建てが建つ時代になる。
木材の圧縮強度はコンクリート並みで比重が3分の1程度なので、荷重だけで判断すれば、10階建て以上の可能性もある。建物の耐久力を考えると、1階はRC造にしたほうが良い。
建物の規模が大きければ良いが、狭小地に建てることもあり、塔状比が4に近づくこともあるだろう。
狭小地の建物は、無理せず、全ての階を鉄骨造で計画するほうが良さそうだ。
posted by TASS設計室 at 18:23| 木造の構造計算

2015年11月08日

学びながら使う構造計算プログラム

学びながら使う、使いながら学ぶ、構造計算プログラムを提案する。
設計する際に要求される、必要最小限の知識をピックアップし、意匠設計者にも使いこなせることを目的とする。荷重の概念は身につけていただくが、構造力学が苦手でも使うことができるようにする。
木造住宅に特有の基礎にも対応する。雁行する基礎梁やデブが通れない人通孔の存在も計算に考慮する。

木造軸組工法の構造計算プログラムは、耐震診断や簡易計算を含み、かなりの本数がリリースされているので、2x4工法とスチールハウスに注目している。
木造軸組工法を除外したのは、木造軸組工法の業界は設計者の程度の差が大きく、相手をすることが面倒だからである。基本計画の段階から構造計算を行い、計画を練り上げることができる意匠設計者が相手の場合は木造軸組工法の採用も考える。

多くの人が利用している kizukuri-2x4 は、機能的に枠組壁工法建築物構造計算指針(2007年)の全てを網羅していないので、東京デンコーの 2x4壁式 に注目する。2x4工法の業界には、まだ隙間が存在し、構造計算プログラムの開発の余地がある。
枠組壁工法建築物構造計算指針(2007年)の改定が考えられているようだが、内容に大きな変化はなさそうだ。

2x4工法とスチールハウスの構造計算指針を比較すると、両者の考えに類似点はあるものの、考え方に隔たりがあることが分かる。両者は荷重や外力、耐力壁の耐力に類似点が多いが、材料のもつ特性の違いから、終局時の耐力に違いがあることが分かる。
前者は木造の研究者、後者は鉄骨造の研究者が関与していることにも違いがある。両者の交流は無いようだ。

保有水平耐力計算を行う際に、構造特性係数(Ds)を求めるが、木造とスチールハウスでは塑性率(μ)が異なる。これは、釘とビスの違い、木材と薄板鉄板との違いから、塑性率に大きな違いが出てしまう。

スチールハウスは、2x4工法のスタッドを薄板軽量形鋼に変えたものであり、スチールなのに kizukuri だが、kizukuri-steel という構造計算プログラムもある。
2x4工法やスチールハウスなどの壁式構造の構造計算は、壁式鉄筋コンクリート造(WRC)を基にしているので、保有水平耐力計算を含み、WRC の構造計算の手法を参考にする。

とりあえず、伝統工法の壁の耐力評価を参考にして計算しているが、木造住宅にも変わった耐力壁の建物があり、柱(間柱)間にパネルを落とし込んだものもあり、開発者は耐力の評価に苦労しているようだ。
posted by TASS設計室 at 18:36| 木造の構造計算

2015年09月27日

構造計算指針は後戻りしないか

日本人は枝葉末節が好きなので、大局的に見ることが不得意なようである。
工学を学ばずに設計している人は、特に木造住宅建築の人たちに多い。
言われたこと、決められたことは、しっかり行うことができるが、そこかな離れると、極端に判断力が欠乏する。マークシートで答えることはできるが、論述式が苦手である。
参考書を鵜呑みにするのもよいが、少しは自分の頭で考えよう。
参考書は、本になる前に議論されており、印刷物になる前の議論や、他の異なる意見にも耳を傾けたいものである。

posted by TASS設計室 at 14:41| 木造の構造計算

2015年09月19日

基礎の構造計算方法

木造住宅の基礎の構造設計方針で、基礎梁の応力計算方法について議論した。
様々な参考書はあるが、リアルに荷重と応力を見極めれば良いのである。話しはそれに尽きる。
基本は構造力学であり、できるだけ現実的なモデル化を行った上で解析するのである。
posted by TASS設計室 at 22:42| 木造の構造計算

2015年09月03日

RC規準の計算外の規定

RC規準の計算外の規定を適用しないことがある。
RC規準は、お手本にすぎないのだから、適用する必要は無いという意見である。
その代表的なことは、梁のスターラップの間隔である。スターラップの間隔は梁せいの2分の1以下とするという規定を適用せず、梁せいが300の梁のスターラップの間隔を200としているものを見かける。
スラブ筋の間隔を300にするものは見かけなくなったが、250で設計しているものは見かける。

小規模建築物の定義を木造2階建て以下とする場合は、木造3階建ての場合は、RC規準を適用するが、小規模建築物の定義を木造3階建てとする場合は、木造3階建てでも、RC規準の適用が微妙に異なることがある。
このあたりの判断が統一されていない。
posted by TASS設計室 at 22:57| 木造の構造計算

2015年08月07日

軸組工法より2x4工法のほうが合理的

軸組工法より2x4工法のほうが、考え方が分かりやすく合理的である。2x4工法の延長線上にスチールハウスがあり、同様の考え方で設計することができる。
しかし、スチールハウスは鉄骨造に分類されるため、2階建てになると構造計算を行わなくてはならない。
ルート1で計算するので、標準せん断力係数は 0.3 である。

大規模な2x4工法はパネル化することが多く、スチールハウスも同様にパネル化が前提である。
スチールハウスに関して言えば、今後は耐火構造が注目され、共同住宅での利用が増加するだろう。
posted by TASS設計室 at 15:54| 木造の構造計算

2015年07月16日

任意形状の基礎梁の配置

木造の構造設計の厄介なところは、基礎梁と人通孔により基礎梁が分断されることである。
HOUSE-ST1 は、雁行する基礎梁や、人通孔の存在も考慮して計算することができる。
ベタ基礎の基礎スラブの計算は、Lx=短辺方向の最大寸法、Ly=長辺方向の最大寸法 として計算する。

皆さんがお使いのサブプログラムは、基礎梁の配置まで考慮せず、部分的に抜き出して計算しているが、一貫計算を使うメリットが活かされていないと思う。
垂木などの二次部材の計算も、一貫計算に含めてしまえば良い。

現在、基礎の構造計算プログラムの開発に協力しているが、木造住宅特有の基礎形状にも対応可能なものを考えている。
posted by TASS設計室 at 20:14| 木造の構造計算

2015年07月06日

狭小地の2x4工法5階建て

狭小地の2x4工法(一部RC造)5階建ての計画が成り立つことを確認した。
1階はRC造のラーメン構造とし、その上に2x4工法の4層を載せる。
鉄骨造と競合しているようだが、この計画が最も有効な面積が大きく、コストパフォーマンスが良い。
1階をRC造にすることで、木造であることの欠点の一つが消え、腐朽に対する耐久性能が上がる。
鉄骨造にすると柱まわりの無駄が多くなり、実質的に使える面積が少なくなる。

構造計算ルートは、鉄骨造の場合も2x4工法の場合も、ルート3であり、保有水平耐力計算を行う。
当然、1階のRC造も、保有水平耐力計算を行う。

posted by TASS設計室 at 21:26| 木造の構造計算

システム化して効率アップ

設計方法をシステム化して効率アップの準備ができた。
1つ目は時間がかかったが、2つ目以降は、作図を含めて自動化の部分が増加した。
計算結果をCAD化しているが、2つのCAD図を合成する作業が必要になる。これを何とかすると、更に効率が上がる。

posted by TASS設計室 at 08:19| 木造の構造計算

2015年04月27日

斜面地の建物の基本計画

斜面地の建物の基本計画では、断面図の作成がポイントである。
道路や隣接する敷地の地盤の高さを考慮して断面図を作成するが、土圧や斜面の安定に関する知識も必要となる。力学的な考察を加える必要がある場合は、早めに構造設計者に相談することを勧める。

基礎的なことを理解しないまま基本計画を行い、工事費にばかり気が向いている。工事費は設計してから決まるものである。

posted by TASS設計室 at 16:16| 木造の構造計算

梁と言ったら、スパンと荷重を意識する

『梁』と言ったら、スパンと荷重を意識する。
スパンというのは、棒を二人で担ぐときの二人の距離である。三人で担ぐときは、一人目と二人目の距離、二人目と三人目の距離をスパンといい、一人目と三人目の距離は関係ない。
荷重は梁に載る荷重である。どのような荷重がかかるか、方向性を考慮して決める。


posted by TASS設計室 at 13:19| 木造の構造計算

2015年04月25日

作業手順をシステム化して時間短縮

 特定の業務に特化し、作業手順をシステム化して時間短縮を図る。
うちの事務所の仕事は、標準化が難しい建物の設計が多いので、作業を標準化することで時間の短縮は難しいが、特定の業務が入る予定があるので、連休中に標準図のデータを含み、作業効率アップのための準備を行う。
レストランで言えばランチタイムに等しい位置付けだが、小額で小さな仕事の積み重ねは大切な仕事である。ランチが気に入ればディナーに来て、ワインやシャンパンをあけてくれるのである。

posted by TASS設計室 at 10:03| 木造の構造計算

2015年04月24日

青本採用、RC規準に準拠せず

 青本採用、RC規準に準拠せず。
木造軸組工法の場合、この方針で設計することが可能である。

 小規模建築物の基礎は、RC規準に準拠しないものも許容されている。
ここで言う小規模建築物とは、木造2階建ての4号建築だが、木造3階建てでもRC規準に準拠しないものも存在する。この件については、統一した見解がない。

posted by TASS設計室 at 17:26| 木造の構造計算

2015年04月19日

2x4工法の構造計算ソフト

2x4工法の構造計算ソフトは、現在のところ
・kizukuri-2x4
・2x4壁式
の2本が使われている。
他にもあるが、上記のものが主流である。

両者の仕様を枠組壁工法建築物構造計算指針(2007年)と照らし合わせると、興味深いことが分かる。
ウェブ上で、2x4工法に関するQ&Aを見ることができる人は、ひと通り目を通すことをお勧めする。
それらを頭に入れて kizukuri-2x4 や 2x4壁式 を使うと、疑問が出てくる。

その疑問に関して議論することが必要だが、純粋に技術的な議論を行うことのできる人の絶対数が不足している。壁式鉄筋コンクリート造や耐震診断の手法を参考にすると良い。壁に関する計算方法は、耐震診断基準の手法が優れている。
2x4工法で保有水平耐力計算を行う建物が出てきたので、連休中の楽しみとする。

上記2本のプログラムの他に、業界の主流となり得る新しいプログラムが出現することを期待する。

posted by TASS設計室 at 23:32| 木造の構造計算

2015年04月15日

曲げ耐力とせん断耐力

 RC造では、曲げ耐力とせん断耐力を区別して計算するが、木造では、せん断耐力のみで計算されることが多い。明らかに曲げが支配的と思われるプロポーションの壁でも、壁倍率に壁長を乗じて壁の耐力としているが、それでも良いのだろうか。
60cmをわずかに超える程度の耐力壁を用いて設計されている木造3階建ての住宅を見ると、違和感を覚える。壁式鉄筋コンクリート造でも同様である。
強引に平均せん断力法で計算することもあるが、曲げ耐力も求め、両者を比較して小さいほうの耐力を採用することが適切ではないだろうか。この考え方を、木造建築の耐力壁の計算に用いたい。

posted by TASS設計室 at 03:14| 木造の構造計算