2018年04月21日

中高層木造建築はハイブリッド化に向かう

今のままでは中高層木造建築は絶望的であり、ハイブリッド化を推進することが必要である。
平面的に異種構造を組合わせ、水平力に対する強度を確保することが必要である。
非耐力壁なら、軽鉄の1時間耐火で良いことを考えると、あえて木造の耐力壁にして2時間耐火にする意味があるだろうか。
RCコアの周辺に木造フレームとするほうが良いのではないだろうか。あるいは、木造のフレームの一部に、鉄骨および座屈補剛ブレースを配置するなど、強度と靭性を考慮した設計も考えられる。
いずれにしても、純粋な木造では、限界があると考えている。
建設コストを考えると、大断面の集成材の柱やCLTを多用することは不利になる。
posted by TASS設計室 at 23:01| 木造の構造計算

2018年04月18日

木造も立体解析

木造も立体解析する時期にきたのではないだろうか。
相変わらず壁倍率という古臭い方法で計算することは止めようではないか。
スジカイと面材を混用するので、剛性や耐力の計算が難しいが、出来ないことではない。

最も可能性が高いのは、構造システムの HOUSE-ST1 で、当面は HOUSE-ST1 と FAP-3 を組合わせることだが、BUS-6 でデータを入力して FAP-3 に転送し、MED-3 で断面検定を行うというのはどうだろう。
MIDAS なら、面材をFEM解析できるが、自分としては接合部の計算に慣れていないので、トレーニングを必要とする。
BUS-6 は、FAP-3 の形状データを入力することにも使うことができる。Googleのスケッチアップで作成した立体のDXFデータをFAP-3で読み込む方法もある。

2x4工法やスチールハウスなどの壁式構造は、利用者が少ないので、機能の拡充が遅れている。ユーザーの意見を聞かず、備えるべき機能を一気に加え、ユーザーを牽引するくらいでないと、ユーザーが増加しない。
posted by TASS設計室 at 18:48| 木造の構造計算

混構造の構造計算プログラム

混構造の構造計算方法を改める時期がきた。
今までの計算例では対応できない。
上部構造
・木造軸組工法
・2x4工法
・軽量鉄骨造
・スチールハウス
下部構造
・RC造
・S造
・WRC造
これらの組合せになるが、長期荷重時、短期荷重時、終局時の上部構造の応力を、的確に下部構造に伝達する計算が行われていないことが現状である。
手計算では煩雑になりすぎて対応が難しいので、コンピュータで計算したいが、それらの組合せの計算ができるプログラムは、不完全ではあるが、東京デンコーの「2x4壁式」しかない。
保有水平耐力計算を行う場合は、終局時の計算も行わなくてはならないが、上下の建物を分離せず、一発で計算可能なプログラムは皆無である。
木造の高層化に対応したプログラムも必要だ。
集成材の柱を、マルチスプリングに置き換えて計算することができるプログラムは、国産では、構造システムのSNAP、名城大学のSPACEくらいしかないのかもしれない。
集成材の柱に鉄筋を通したものとして計算するなら、RCの柱として計算することもできそうだ。
posted by TASS設計室 at 00:00| 木造の構造計算

2018年04月15日

混構造の計算

今までは混構造の計算で、木造の固定荷重をスラブ上の荷重として平均化して計算していたが、その方法は通らなくなった。大勢には影響ないが、上部構造の偏心が考慮できないことと、短期の軸力が適切に考慮されないからである。
この計算に対応するためには、下部構造の構造計算プログラムは、下記のものを使うことになる。
・BUS-6
・SS-3(SS-7を持っていないのでSS-3)
・HOUSE-WL(WALL-1を持っていないのでルート1に限る)
他にも使えるものがあるが、耐力壁端部の地震時の軸力を入力できることが条件である。正加力・負加力に対応することが必要なので、壁麻呂や2x4壁式では、計算できないことはないが、荷重データを入力する際に工夫が必要である。
壁式構造のルート3の計算では、Co=0.55 として、許容応力度計算で済ませてしまう方法もある。終局時の応力を、短期許容応力度以内にするのだから安全側の計算となる。

posted by TASS設計室 at 22:33| 木造の構造計算

2018年04月11日

木造建築の規模拡大

木造建築の規模拡大が望まれているが、耐火構造と大スパンに対する対応次第である。もう1つ、高層化がある。
木造軸組工法、2x4工法、スチールハウス、軽量鉄骨造が該当する。
・耐火構造
・大スパン
・高層化
2x4工法は、もうすぐ2時間耐火が実現するらしいので、高層化に有利になる。
しかし、これらの工法は、準耐火構造がコストパフォーマンスが良い。
木造は、高層化よりも、他に活路があると考えている。
重量鉄骨と2x4工法を組合わせたことがある。X方向鉄骨ラーメン、Y方向枠組壁工法というものである。
鉄骨の弱軸方向の耐力に2x4工法の耐力壁を使った。
鉄骨造のALCは耐力壁にならないが、CLTや2x4工法の壁を耐力壁として使うことを考えたい。
posted by TASS設計室 at 00:56| 木造の構造計算

2018年04月09日

木造軸組工法と2x4工法

木造軸組工法と2x4工法の両方を設計する人は少ないらしい。
両方設計することで、知識の巾が広がり、相乗効果が得られる。

posted by TASS設計室 at 01:01| 木造の構造計算

木造建築の躯体の固定荷重

木造建築の柱や梁などの躯体の固定荷重は、床や壁に平均化して考慮することが一般的に行われている。
ところが、大断面の集成材を使ったり、2x4工法で壁端部のスタッドの本数が多くなると、適切に荷重が拾われないことがある。それらを考慮して床や壁の荷重を求めても良いが、鉄骨造の計算のように、部材の単位長さ当たりの重量をデータベースに入れておき、部材の長さを乗じたら良いのではないだろうか。釘や金物の重量も考慮すべきと思うが、そんなことを言うと嫌われる。適当に均して考慮するだけで良いが、どの程度の重量になるかは、把握しておく。
posted by TASS設計室 at 00:36| 木造の構造計算

構造の相互乗り入れ

構造設計も相互乗り入れが必要である。
『木造は特殊だ』とか『ゼネコンの設計者は木造を知らない』と言われることを聞くが、建築構造は鉄とコンクリートと木でできている。料理人が肉と魚と野菜を使うようなものだ。
自動車がハイブリッドになってきたのだから、建築も積極的にハイブリッド構造を取り入れたらどうだろう。

posted by TASS設計室 at 00:27| 木造の構造計算

2018年04月06日

水と油、木と鉄

水と油のように、木と鉄の相性が悪い。
木造の構造設計者と非木造の構造設計者も相性が悪い。
ハウスメーカーとゼネコンも相性が悪い。
ディテールを工夫すれば難しいものではない。その際、鉄骨の梁の中心に建物を載せることを考える。外周部に回廊を設ける場合は、違和感なく納まる。
posted by TASS設計室 at 02:46| 木造の構造計算

2018年04月05日

法的に混構造の定義を決めよう

混構造の定義と運用が、審査機関により異なることは好ましくない。よく聞くことだが、木造の一部に鉄骨を使うと、すぐに混構造とみなされ、馬鹿の一つ覚えのように保有水平耐力計算を要求する審査機関がある。
平面異種構造も、RC/SRC/Sでは、昔から設計している。木造が含まれると、極端に判断が厳しくなることは何とかしたい。
ルート1は無理でも、ルート3ではなく、ルート2にできたら良い。木造が主体の構造設計者は、構造設計一級建築士を持たない人が多いので、ルート1で設計可能な範囲を増やすほうが良い。

posted by TASS設計室 at 23:15| 木造の構造計算

混構造を設計する準備

混構造を設計する準備として、荷重の受け渡しを明確にする図面を作成する。
木造の耐力壁、支持壁のある通りを通り芯図として作成し、その下にRCまたはSの通り芯を決める。
その際、柱や梁の寄り寸法を考慮して上下関係を決める。木造部分の通り芯を建物全体の通り芯とする。
上下で通り芯が異なると、図面や計算書が見にくいだけではなく、荷重の伝達の計算がやりにくい。
壁や柱からの固定荷重は、等分布荷重あるいは集中荷重として梁に加え、地震時の軸力や引抜力は、正加力。負加力を考慮して梁上に集中荷重として加える。
先ず、通り芯をしっかり決める。

posted by TASS設計室 at 17:13| 木造の構造計算

ルート1の次はルート3ではない

ルート1が成り立たないからと言って、いきなりルート3になるものではない。ルート2がある。
RCのラーメンでは、耐震壁付きラーメンで柱壁量を満たせばルート1になるが、ルート2−1、ルート2−2という選択肢がある。偏心率が0.15以下という制約が加わるが、可能性がないわけではない。
ルート2の審査ができる審査機関に確認申請すれば、適合性判定は必要ない。

posted by TASS設計室 at 15:12| 木造の構造計算

小難しい計算が好きな人がいる

RC+木造の混構造で、地震力を限界耐力計算で求めている大手の会社がある。
普通にAi分布を求めて、作用する地震力を求めたら、大した差がなかった。
このケースでは、3階は限界耐力計算 91.6kN に対して Ai分布では 84.1kN、2階は 153.3kN に対して 148.1kN になった。
誰がコンサルティングを行っているか分かっているが、小難しい計算を行わず、普通にAi分布を求めたほうが良いと思う。しかし、Ai分布では層重量と一次固有周期だけで計算しており、建物の剛性は考慮されないので、より詳しく計算したいなら、固有値解析を行い、Ai分布を精算したほうが良いと考える。
久しぶりに、限界耐力計算にお目にかかった。

posted by TASS設計室 at 10:29| 木造の構造計算

2018年04月04日

木造の構造計算指針は両極端

木造の構造計算指針の難易度は両極端である。
CLT構造は難しくしすぎる。もっと単純化しないと設計する気にならない。CLTの値段が高いので、設計の機会がない。住宅メーカーが採算度外視で建てるかもしれないが、当方には縁がない。
その反面、枠組壁工法建築物構造計算指針では、条件付きではあるが、相変わらず水平構面の計算を省いている。
地震時の応力計算でも、反曲点高比を0.5としているが、応力図とマグサ端部の検討と辻褄が合わないことが放置されている。
2x4工法に倣ったスチールハウスも同様であり、二世代前の指針に倣って計算することもない。
これは、各工法の技術者の横のつながりが希薄であることから起きていることではないかと考えている。
木造軸組工法は、施工件数が多いため、まとまりが良い。この知見を学ぶと良い。

posted by TASS設計室 at 10:58| 木造の構造計算

2018年04月03日

コーン破壊の検討

木造やスチールハウスの引抜金物を検討する際に、コーン破壊の検討を行う必要がある。基礎梁の幅とアンカーボルトの位置と定着長さで決まるので、自動的に計算できる。この程度の計算は、基礎の計算プログラムに組み入れたらどうだろう。
posted by TASS設計室 at 23:31| 木造の構造計算

混構造の受け梁の計算

1階をRC造またはS造とし、上階を木造とする混構造は、次のように計算する。
木造の耐力壁の下には、必ずRCまたはSの梁を設ける。
・木造を計算する
・RC造を計算する
・層重量を求めてAi分布を計算する
・求めたAi分布を使って木造を計算する
・長期軸力および短期軸力をRCまたはSの梁に特殊荷重として加えてRC造の計算を行う

上部木造の耐力壁の直下に大梁を配置しないと、梁に対する特殊荷重を入力することができないので、必ず耐力壁の直下には大梁を配置する。
大梁を配置しただけでは、短期荷重時の計算を行うことができないので、梁の上に特殊荷重を配置する。
木造とRC造の通り芯を一致させる。RCの柱や梁は、通り芯からの寄り寸法を入力すると、データとして分かりやすい。
このような計算ができるのは、BUS−6などのプログラムしかなく、上階の荷重を拾い出して、エクセルで準備した上で入力する。
耐力壁の端部の短期荷重は、正加力と負加力で反転するので、荷重の向きを考慮して入力する。正加力で入力すると、負加力時は、自動的に符合が反転する。



posted by TASS設計室 at 01:07| 木造の構造計算

2018年04月02日

RC+W 混構造3階建ての設計要領

軒高9m以下、最高高さ13m以下でも、1階をRCまたはWRCとする混構造の場合、1階の設計がルート1かルート3で、大きく計算方法が変わる。
WRCなら壁量を満たせばルート1になるが、RCの場合は、耐震壁付きラーメンにならなければ、ルート1にすることができない。X方向、Y方向共に耐震壁付きラーメンにしなければならないので、苦しいところがある。
RCのルート1なら、偏心率はお構いなしだが、1階の偏心が上部構造に及ぼす影響を検討することを要求されることがあり、1階の偏心率を0.15以下に納めなければならなくなる。小規模な建物では、耐震壁付きラーメンにすることと、偏心率を0.15以内とすることの両方を満たすことは困難なことが多い。
そうなると、1階のRCは純ラーメンとして偏心率を0.15以内に納め、ルート3で設計する。
すると、2階〜3階もルート3で計算することになり、建物によっては、構造特性係数(Ds)が大きくなり、設計が難しくなる。Dsが大きいということは、保有耐力時の水平力が大きくなり、引き抜き力も、それなりに大きくなる。
その引き抜き力を、2階のRCの梁が受けることになり、梁の終局耐力やコーン破壊で梁の断面が決まる。
1階をRC、2〜3階を木造にする場合、木造部分の剛性率が0.6を下回るが、Fsによる必要保有水平耐力の割増は必要ないが、固有値解析を行い、Ai分布の精算を要求されることもある。
上部の木造に、接着工法の耐力壁が使われると、塑性率が小さいので構造特性係数(Ds)が大きくなり、必要保有水平耐力が更に大きくなる。
ここまで計算するには、上部と下部を異なる構造計算プログラムを使うことになるため、データの受け渡しが手入力になる。その作業を何度か繰り返すことになる。
東京デンコーの「2x4壁式」は WRC + 2x4工法 の計算を一体化して計算することはできるが、耐力壁の両端の圧縮力や引抜力を、2階の梁に作用させる計算までは自動化していない。
今のところ、こんな方法で計算する。
posted by TASS設計室 at 17:36| 木造の構造計算

何故、大規模木造か

日本で建築に使われる木材は、北米から輸入されている。
住宅着工件数は、年間100万戸から70万戸になろうとしている。そこで、木材の需要を維持することが必要になる。木造が得意とする建築は【安普請】である。長持ちする安普請が得意である。

建築の構造材として使うことができる材料で、輸入可能なものは木材のみであり、鋼材はJIS規格という非関税障壁があるお陰で、日本の鉄鋼メーカーが守られている。
JIS規格といのは純粋に日本で作った規格でなく、原本は ISO規格で、その和訳なのだそうだ。
貿易は保護主義が良い。やたらに海外から輸入すべきではない。食料も同様だが、「食べて応援しよう」には賛成しない。
posted by TASS設計室 at 15:38| 木造の構造計算

ω(オメガ)とα(アルファ)の使い方

単位長さあたりの重量を w=1.28kN/m などと示すが、w(ダブリュ)ではなくω(オメガ)と書く人がいる。オメガと言うと、角速度をイメージするので、荷重に関してはダブリュを使う。
M=at・ft・j からatを求めるが、at を αt と書く人がいる。鉄筋の断面積を示すので、α(アルファ)ではなくa を用いる。α(アルファ)と言うと、せん断力の割増係数に使っている。
建築学会の設計規準の最初の部分に記号の決め方が載っているので、目を通すことを勧める。
記号の使い方が滅茶苦茶では、頭の中が整理できないと思う。
posted by TASS設計室 at 12:18| 木造の構造計算

周回遅れの構造計算プログラム

木造には周回遅れの構造計算プログラムがある。保有水平耐力計算を行うことがあるが、崩壊形を確認せずに済ませているものを見かける。RC造でもS造でも、保有耐力が出ないという人がいて、計算書を見ると、基礎梁にヒンジができてしまい、それ以上耐力が上がっていない。
木造は次の工法と考えている。スチールハウスは枠組壁工法(2x4工法)である。
・木造軸組工法
・2x4工法
・スチールハウス
ログハウスは、時間の経過とともに壁が沈むが、2x4工法も同様である。スチールハウスはそれが無い。
posted by TASS設計室 at 11:30| 木造の構造計算