木造専業の構造設計というジャンルが確立して20年が経過した。使っている構造計算プログラムはkizukuri,kizukuri-2x4である。
構造計算が必要のない4号建築でも、許容応力度計算を行うことも増えてきた。スパン表とN値計算では、梁の上に耐力壁が載る場合場など、地震時の梁の検討が不足する。手計算で補足すれば済むことだが、4号建築の設計者は、そこまでは考えていない。
簡易計算のプログラムがあるが、普通に許容応力度計算をおこなうほうがよいのではないだろうか。
このような状況で4階建ては難しい。
2023年03月23日
壁倍率によらない計算
壁倍率によらない計算を行うことができますか?
それができないと、木造4階は満足な設計ができないと思うが、相変わらずkizukuriのレベルで止まっている人が多い。
kizukuriおよびkizukuri-2x4はユーザーのレベルに合わせてプログラムの仕様を決めているので、平面的な斜め軸や壁剛性に基づく計算、保有水平耐力計算は追加しないだろう。
不思議なのは、kizukuriとkizukuri-2x4の両方を使う人が少ないことである。軸組工法と2x4工法を別物のように考えている。どちらも木造ではないか。
平面的な斜め軸の計算ができると、変形した敷地の建物に対応でき、設計の範囲が広がると思う。台形の敷地にも対応できますよ。
木造以外では当たり前のようにできることでも、木造はやらないのは何故だろう。
東京デンコーの木造の構造計算プログラムは、普通の構造設計者を対象にして作られているので、木造専業の構造設計者には手に負えない。手に負えるようにするには、AIが必要か。
そのうち構造設計はAIで行えるようになる。こんなことは、ずいぶん昔から言われている。
たまたま見つけた記事です。
https://namazudiary.kozotrain.net/2021/03/%E6%9C%A8%E9%80%A0%E6%A7%8B%E9%80%A0%E8%A8%88%E7%AE%97%E3%81%AE%EF%BD%81%EF%BD%89%E5%8C%96%E3%81%AE%E6%B3%A2/
それができないと、木造4階は満足な設計ができないと思うが、相変わらずkizukuriのレベルで止まっている人が多い。
kizukuriおよびkizukuri-2x4はユーザーのレベルに合わせてプログラムの仕様を決めているので、平面的な斜め軸や壁剛性に基づく計算、保有水平耐力計算は追加しないだろう。
不思議なのは、kizukuriとkizukuri-2x4の両方を使う人が少ないことである。軸組工法と2x4工法を別物のように考えている。どちらも木造ではないか。
平面的な斜め軸の計算ができると、変形した敷地の建物に対応でき、設計の範囲が広がると思う。台形の敷地にも対応できますよ。
木造以外では当たり前のようにできることでも、木造はやらないのは何故だろう。
東京デンコーの木造の構造計算プログラムは、普通の構造設計者を対象にして作られているので、木造専業の構造設計者には手に負えない。手に負えるようにするには、AIが必要か。
そのうち構造設計はAIで行えるようになる。こんなことは、ずいぶん昔から言われている。
たまたま見つけた記事です。
https://namazudiary.kozotrain.net/2021/03/%E6%9C%A8%E9%80%A0%E6%A7%8B%E9%80%A0%E8%A8%88%E7%AE%97%E3%81%AE%EF%BD%81%EF%BD%89%E5%8C%96%E3%81%AE%E6%B3%A2/
posted by TASS設計室 at 10:04| 木造の構造計算
2023年03月22日
コンポーネント会社やプレカット工場が行う構造計算
コンポーネント会社やプレカット工場が行う構造計算を見ていると、2x4工法では業界最大手の1社が抜きん出ている。1人の人物がいるから、それだけの仕事ができるのである。技術面で、業界2番手を大きく引き離している。2番手の会社は2〜3階建てが多いので、無理にチャレンジしなくてもよいのだろう。
軸組工法では、同様に業界最大手の会社の子会社が構造設計を行っているが、その設計を採用しなかったことがある。木造4階建ての設計で、壁倍率7倍を限度とし、ダブル壁にしていたからである。
意匠設計者は、そんなものと思っていたようだが、安易すぎる設計である。
木造で有名な東北の会社のことは良く分からない。時々宣伝のメールが届く。
軸組工法では、同様に業界最大手の会社の子会社が構造設計を行っているが、その設計を採用しなかったことがある。木造4階建ての設計で、壁倍率7倍を限度とし、ダブル壁にしていたからである。
意匠設計者は、そんなものと思っていたようだが、安易すぎる設計である。
木造で有名な東北の会社のことは良く分からない。時々宣伝のメールが届く。
posted by TASS設計室 at 08:15| 木造の構造計算
2023年03月19日
木造は4階までが経済的
木造は4階までが経済的で、混構造を含み5階はやめたほうがよい。
4〜5階建ては何でもありで、S造、WRC造を勧める。それ以上はRC造、S造である。
S造は決まりきった設計で、構造設計を先に行うと経済的である。大手鉄骨系の会社では、ディテールを含み標準的な設計が確立している。ディテールと言っても、床(QLデッキかALC)、外壁(ALC)は標準的なものである。1時間耐火の床であれば日鉄スーパーEデッキにすると、デッキの山上のコンクリートの厚さが60mmになる。この20mmで480N/u軽くなる。
木造・軽量鉄骨造・鉄骨造を比較し、鉄骨造で設計した建物がある。軽量鉄骨造は柱通しで設計できる3階建てまでが納まりがよい。鉄骨造のラーメンはルート3、ブレース構造はルート1である。
軽量鉄骨造というと、セキスイのシャーメゾンが優れている。ブレース構造ではなく、耐震壁をエレメント置換したような柱と梁を組合わせている。真似てみたい構造の1つである。
大和ハウス工業の枠付きブレースは、実験データを用いて構造特性係数を求めているので、真似することができないが、セキスイのシャーメゾン風の構造は、真似ができそうだ。
ラーメンなら、細幅のH形鋼でMONO-H工法という手もある。
枠付きブレースは、変形能力が高く、そこそこの耐力がある。計算で証明できないか解析を試みたが出来なかった。座屈補剛ブレースのような効果があると考えている。
4〜5階建ては何でもありで、S造、WRC造を勧める。それ以上はRC造、S造である。
S造は決まりきった設計で、構造設計を先に行うと経済的である。大手鉄骨系の会社では、ディテールを含み標準的な設計が確立している。ディテールと言っても、床(QLデッキかALC)、外壁(ALC)は標準的なものである。1時間耐火の床であれば日鉄スーパーEデッキにすると、デッキの山上のコンクリートの厚さが60mmになる。この20mmで480N/u軽くなる。
木造・軽量鉄骨造・鉄骨造を比較し、鉄骨造で設計した建物がある。軽量鉄骨造は柱通しで設計できる3階建てまでが納まりがよい。鉄骨造のラーメンはルート3、ブレース構造はルート1である。
軽量鉄骨造というと、セキスイのシャーメゾンが優れている。ブレース構造ではなく、耐震壁をエレメント置換したような柱と梁を組合わせている。真似てみたい構造の1つである。
大和ハウス工業の枠付きブレースは、実験データを用いて構造特性係数を求めているので、真似することができないが、セキスイのシャーメゾン風の構造は、真似ができそうだ。
ラーメンなら、細幅のH形鋼でMONO-H工法という手もある。
枠付きブレースは、変形能力が高く、そこそこの耐力がある。計算で証明できないか解析を試みたが出来なかった。座屈補剛ブレースのような効果があると考えている。
posted by TASS設計室 at 23:19| 木造の構造計算
2023年03月17日
壁倍率計算でルート2が限界
木造専業の構造設計者は、KIZUKURIあるいはKIZUKURI-2x4に慣れているので、壁倍率計算でルート2から抜け出ることができないようだ。
したがって、軸組工法は4階、2x4工法は軒高9mを超える3階までの設計が限界である。
平均的な設計者の足並みをそろえないと組織の和が乱れるので、そこまでにしているのだろう。
それを超えたら『特殊』であるとして、手を出さない。発注者も、それで納得するようである。
狭小地で容積を確保したいから4階建て、というくらいの考えでは、木造4階建てに手を出さないほうがよい。
3階建てに1層加えたような計画を行っている人も少なくない。2階建てが主体の設計者にとって、4階建てはハードルが高い。概算工事費を出して、施主があきらめるというストーリーである。
このくらいの建物を計画する場合、混構造や鉄骨造も視野に入れた計画になることが多い。
したがって、軸組工法は4階、2x4工法は軒高9mを超える3階までの設計が限界である。
平均的な設計者の足並みをそろえないと組織の和が乱れるので、そこまでにしているのだろう。
それを超えたら『特殊』であるとして、手を出さない。発注者も、それで納得するようである。
狭小地で容積を確保したいから4階建て、というくらいの考えでは、木造4階建てに手を出さないほうがよい。
3階建てに1層加えたような計画を行っている人も少なくない。2階建てが主体の設計者にとって、4階建てはハードルが高い。概算工事費を出して、施主があきらめるというストーリーである。
このくらいの建物を計画する場合、混構造や鉄骨造も視野に入れた計画になることが多い。
posted by TASS設計室 at 13:28| 木造の構造計算
2023年03月14日
木造軸組工法4階建てはKIZUKURIで計算
木造軸組工法4階建てはKIZUKURIで計算する人が多いらしい。
4階を塔屋とし、壁倍率7倍を上限として偏心率と剛性率を計算すれば、構造計算は基準を満たす。
だから耐力壁をダブルにする。
2x4工法の4階はルート3が必須だから、手が出ない人が多い。
もうひと息だが、なぜ手が出ないのだろう。木造の保有水平耐力計算は、増分解析を行うわけではないので、電卓で数値を追うことができる。
4階を塔屋とし、壁倍率7倍を上限として偏心率と剛性率を計算すれば、構造計算は基準を満たす。
だから耐力壁をダブルにする。
2x4工法の4階はルート3が必須だから、手が出ない人が多い。
もうひと息だが、なぜ手が出ないのだろう。木造の保有水平耐力計算は、増分解析を行うわけではないので、電卓で数値を追うことができる。
posted by TASS設計室 at 23:41| 木造の構造計算
2023年03月12日
決められず、右往左往している現場
決められず、右往左往している現場がある。
建築確認が下りて8か月が経過した。斜面地の建物で、既存の建物の解体に着手できないでいるが、新築工事と絡めて行うと仮設工事に無駄がないと思うが、作戦がまとまるか様子を伺っている。
コストだけが独り歩きしているような気がする。皆さん、なにを考えているか分からない。
建築確認が下りて8か月が経過した。斜面地の建物で、既存の建物の解体に着手できないでいるが、新築工事と絡めて行うと仮設工事に無駄がないと思うが、作戦がまとまるか様子を伺っている。
コストだけが独り歩きしているような気がする。皆さん、なにを考えているか分からない。
posted by TASS設計室 at 14:32| 木造の構造計算
2023年03月10日
なぜ木造専業の構造設計者は適合性判定を避けるのか
木造4階建てが普及しないのは、木造専業の構造設計者が構造の適合性判定(適判)を避けることにある。言葉が通じないので、適判は敷居が高いのだろう。構造設計一級建築士の資格は取ったものの、RC造やS造の構造設計ができない木造専業の構造設計者がいる。
判定員の資格が創設された最初の試験で、5回連続で落ちた人を2人知っている。話しをしていると、それなりに話しができる人だが、彼らの話は論理性や用語の定義が甘いと感じる。彼らが書いたものは見たことがない。このあたりが境界線であることが分かった。でも、構造設計一級建築士の試験に彼らは1発で合格している。
4階建ての多くは保有水平耐力計算が必須なので、そこで引っ掛かっていると見ている。
4階建てでも、ルート1で設計できるのは、
@壁式鉄筋コンクリート造
A耐震壁付きRCラーメン
である。RC造は高さ20mまでルート1が選択可能であり、木造や鉄骨造より優遇されている。
ルート2は、
B鉄骨造
C木造軸組工法
D耐震壁付きラーメン
ルート3は、
E2x4工法《これしか選択肢がない》
F壁式鉄筋コンクリート造
G鉄骨造
HRCラーメン構造
大手ハウスメーカーでは、4階建ての認定工法があるらしいが、縁がないので詳しく知らない。
判定員の資格が創設された最初の試験で、5回連続で落ちた人を2人知っている。話しをしていると、それなりに話しができる人だが、彼らの話は論理性や用語の定義が甘いと感じる。彼らが書いたものは見たことがない。このあたりが境界線であることが分かった。でも、構造設計一級建築士の試験に彼らは1発で合格している。
4階建ての多くは保有水平耐力計算が必須なので、そこで引っ掛かっていると見ている。
4階建てでも、ルート1で設計できるのは、
@壁式鉄筋コンクリート造
A耐震壁付きRCラーメン
である。RC造は高さ20mまでルート1が選択可能であり、木造や鉄骨造より優遇されている。
ルート2は、
B鉄骨造
C木造軸組工法
D耐震壁付きラーメン
ルート3は、
E2x4工法《これしか選択肢がない》
F壁式鉄筋コンクリート造
G鉄骨造
HRCラーメン構造
大手ハウスメーカーでは、4階建ての認定工法があるらしいが、縁がないので詳しく知らない。
posted by TASS設計室 at 07:53| 木造の構造計算
2023年03月04日
終局耐力を確認せず
終局耐力を確認せず、短期の耐力を求めている金物がある。金物だけではなく、簡易な杭の引抜および押込み試験でも、このような試験結果を見たことがある。
終局耐力を確認し、その3分の1を長期、長期の2倍を短期とするが、終局耐力を確認していないのでは、試験が不完全ではないか。木部が負けてしまい、終局時まで確認できなかった訳だが、その3分の2が短期の耐力ではないだろうか。簡易な杭でも同様に終局時の耐力を確認しない試験が行われていた材料メーカーがある。
釘打ちの耐力壁は終局時の耐力を実験で確認し、塑性率が求められ、計算式が出来ている。金物に関しても、他の材料と同様に終局時まで引っ張り、長期および短期の耐力を求めるべきではないか。
終局耐力を確認し、その3分の1を長期、長期の2倍を短期とするが、終局耐力を確認していないのでは、試験が不完全ではないか。木部が負けてしまい、終局時まで確認できなかった訳だが、その3分の2が短期の耐力ではないだろうか。簡易な杭でも同様に終局時の耐力を確認しない試験が行われていた材料メーカーがある。
釘打ちの耐力壁は終局時の耐力を実験で確認し、塑性率が求められ、計算式が出来ている。金物に関しても、他の材料と同様に終局時まで引っ張り、長期および短期の耐力を求めるべきではないか。
posted by TASS設計室 at 23:31| 木造の構造計算
2023年02月26日
基礎の接地圧
べた基礎は、図心と重心のズレを考慮して接地圧を求め、転倒時の接地圧も計算する。
一貫計算では出来ないので、エクセルで計算することになるが、そのシートは使いまわしができる、
基礎の接地面積は外〜外の面積にする。二方向の偏心を考慮すると、接地圧がけっこう大きくなることがある。
一貫計算では外周部の梁の外面までを考慮することができるものもあるが、木造の構造計算プログラムでは通り芯で囲まれる面積にしているものが多い。
地盤改良を行う場合、業者は平均接地圧で検討してくるが、それでは不足することがある。改良体の間隔を調整し、改良後の地耐力を必要地耐力に合わせることもできる。数字の遊びになってしまうが、計算上は、こんなこともできる。
一貫計算では出来ないので、エクセルで計算することになるが、そのシートは使いまわしができる、
基礎の接地面積は外〜外の面積にする。二方向の偏心を考慮すると、接地圧がけっこう大きくなることがある。
一貫計算では外周部の梁の外面までを考慮することができるものもあるが、木造の構造計算プログラムでは通り芯で囲まれる面積にしているものが多い。
地盤改良を行う場合、業者は平均接地圧で検討してくるが、それでは不足することがある。改良体の間隔を調整し、改良後の地耐力を必要地耐力に合わせることもできる。数字の遊びになってしまうが、計算上は、こんなこともできる。
posted by TASS設計室 at 22:07| 木造の構造計算
木造4階の計算を1日で理解する
軸組工法のルート2の計算は、偏心率と剛性率の計算ができ、スジカイのβ割増しを理解する。
2x4工法の4階建ては、ルート3しか選択肢がないので、保有水平耐力計算を行うが、RC造やS造ほど難しくないので、許容応力度計算の延長線上で考えることができる。
壁倍率によらない耐力壁の計算は、両者は似たようなものだが、計算が微妙に異なるので、そでぞれの規準で計算する。
基礎がしょぼいと、保有水平耐力が出ないので、計算して実感する。
このくらいのことは、許容応力度計算を行っていれば、軸組工法と2x4工法の同時進行で1日あれば理解できる内容である。
2x4工法の4階建ては、ルート3しか選択肢がないので、保有水平耐力計算を行うが、RC造やS造ほど難しくないので、許容応力度計算の延長線上で考えることができる。
壁倍率によらない耐力壁の計算は、両者は似たようなものだが、計算が微妙に異なるので、そでぞれの規準で計算する。
基礎がしょぼいと、保有水平耐力が出ないので、計算して実感する。
このくらいのことは、許容応力度計算を行っていれば、軸組工法と2x4工法の同時進行で1日あれば理解できる内容である。
posted by TASS設計室 at 11:52| 木造の構造計算
2023年02月25日
建設会社の社内の構造設計者
プレカット会社やコンポーネント会社で、社内に構造設計者がいる会社といない会社とでは、受注の範囲が大きく異なる。設計が決まったものを見積りするくらいなら誰でもできる。計画段階から提案できる体制を整えることが受注に有利だが、それには技術営業も必要になる。構造設計はできないまでも、客先と技術的な話しを行い、聞いてくることくらいは出来なくては受注につながらない。御用聞きの営業では役に立たない。
99%は普通の木造2階建てと3階建てだから、簡易な構造計算プログラムで計算できるので、難しい仕事は避ければ済むことだが、そのような案件は規模が大きく、魅力的に思うだろう。
意匠設計者の技量も必要になる。平面図と立面図しか作成せず、高さの関係に無頓着な意匠設計者には勉強してもらわなくてはならない。全体的に底上げが必要である。
構造設計事務所は意匠設計もできるので、矩計図や断面詳細図、各部のディテールの設計も可能である。もちろん鉄骨階段の設計も可能である。
99%は普通の木造2階建てと3階建てだから、簡易な構造計算プログラムで計算できるので、難しい仕事は避ければ済むことだが、そのような案件は規模が大きく、魅力的に思うだろう。
意匠設計者の技量も必要になる。平面図と立面図しか作成せず、高さの関係に無頓着な意匠設計者には勉強してもらわなくてはならない。全体的に底上げが必要である。
構造設計事務所は意匠設計もできるので、矩計図や断面詳細図、各部のディテールの設計も可能である。もちろん鉄骨階段の設計も可能である。
posted by TASS設計室 at 08:27| 木造の構造計算
2023年02月22日
構造設計はほとんど独学
構造設計は基礎的なことを習得したら、その後は独学である。
構造力学、RC造、S造の基礎的なものは学校で学ぶが、その段階で専門書が読める段階に達している。その後は実務をやりながら独学である。
たまに講習会に出席し、そこで勘所を養う。建築防災協会の耐震診断の資格講習は全構造形式を受けることを勧める。土と基礎に関する土木の講習会も有意義である。
木造4階が増えないのは独学できる人が少ないからである。独学できるレベルに達していない人は、本を読むことに苦労している。難しいことに出合ったら、その隙間を埋める勉強をする。
構造力学、RC造、S造の基礎的なものは学校で学ぶが、その段階で専門書が読める段階に達している。その後は実務をやりながら独学である。
たまに講習会に出席し、そこで勘所を養う。建築防災協会の耐震診断の資格講習は全構造形式を受けることを勧める。土と基礎に関する土木の講習会も有意義である。
木造4階が増えないのは独学できる人が少ないからである。独学できるレベルに達していない人は、本を読むことに苦労している。難しいことに出合ったら、その隙間を埋める勉強をする。
posted by TASS設計室 at 10:46| 木造の構造計算
階段詳細図
木造の設計者は、階段詳細図を作成する習慣がないのかな。
楽に納まる階段ならそれでもよいが、頭上の寸法がきわどい場合は、断面図を作成して確認する必要がある。
木造の内部に鉄骨階段を入れる場合も同様で、意匠図として仕上寸法の押さえを描くものである。
段を1段ずらすとか、手摺の笠木の連続性を考えるとか、階段が付いていればよいという考えでは納まらない。
木造以外の設計が多い普通の意匠設計者は、しっかりと検討してくるが、木造専業の意匠設計者には作図の技量の低い人がいる。様々な建物の図面と現場を見ていないからだろう。木造住宅は間取り図とプレカットで家が建つ。風呂・洗面・キッチンはメーカーのカタログから選べば済む。建具まわりのディテールに無頓着な人も少なくない。意匠設計って何ですか。
こちらは構造図として階段の図面を作成するが、それに仕上を加えると意匠図になる。
楽に納まる階段ならそれでもよいが、頭上の寸法がきわどい場合は、断面図を作成して確認する必要がある。
木造の内部に鉄骨階段を入れる場合も同様で、意匠図として仕上寸法の押さえを描くものである。
段を1段ずらすとか、手摺の笠木の連続性を考えるとか、階段が付いていればよいという考えでは納まらない。
木造以外の設計が多い普通の意匠設計者は、しっかりと検討してくるが、木造専業の意匠設計者には作図の技量の低い人がいる。様々な建物の図面と現場を見ていないからだろう。木造住宅は間取り図とプレカットで家が建つ。風呂・洗面・キッチンはメーカーのカタログから選べば済む。建具まわりのディテールに無頓着な人も少なくない。意匠設計って何ですか。
こちらは構造図として階段の図面を作成するが、それに仕上を加えると意匠図になる。
posted by TASS設計室 at 08:20| 木造の構造計算
ホールダウン金物は大きすぎてはいけない?
昔、2x4工法の設計者の会議で、ホールダウン金物は大きすぎてはいけないと言った人がいた。何を考えて、そのようなことを言ったか追及しなかったが、計算値より小さくなければよいではないか。
そんな人が設計していると、チマチマとめんどくさいことを言い出すに違いない。
軸組工法の金物のことで聞かれ、先回りして必要耐力以上の金物なら、好きに決めてよい。柱の上下の金物は同じでなくてもよい。と言ったら、質問はそのことであった。
こうなると、全ての構造形式の建築構造は完全にプラモデル化する必要がある。配筋図ではなく、鉄筋の並べ方を図面に作成したことがある。擁壁の底盤の配筋で、段階を追って鉄筋を並べる要領を図面にした。現場監督は、職人から質問されて答えることができないと、設計監理を行っている意匠設計者に質問する。意匠設計者が答えられないことは、こちらに質問がまわってくる。
そんな人が設計していると、チマチマとめんどくさいことを言い出すに違いない。
軸組工法の金物のことで聞かれ、先回りして必要耐力以上の金物なら、好きに決めてよい。柱の上下の金物は同じでなくてもよい。と言ったら、質問はそのことであった。
こうなると、全ての構造形式の建築構造は完全にプラモデル化する必要がある。配筋図ではなく、鉄筋の並べ方を図面に作成したことがある。擁壁の底盤の配筋で、段階を追って鉄筋を並べる要領を図面にした。現場監督は、職人から質問されて答えることができないと、設計監理を行っている意匠設計者に質問する。意匠設計者が答えられないことは、こちらに質問がまわってくる。
posted by TASS設計室 at 07:40| 木造の構造計算
2023年02月18日
斜面地の利用は混構造
斜面地の利用は混構造で決める。
意匠が地下1階・地上2階の場合、構造は3階建てになる。こんな計画は良くあることで、欲を出してもう1階増やすと、地下1階・地上3階で、構造は4階建てになる。
偏心率を0.15以下にするのは難しいので、最初から保有水平耐力計算を行う予定で計画する。
地下部分は地下車庫として完結して、上部の地盤に2階建てを建てれば4号建築で済む。上部が3階でも、ルート1なので、簡易な構造計算プログラムで計算できる。
地下1階からエレベーターを付けると上下一体となり、混構造になる。
このくらいの範囲は、どれに決まっても構造設計が出来るようにしておこう。
意匠が地下1階・地上2階の場合、構造は3階建てになる。こんな計画は良くあることで、欲を出してもう1階増やすと、地下1階・地上3階で、構造は4階建てになる。
偏心率を0.15以下にするのは難しいので、最初から保有水平耐力計算を行う予定で計画する。
地下部分は地下車庫として完結して、上部の地盤に2階建てを建てれば4号建築で済む。上部が3階でも、ルート1なので、簡易な構造計算プログラムで計算できる。
地下1階からエレベーターを付けると上下一体となり、混構造になる。
このくらいの範囲は、どれに決まっても構造設計が出来るようにしておこう。
posted by TASS設計室 at 23:12| 木造の構造計算
地耐力が50kN/uを超えると驚かれる
木造住宅の必要地耐力は20〜30kN/uが多いので、混構造で50kN/uを超えると驚かれる。
外壁率が高く、荷重が偏在していると、50kN/uを超え70kN/uくらいになることもある。
平均接地圧、図心と重心の差を求め、二方向の偏心を考慮した接地圧を計算すると、平均接地圧の1.5倍くらいになる。地震時の転倒の計算を行うと、短期で100kN/uくらいは当たり前である。
このような計算は、エクセルのシートを作成しておくと使いまわしができる。
支持杭の設計に慣れていない人がいるが、木造でも4階あるいは5階になると、地盤によっては総合的に判断して、スクリューパイルのほうが経済的なこともある。残土が出ないので、工程的にも有利である。
外壁率が高く、荷重が偏在していると、50kN/uを超え70kN/uくらいになることもある。
平均接地圧、図心と重心の差を求め、二方向の偏心を考慮した接地圧を計算すると、平均接地圧の1.5倍くらいになる。地震時の転倒の計算を行うと、短期で100kN/uくらいは当たり前である。
このような計算は、エクセルのシートを作成しておくと使いまわしができる。
支持杭の設計に慣れていない人がいるが、木造でも4階あるいは5階になると、地盤によっては総合的に判断して、スクリューパイルのほうが経済的なこともある。残土が出ないので、工程的にも有利である。
posted by TASS設計室 at 22:25| 木造の構造計算
木造4階
審査機関からの情報では、木造軸組工法4階建ての構造計算に KIZUKURI が使われているという。塔屋を階として計算すれば、計算は可能である。だから壁倍率の上限を7倍として計算している。壁量が不足するからダブル壁にしている。
2x4工法の場合は4階建てになると、軸組工法に誘導する構造設計者がいると聞いている。保有水平耐力計算を行わなくてはならないからと思われる。
軸組工法は、3階でも4階でも、許容応力度計算を行うことに変わらないので、計算方法は同じで、ルート2になるだけである。
2x4工法は、3階建てまでの許容応力度計算と4階以上の計算は、保有水平耐力計算という余計な計算が加わるので、尻込みする人が増えるようだ。部材ランクも崩壊形も意識せず、反曲点高比1.0で計算しているだけなので、計算要領を理解すれば、許容応力度計算ができる人なら、計算が可能だろう。
それこそ、ツーバイフォー建築協会でサポートすればよいのではないか。その際に推奨する構造計算プログラムは必然的に、東京デンコーの『2x4壁式3』になるだろう。
軸組工法でも2x4工法でも、耐力壁の長さは1.5P 、1365mm を最小長さにすることを意匠設計者に理解していただく。少なくとも 1200mm は必要である。理想を言えば 1500mm を4階床まで通す。最上階は柱脚の金物がU35で間に合うので、壁の長さを短くすることができる。
金物の上下の連続性を考慮して決める。
壁式鉄筋コンクリート造でも、壁が短かったり、平気で上下階の壁の長さが異なる設計をする意匠設計者がいるが、無理な応力がかかる設計は避けるべきである。
上下階で開口位置が揃わず、結局、鉄骨造になった建物がある。タイルを貼って、見た目は鉄筋コンクリート造だが、竣工後何年経っても、雨漏りが解消しないということを聞いている。お絵描きだけの設計は卒業しよう。
2x4工法の場合は4階建てになると、軸組工法に誘導する構造設計者がいると聞いている。保有水平耐力計算を行わなくてはならないからと思われる。
軸組工法は、3階でも4階でも、許容応力度計算を行うことに変わらないので、計算方法は同じで、ルート2になるだけである。
2x4工法は、3階建てまでの許容応力度計算と4階以上の計算は、保有水平耐力計算という余計な計算が加わるので、尻込みする人が増えるようだ。部材ランクも崩壊形も意識せず、反曲点高比1.0で計算しているだけなので、計算要領を理解すれば、許容応力度計算ができる人なら、計算が可能だろう。
それこそ、ツーバイフォー建築協会でサポートすればよいのではないか。その際に推奨する構造計算プログラムは必然的に、東京デンコーの『2x4壁式3』になるだろう。
軸組工法でも2x4工法でも、耐力壁の長さは1.5P 、1365mm を最小長さにすることを意匠設計者に理解していただく。少なくとも 1200mm は必要である。理想を言えば 1500mm を4階床まで通す。最上階は柱脚の金物がU35で間に合うので、壁の長さを短くすることができる。
金物の上下の連続性を考慮して決める。
壁式鉄筋コンクリート造でも、壁が短かったり、平気で上下階の壁の長さが異なる設計をする意匠設計者がいるが、無理な応力がかかる設計は避けるべきである。
上下階で開口位置が揃わず、結局、鉄骨造になった建物がある。タイルを貼って、見た目は鉄筋コンクリート造だが、竣工後何年経っても、雨漏りが解消しないということを聞いている。お絵描きだけの設計は卒業しよう。
posted by TASS設計室 at 11:06| 木造の構造計算
2023年02月16日
木造4階の施工に特化した会社
大手のコンポーネント会社のように、大規模木造や特殊な木造に特化した会社が増えると、木造4階が普及する。躯体工事ができれば、後は同じである。
この際、軸組工法と2x4工法の両方を扱うと計画に柔軟性が出る。
設計スタッフは両刀使いでなくてはならない。軸組工法と2x4工法を別物のように考えている人がいるが、知恵がないことを公表しているようなものだ。両者の違うところだけ学べばよい。
この際、軸組工法と2x4工法の両方を扱うと計画に柔軟性が出る。
設計スタッフは両刀使いでなくてはならない。軸組工法と2x4工法を別物のように考えている人がいるが、知恵がないことを公表しているようなものだ。両者の違うところだけ学べばよい。
posted by TASS設計室 at 10:56| 木造の構造計算