2018年03月02日

木造ラーメンフレーム

このところ何年も、木造のラーメンフレームを使った設計を行っていない。
鉄骨ラーメンと木造を、平面的に混用する設計は行った。
その中でも、基礎梁にも鉄骨を使い、アンカーボルトを省いたこともある。基礎をコンパクトに納めるためには、基礎梁も鉄骨にしてしまうほうが良い。
ラーメンフレームは、木造でも鉄骨でも、荷重に対する変形を求めれば同じことであり、接合部は工夫次第で自由に設計できる。鉄骨を嫌わず、うまくつきあうほうが、変化のある建物に適用できる。
木造と組合わせるには、RC造のほうが納まりが良い。アンカーボルトだけで力の伝達ができる。
壁式鉄筋コンクリート造と2x4工法の混構造なら、東京デンコーの『2x4壁式』で計算できる。
しかし、平面的な混構造となると、そうもいかない。別々に計算するか、RCの耐力を木造の耐力壁に置き換え、重量の差を特殊荷重で補正することになる。そんな計算もあり得るが、MIDAS を使ってみるのも良いかもしれない。試験的に計算してみなければ、勘所がつかめないので、今のところ何とも言えない。
posted by TASS設計室 at 01:29| 木造の構造計算

2018年02月27日

陣取り合戦的プランニング

木造住宅専業の設計者は、陣取り合戦的プランニングを行う人が多い。1階と2階の主要な壁がズレていることは当たり前で、建売住宅特有のプランニングもあり、複雑に良くまとまっていることに感心する。
ところが、デザイナーズ住宅といわれる建物は、平面計画がスッキリしているものが多い。
普段は事務所ビルや商業ビル、工場などを設計している人が住宅を設計すると、構造計画がしっかりしたプランニングとなっている。
なぜ、陣取り合戦的プランニングになるのだろう。要望事項が整理しきれていないのだと思う。もうひと息だ。
posted by TASS設計室 at 11:24| 木造の構造計算

2018年02月23日

通り芯間隔

木造の設計をされる人は、通り芯の設定が細かく、中には通り芯の間隔が5mmというものもある。
同一直線として計算すべきところを、あえて通り芯をずらす目的は、単なる意匠図との整合性を考えているだけだろうか。壁厚の範囲内なら、どちらかに合わせたほうが良い。

posted by TASS設計室 at 11:56| 木造の構造計算

2017年12月24日

木造住宅の業界は排他的

木造住宅の業界は排他的だ。
軸組工法、ツーバイフォー工法、スチールハウスの3つは同じようなものだが、互いに技術者の交流がなく、それぞれが別々に研究されている。しかも、スチールハウスは鉄骨造に分類されている。
スチールハウスはツーバイフォー工法で良いのではないか。木製のスタッドを薄板軽量形鋼に置き換えたものに過ぎない。木造軸組工法と木造壁式工法の二本立てとし、それらの部材の一部あるいは全てをスチールに置き換えても同じではないだろうか。
軸組工法をスチールに置き換えると軽量鉄骨造になるが、木と鉄のハイブリッド構造も有り得る。
木製のラーメンフレームを併用する建築もあるが、木造と鉄骨ラーメンを平面的に混用することに積極的になっても良いのではないだろうか。

posted by TASS設計室 at 03:43| 木造の構造計算

2017年11月24日

混構造のFsによる割増を回避

混構造のFsによる割増を回避するため、固有値解析を行いAi分布の精算を行うと、技術基準解説書に記載されている通りの結果になる。
Ai分布は、いつも計算している略算ではなく、固有値解析を行い精算すると経済設計になる。
ここまでやるなら、時刻歴応答解析を行うほうが合理的だ。

posted by TASS設計室 at 08:16| 木造の構造計算

2017年10月24日

構造計算ルート「ルート2」

S造やRC造では、ルート2で計算することがある。
木造、特に2x4工法の場合、すぐにルート3に誘導される。スチールハウスはルート2という計算ルートが存在しない。
ルート3は、そんなに立派な計算方法なのだろうか。
建築学会の「建築耐震設計における保有耐力と変形性能」は1990年から改定されていない。
posted by TASS設計室 at 10:25| 木造の構造計算

2017年10月16日

静岡県の壁量計算1.32倍

平成29年10月1日から静岡県地域係数 Zs=1.2 が義務化される。
木造(在来工法、枠組壁工法)の壁量計算においては、必要壁量を 1.32倍とする。
1.32倍とは、地域係数 Zs=1.2 に、真の耐震性能のばらつきによる倍率 1.1 を乗じたもの。
posted by TASS設計室 at 12:27| 木造の構造計算

2017年10月07日

木造(2x4工法を含む)の構造計算プログラム

木造(2x4工法を含む)の構造計算プログラムに変化がみられる。
今までのトップシェアが減少し、後発のプログラムがシェアを伸ばしている。
2x4工法、軸組工法共に東京デンコーの名前を聞くことが増えている。
2x4工法の場合、東京デンコーの「2x4壁式」のみが枠組壁工法建築物構造計算指針に対応した構造計算プログラムである。このことは意外と知られていない。
posted by TASS設計室 at 23:11| 木造の構造計算

2017年10月02日

2x4工法とスチールハウスの違い

2x4工法は木造で、スチールハウスは鉄骨造だ。
2x4工法は面積の制限はないが、スチールハウスのルート1-1は面積500uという制限がある。
2x4工法は標準せん断力係数0.2だが、スチールハウスのルート1-1は0.3になる。
2x4工法の3階建ては軒高9mを超えてもルート2を選択できるが、スチールハウスにはルート2という計算ルートはない。
2x4工法の床根太や垂木にはスチールハウスの部材を使うことができる。
2x4工法もスチールハウスも、耐力壁は構造用合板が使われている。
スチールハウスは鉄骨造と言えるか。
posted by TASS設計室 at 19:10| 木造の構造計算

2017年10月01日

混構造の下部構造

混構造の下部構造は、RC造・S造・WRC造とするが、一貫計算で対処可能な組合せは、2x4工法とWRC造の組合せしかない。その他は上下を分離して計算する。
1階の偏心率の影響が上部構造に波及するので、ルート1の計算であっても、1階の偏心率は0.15以下に収めることが必要だ。
難しい検討を避けるという消極的な考えだが、今のところは、そのほうが良い。
posted by TASS設計室 at 11:16| 木造の構造計算

2017年09月30日

似て非なるもの

木造軸組工法と2x4工法は類似点が多いが、全く別物と考えている人がいる。
面材による耐力壁の耐力は似たようなもので、床は荷重を支持することができ、水平構面のせん断耐力があれば、どのような方法で床を組んでも同じだ。
両者をミックスした構造も成り立つ。
そんなことよりも、2x4工法の反曲点高比0.5の説明をしっかりしてもらいたい。応力図を見ると分かるが、マグサの端部の短期荷重時のモーメントは、断面検定に反映されていない。こんなものは、反曲点高比1.0で計算し、短期荷重時もマグサ端部は支持端としてしまえば良い。マグサの計算では、そうしているではないか。


posted by TASS設計室 at 23:27| 木造の構造計算

2017年09月29日

中途半端な地下室

地下車庫や地下室などで、半地下の建物を計画する場合、その部分を壁式鉄筋コンクリート造にすると分かりやすいが、深基礎的な設計を行うこともある。
地下車庫や地下室は建築としての用途が発生するので「階」とみなされ、構造規定の適用を受ける。
深基礎として設計し、2.5Aw+0.7Ac というルート判別だけで済ませることもある。このあたりがグレーゾーンだ。
posted by TASS設計室 at 02:08| 木造の構造計算

2016年10月21日

ちょっと難しい設計

木造住宅の設計で、次の要素が含まれると敬遠されがちだ。
・深基礎、高基礎、擁壁
・地下車庫、地下室
・外部鉄骨階段
・平面的な斜め軸
・ルート2の計算
・告示1540号を逸脱した2x4工法建築物
・混構造
・平面的な異種構造
・高耐力の壁を使う設計
・許容応力度計算Uを採用する構造計算
・保有水平耐力計算
・トラスを用いた設計
これらの要素を含む建物の場合、木造軸組工法よりも 2x4工法のほうが、柔軟に対応できる。
2x4工法は自由度が高い。
posted by TASS設計室 at 08:19| 木造の構造計算

2016年08月02日

苦手なところは何か

木造の構造計算を行っている人にとって、苦手なところは何か。アパートを設計すると、外部鉄骨階段が付いている。斜面地の場合は、深基礎や高基礎、擁壁の設計も必要になる。
・基礎
・擁壁
・鉄骨階段
・平面的な斜め軸
・スキップフロア
・許容応力度計算U(2x4工法の場合)
・水平構面の計算
これらの計算を一貫計算で行うことができるようになると便利ではないだろうか。
基礎と擁壁は、どのような形状でも計算要領は同じなので、1つ理解すれば、後は応用問題である。
鉄骨階段を建物と分離して設計する人もいるようだが、3階建てアパートの外部鉄骨階段を独立して成り立たせるのは難しいのではないだろうか。
posted by TASS設計室 at 02:15| 木造の構造計算

2016年07月22日

なぜ平面的異種構造を避けるのか

既に出来上がった木造3階建てのラーメンフレームの適用範囲が外れているそうで、相談のメールがあった。
計算してみないと分からないが、平面図を拝見して、鉄骨を併用したほうが良いと思った。
木造(2x4工法を含む)の人たちは、鉄骨との併用を嫌うが、無理な計画を望んでいる。無理な計画を望むなら、それなりに考えたら良くありませんか。
建物の設計は、剛性と耐力、変形を検討する。応力解析に関しては、様々なツールが普及し、立体解析も行うことが可能である。鉄骨造に鉄筋コンクリートの耐震壁という建物も建てられており、平面的な異種構造を設計する機は熟している。木造の人たちも、怖がらずにチャレンジしたらいかがだろうか。
posted by TASS設計室 at 22:27| 木造の構造計算

2016年05月29日

基礎の設計

うちの事務所では、基礎だけの構造設計も行っている。4号建築専門の人たちも、基礎の設計に注目するようになった。
基礎梁のスターラップにフックを付ける図面を作成すると、フックなしにしたいと言われる。
基礎梁の幅を150mmとして設計するが、120mmにしたいと言う人や、ベタ基礎の配筋で D10 @300 という図面も見かけなくなった。
2x4工法で基礎梁の計算を行う場合は「2x4壁式」を使い、軸組工法の場合は「HOUSE-ST1」を使う。
posted by TASS設計室 at 13:05| 木造の構造計算

2016年04月03日

木造建築の外部鉄骨階段

木造専業の構造設計者は、外部鉄骨階段を分離して計算することが多いようだ。
独立させたほうが良い場合もあるが、一体化したほうが良い場合もある。
木造建築の外部鉄骨階段の設計では、鉛直荷重のみを鉄骨部材が受け持ち、水平力を建物本体が負担することができる。木造に類した一部の構造計算プログラムでは、外部鉄骨階段の計算を行うことができるよう、機能を追加することを考えている。現状の木造の構造計算プログラムでも、工夫すれば計算できる。

木造建築の業界では、3,000u程度の木造建築を勧めているが、設計者の技量を上げることと、そのための道具を整備することが必要ではないだろうか。
大規模木造建築を選択する理由は、躯体コストの安さにある。特に2x4工法に有利である。それ以外のメリットはない。
エコだとか、低炭素だとか、取って付けたような理由を並べる人もいるが、だからどうした、と言いたい。
技術的に追及する時期がきた。
告示1540号が改定されるらしいが、スチールハウスの告示1641号と比較して読んでいる。
後者は鉄骨造の範疇で考えられており、応力は類似しているが、細部の検討方法が異なることが興味深い。
薄い部材を使うことに関しては、アルミニウム合金造技術基準が参考になる。局部座屈に対する考え方が参考になる。そもそも鉄骨造は、細い部材を、座屈や塑性変形を心配しながら、無理やり使うことを目的としている。それらの考え方を踏まえて、2x4工法やスチールハウスの設計を行うことになるのではないだろうか。
木造の構造設計者は、木造の前に鉄骨造を経験することが必要ではなかっただろうか。
posted by TASS設計室 at 16:29| 木造の構造計算

2016年03月29日

木造アパートの外部鉄骨階段の設計

木造アパートの外部鉄骨階段の設計は、次のように行う。
木造専業の構造設計者は、できる範囲で設計しているにすぎません。
何でもエキスパンションをとって、分離するだけが設計方法ではない。
東京都の建築構造設計指針を厳密に採用すると、エキスパンションの間隔は、両者の層間変形の合計の2倍の間隔にしなければなりません。
この規定を厳密に適用しているとは言えませんが、少なくとも両者の層間変形の合計は間隔をあけないと、振動の位相のズレから、両者が当たる可能性があります。
建物は2階建て、階段は平屋ですから、明らかに振動周期が2分の1程度になることからも分かります。
RCのマンションの外部階段は、RCであろうと、鉄骨であろうと、建物と接続しています。
自立することが不可能だからです。

2階建てアパートの外部鉄骨階段は、何となく設計されているのが現状です。外部鉄骨階段がある、という程度の設計が行われているにすぎません。
自立するはずもない柱と梁で構成し、床面で接続しているのです。
木造の場合は、胴差の部分で、貫通ボルトあるいはコーチスクリューで接合しています。

外部鉄骨階段に生ずる水平力を、建物本体が受け持つと、当然のことながら、偏心率に影響があります。
壁が少ない側の重量が増えるので、偏心率は悪化します。そのことを、きちんと考慮した設計にすべきです。
木造の構造設計者は、小難しいことを考えずに、鉄骨階段は現場に任せたいと思うのかもしれませんが、
それでは、設計になっていません。

私が設計する場合は、外部鉄骨階段を節点重量に置き換えて計算し、鉛直荷重は階段の柱が受け持ち、水平力は建物全体で支持する計算を行います。
鉄骨階段をラーメンで構成する場合は、主体の建物と比較して、鉄骨階段の水平剛性が低いので、鉄骨階段は建物から強制変形を与えられるものとなります。
その検討方法は、『評定・評価を踏まえた 構造建築物の構造設計実務』に紹介されています。
以上、構造計算適合性判定員として書きました。
posted by TASS設計室 at 09:45| 木造の構造計算

2016年03月26日

平面的な異種構造

平面的な異種構造も取り入れて設計する。
木造でも大きな軸力を負担する部位には、軸力を負担する柱に鉄骨を採用し、鉄骨あるいは集成材の梁を組合わせる。今日の午後は、そのような設計を行った現場で確認作業を行った。鉄骨は現場で実測して製作したため、誤差のない施工ができた。
posted by TASS設計室 at 20:04| 木造の構造計算

2016年03月09日

スチールハウスの構造計算に2x4壁式を使う

スチールハウスの構造計算に2x4壁式を使うことができる。
荷重や耐力壁の耐力を調整することで、2x4工法用の構造計算プログラムを、スチールハウスに適用することができる。荷重と外力、応力計算までは、計算要領が同じなら、どのような構造計算プログラムを用いても良い。基礎の計算は、そのまま使う。断面算定は応力計算を行った後に、エクセルで計算する。

現在使われているスチールハウスの構造計算プログラムは、kizukuri-2x4 に類似した機能であるため、平面的な斜め軸の計算をはじめ、自分としては計算機能に不満がある。

posted by TASS設計室 at 22:09| 木造の構造計算