2018年04月03日

混構造の受け梁の計算

1階をRC造またはS造とし、上階を木造とする混構造は、次のように計算する。
木造の耐力壁の下には、必ずRCまたはSの梁を設ける。
・木造を計算する
・RC造を計算する
・層重量を求めてAi分布を計算する
・求めたAi分布を使って木造を計算する
・長期軸力および短期軸力をRCまたはSの梁に特殊荷重として加えてRC造の計算を行う

上部木造の耐力壁の直下に大梁を配置しないと、梁に対する特殊荷重を入力することができないので、必ず耐力壁の直下には大梁を配置する。
大梁を配置しただけでは、短期荷重時の計算を行うことができないので、梁の上に特殊荷重を配置する。
木造とRC造の通り芯を一致させる。RCの柱や梁は、通り芯からの寄り寸法を入力すると、データとして分かりやすい。
このような計算ができるのは、BUS−6などのプログラムしかなく、上階の荷重を拾い出して、エクセルで準備した上で入力する。
耐力壁の端部の短期荷重は、正加力と負加力で反転するので、荷重の向きを考慮して入力する。正加力で入力すると、負加力時は、自動的に符合が反転する。



posted by TASS設計室 at 01:07| 木造の構造計算

2018年04月02日

RC+W 混構造3階建ての設計要領

軒高9m以下、最高高さ13m以下でも、1階をRCまたはWRCとする混構造の場合、1階の設計がルート1かルート3で、大きく計算方法が変わる。
WRCなら壁量を満たせばルート1になるが、RCの場合は、耐震壁付きラーメンにならなければ、ルート1にすることができない。X方向、Y方向共に耐震壁付きラーメンにしなければならないので、苦しいところがある。
RCのルート1なら、偏心率はお構いなしだが、1階の偏心が上部構造に及ぼす影響を検討することを要求されることがあり、1階の偏心率を0.15以下に納めなければならなくなる。小規模な建物では、耐震壁付きラーメンにすることと、偏心率を0.15以内とすることの両方を満たすことは困難なことが多い。
そうなると、1階のRCは純ラーメンとして偏心率を0.15以内に納め、ルート3で設計する。
すると、2階〜3階もルート3で計算することになり、建物によっては、構造特性係数(Ds)が大きくなり、設計が難しくなる。Dsが大きいということは、保有耐力時の水平力が大きくなり、引き抜き力も、それなりに大きくなる。
その引き抜き力を、2階のRCの梁が受けることになり、梁の終局耐力やコーン破壊で梁の断面が決まる。
1階をRC、2〜3階を木造にする場合、木造部分の剛性率が0.6を下回るが、Fsによる必要保有水平耐力の割増は必要ないが、固有値解析を行い、Ai分布の精算を要求されることもある。
上部の木造に、接着工法の耐力壁が使われると、塑性率が小さいので構造特性係数(Ds)が大きくなり、必要保有水平耐力が更に大きくなる。
ここまで計算するには、上部と下部を異なる構造計算プログラムを使うことになるため、データの受け渡しが手入力になる。その作業を何度か繰り返すことになる。
東京デンコーの「2x4壁式」は WRC + 2x4工法 の計算を一体化して計算することはできるが、耐力壁の両端の圧縮力や引抜力を、2階の梁に作用させる計算までは自動化していない。
今のところ、こんな方法で計算する。
posted by TASS設計室 at 17:36| 木造の構造計算

何故、大規模木造か

日本で建築に使われる木材は、北米から輸入されている。
住宅着工件数は、年間100万戸から70万戸になろうとしている。そこで、木材の需要を維持することが必要になる。木造が得意とする建築は【安普請】である。長持ちする安普請が得意である。

建築の構造材として使うことができる材料で、輸入可能なものは木材のみであり、鋼材はJIS規格という非関税障壁があるお陰で、日本の鉄鋼メーカーが守られている。
JIS規格といのは純粋に日本で作った規格でなく、原本は ISO規格で、その和訳なのだそうだ。
貿易は保護主義が良い。やたらに海外から輸入すべきではない。食料も同様だが、「食べて応援しよう」には賛成しない。
posted by TASS設計室 at 15:38| 木造の構造計算

ω(オメガ)とα(アルファ)の使い方

単位長さあたりの重量を w=1.28kN/m などと示すが、w(ダブリュ)ではなくω(オメガ)と書く人がいる。オメガと言うと、角速度をイメージするので、荷重に関してはダブリュを使う。
M=at・ft・j からatを求めるが、at を αt と書く人がいる。鉄筋の断面積を示すので、α(アルファ)ではなくa を用いる。α(アルファ)と言うと、せん断力の割増係数に使っている。
建築学会の設計規準の最初の部分に記号の決め方が載っているので、目を通すことを勧める。
記号の使い方が滅茶苦茶では、頭の中が整理できないと思う。
posted by TASS設計室 at 12:18| 木造の構造計算

周回遅れの構造計算プログラム

木造には周回遅れの構造計算プログラムがある。保有水平耐力計算を行うことがあるが、崩壊形を確認せずに済ませているものを見かける。RC造でもS造でも、保有耐力が出ないという人がいて、計算書を見ると、基礎梁にヒンジができてしまい、それ以上耐力が上がっていない。
木造は次の工法と考えている。スチールハウスは枠組壁工法(2x4工法)である。
・木造軸組工法
・2x4工法
・スチールハウス
ログハウスは、時間の経過とともに壁が沈むが、2x4工法も同様である。スチールハウスはそれが無い。
posted by TASS設計室 at 11:30| 木造の構造計算

2018年03月31日

住宅から施設系の建築へ

木造建築は、住宅から施設系の建築に規模を拡大している。
建物全体の面積が大きくなることよりも、スパンが大きくなることのほうが難しい。
平面的に異種構造を組合わせる試みも行われているが、そのようなことはRC/SRC/Sでは当たり前のように行われてきた。木造が含まれると、極端に平面的な異種構造に対して消極的になる。
スパンの大きな部分に鉄骨を使うことや、ラーメン架構に鉄骨を使うことも考えられる。
積極的に併用構造を採用することで、木造建築の可能性が広がるのである。

posted by TASS設計室 at 22:09| 木造の構造計算

2018年03月30日

基礎の計算プログラム

木造住宅の基礎の計算プログラムの需要がある。
荷重や応力を意識させずに配筋を求めることを目標とする。

偏心率を計算せずに、偏心を検討するために、4分割法が考案された。
N値法は、応力計算を行わずに、引き抜き金物を求めることができる。
スパン表では、床根太や梁断面を、計算せずに求めることができる。
構造力学を意識しなくても、建物の安全性が確保できる。

しかし、こんなことで良いのだろうか。
posted by TASS設計室 at 18:29| 木造の構造計算

2018年03月29日

耐火構造の中高層大規模木造はハウスメーカーの宣伝モデルにすぎない

耐火構造の中高層大規模木造はハウスメーカーの宣伝モデルにすぎない。
広く普及することなく、先細りになる。
何と言っても、木造の場合は、準耐火構造で建てることができる規模に最大のメリットがある。

現行の構造計算指針は小規模木造住宅を対象にしたものであり、大規模化、高層化するには、個別の評定を必要とする。小難しいことをせず、素直に鉄骨造で設計するほうが手っ取り早く、コストも抑えられる。
2x4工法の耐火構造とRC造のコスト比較を行うと、仕上げが簡単なRC造が有利になる。
RC造は、何もしなくても2時間耐火になる。

CLTの設計施工マニュアルを見ていたが、難しく設計しすぎている。プレキャストコンクリートの壁構造として設計しても良いのではないだろうか。
設計方法としては、壁のせん断耐力の検討と接合部の設計に帰着する。
壁式鉄筋コンクリート造の耐震診断の方法が大いに参考になる。
posted by TASS設計室 at 10:57| 木造の構造計算

2018年03月28日

木造も軸方向変形を考慮

木造も高層化とともに、軸方向変形を考慮することが必要になる。
3階建てなら無視、4〜5階は迷うところで。6階以上は考慮する。
乾燥収縮による高さ方向の変位もある。
計算してみなければ始まらない。
posted by TASS設計室 at 12:26| 木造の構造計算

2018年03月25日

大規模木造

大規模木造建築は、PC造のノウハウが利用できる。
ここに接合部のディテールが示されている。
http://www.sendo-shien.jp/25/case/download/jirei13.pdf

何故、大規模木造、木造超高層なのだろう。
集成材が発達し、大断面の集成材が出来るようになったからだろうか。接着剤で固めた木なら、鉄筋や鉄骨を芯にいれた集成材は作れないのだろうか。RC(Reinforced Concrete)ではなく、RW や SRW、SW の可能性もある。
木を生コンのようにドロドロにして、鉄筋を組んだ型枠に流し込むことができたら、柱・梁のブロックをPC工場で製作することができる。床はボックスビームが良さそうだ。
https://www.hro.or.jp/list/forest/research/fpri/rsdayo/10103010101.pdf
posted by TASS設計室 at 08:47| 木造の構造計算

2018年03月24日

積載荷重

積載荷重には、床および小梁用・架構用・地震用の3通りあるが、木造の場合は、小梁も大梁も区別がつかない状態になることがある。
その際の判断として、壁線区画を構成する梁や上階の耐力壁が載る梁を架構用として計算したら良い。
梁のデータを大梁として入力すれば架構用、小梁として入力すれば小梁用の積載荷重になる。
posted by TASS設計室 at 19:36| 木造の構造計算

二重構造の建物

正方形の平面の中央に、正方形を45度回転して配置した建物を計算した。
2つの木造の構造計算ソフトを試したが、平面的に45度に傾けた耐力壁の計算では、最初に設定した軸の方向にしか耐力を考慮することができない。45度に傾けているのだから、X方向にも、Y方向にも耐力を配分したい。
結局、手計算で計算することにしたが、FAP-3 あるいは MIDAS で計算るしかない。
木造の構造計算プログラムも、完全に立体解析ができるようになったら、適用範囲が広がるに違いない。

BUS-6で木造軸組工法の計算を行う方法もある。柱を ロ-100x100x2.3 の軽量鉄骨に置き換え、耐力壁やスジカイの耐力は、ブレースに置き換えると計算できる。固定荷重の違いは、床や壁の仕上荷重で調整する。

posted by TASS設計室 at 09:09| 木造の構造計算

構造計算指針を統合する

木造は構造計算指針を統合したらどうだろうか。
軸組工法と2x4工法を1冊にしてスチールハウスも加えてしまう。
それらには共通部分も多く、別々に学ぶよりも、ひとまとめにして理解するほうが効率的だ。
構造計算プログラムも、1本にしてしまうこともできる。木造の耐震診断は、伝統工法・軸組工法・2x4工法を1本のプログラムで計算している。
軸組工法で計算を始めて、途中で気が変わって2x4工法にする場合でも、入力したデータが無駄にならない。
計算結果は、そのまま自動作図して構造図にする。軸組工法が強いだの、2x4工法が優れているだの、どうでも良いことであり、荷重や外力が同じで、耐力壁の耐力も大差がないので、耐震性は大した違いがない。
スチールハウスは鉄骨造に分類されるため、ルート1で計算する場合は、標準せん断力係数が 0.3 になる。
2x4工法を薄板軽量形鋼に置き換えただけで、標準せん断力係数が 0.2 から 0.3 になってしまうが、それでスチールハウスは耐震性能が高いと言っている。

posted by TASS設計室 at 00:43| 木造の構造計算

2018年03月23日

2x4工法とスチールハウスは同じもの

2x4工法とスチールハウスは同じものでしょう。
枠組壁工法建築物構造計算指針(2007年)が改定されると思うが、何が変化するか楽しみにしている。
スチールハウスの計算は、kizukuri-steel という構造計算プログラムが存在するとおり、kizukuri-2x4 そのものである。2x4工法でも、薄板軽量型鋼を床や屋根に使うことができる。
耐力壁の強度を高めるなら、ミッドプライウォールを使えばよいが、これは、木造軸組工法に使っても良いと考えている。耐力壁周囲の柱梁がしっかりしているので、安心感がある。
塑性率の高いブレースを使う場合は、いわゆる枠付きブレースというもので、斜材の交点を溶接あるいはボルト止めしない方法もある。初期剛性は高いが、その後の変形を許容するディテールである。それを木造に適用することも考えられる。座屈補剛ブレースが安く提供されると、軽量鉄骨造にも使いたくなる。
各工法で考案されたディテールを組合わせて使う時代が来た。

posted by TASS設計室 at 09:25| 木造の構造計算

2018年03月15日

木造の構造設計者に不足している経験

木造やスチールハウスの構造設計者に不足している経験は、下記の設計ではないだろうか。
・外部鉄骨階段/外部鉄骨廊下
・地下室/地下車庫/片土圧を受ける建物/防護擁壁
・擁壁/高基礎/深基礎
・混構造(RC造)/混構造(S造)
・杭基礎(杭頭モーメントの処理)
posted by TASS設計室 at 22:03| 木造の構造計算

2018年03月14日

制振構造

木造の制震構造(制振構造)は過去に1度経験し、その後は見送っていたが、2度目が出た。
ショックアブソーバーだが、効果の程は良く理解できない。採用される棟数が増え、実際の地震を経験し、データが出揃うまで待たなければならない。振動台で実大実験が行われたのであれば、ショックアブソーバーの効果が数値として理解できる。

自動車のショックアブソーバーが劣化したので取り換えたが、体感的に跳ね上がる感覚は改善されたような気がする。何となく変化があったかな、という程度だった。

鉄骨造で二重管の座屈補剛ブレースは積極的に使ってみたい。設計コンペで採用したことがあるが、落ちたので実現しなかった。その際の意見として、新築なのに耐震補強に見えるブレースを使うことは如何なものか、と言われた。
うちのほうの大規模なパチンコ屋(上部は駐車場)のビルに使われているが、視覚的に安心感がある。
posted by TASS設計室 at 09:41| 木造の構造計算

2018年03月13日

木造の基礎も立体解析

木造も、基礎は立体解析を行ったほうが良い。
基礎の浮き上がりを考慮した計算を行い、直交する基礎梁が浮き上がりを負担する計算を行う。
建物の出隅の引抜力が大きい場合、X方向とY方向の基礎梁が負担することができる。

スクリューパイルなどの支持杭で設計することもあるが、フーチングを設け、杭頭モーメントを処理する計算を行うことができるプログラムはない。
RCの壁式構造の構造計算プログラムでも、杭基礎の計算が難しく、手計算のほうが分かりやすい。
RC/SRC/S造の計算に使うプログラムを使うよな感覚で計算できたらよい。

木造(軸組工法と2x4工法)、スチールハウス、軽量鉄骨造、壁式鉄筋コンクリート造に適用可能な基礎の構造計算プログラムが必要だ。

posted by TASS設計室 at 22:45| 木造の構造計算

2018年03月12日

平成が終わろうとしているのに、昭和の設計

木造も立体解析を行う方向に向かう。軸組工法は、汎用の立体解析プログラムにデータを転送することができるようになると聞いている。
RC/SRC/S造では、直交するフレームを考慮した立体解析が当然のことにように行われている。
2x4工法の場合は積み上げているので、あるフレームを引っ張り上げると、直交するフレームが、どこまで効果を発揮するのか、ディテールを検証しなければならないが、壁式鉄筋コンクリート造の立体解析に倣うことも可能ではないかと思う。
平成が終わろうとしているのに、昭和の設計を行っているのが木造ではないだろうか。
posted by TASS設計室 at 17:00| 木造の構造計算

2018年03月08日

木造もPCaに倣う

posted by TASS設計室 at 02:08| 木造の構造計算

2018年03月05日

混構造(木造)

木造を含む混構造は、次のように考える。
斜面地や地下室、地下車庫と組合わせる場合
・(下層)耐震壁付きRCラーメンまたは壁式鉄筋コンクリート造、(上層)木造
店舗や車庫などを設ける場合
・鉄骨ラーメンフレームを平面的に混用

下層を鉄骨造、上層を木造とすることは、お勧めしない。ディテールが難しい。
2階建て、せいぜい3階建てを限度とする。
いずれにしても、混構造の計画は、意匠設計の初期段階から、構造設計事務所に相談していただくほうが良い。混構造にするくらいなら、全てを鉄骨造にしてしまうことを考えよう。


posted by TASS設計室 at 02:16| 木造の構造計算