2022年06月24日

斜面の利用

斜面を利用する際、建物の完成形をイメージすると同時に、施工過程を考える。
山留、土砂の搬出、埋戻しなどである。
斜面の安定を考慮して段切りするものとし、スキップフロアにすることも考える。
上部の木造は、スキップフロアを採用すれば、天井高さを高くするなど、変化のある建物を計画することができる。断面図をたくさん描きながら計画する。
posted by TASS設計室 at 23:49| 木造の構造計算

2022年06月16日

幅450mmの高耐力壁柱

幅450mmの高耐力壁柱で、その壁倍率換算値はなんと「約29倍」
という宣伝のメールが届いた。
確かに せん断耐力 は高いが、幅450mmでは、曲げ耐力で強度が決まることはないだろうか。
他の耐力壁と並列にして計算してみると分かる。
鉄骨のラーメン架構を併用すれば剛接合の仕口は普通に設計できる。

posted by TASS設計室 at 08:58| 木造の構造計算

2022年06月11日

木造4階が普及しない理由

木造4階が普及しない理由は、意匠設計者が設計しているからである。
構造設計者が法規に強くなり、基本計画を行うほうが効率の良い計画ができる。
多くの木造専業の設計者は、2階建てかせいぜい3階建ての設計を行っており、中層建築の設計の経験がない。
基本計画の図面で、木造3階建てを、そのまま4階にした図面が送られてくる。
杭基礎になると、全く手が出ない。杭頭モーメントを基礎梁で処理する支持杭のことである。
杭と言えば地盤改良と思っている人がいる。見たことがなければ設計できない。
混構造を含み、5階建てまでの設計を経験すると応用範囲が広くなる。斜面地の建物は必然的に最下層がRC造あるいはWRC造となる。
建設コストを考えると、上部の木造は2x4工法になり、下部は大きなピロティがない限りWRC造がバランスがよい。
ピロティがあっても、ピロティの外側に耐震壁が配置できればWRC造も可能になる。
posted by TASS設計室 at 09:23| 木造の構造計算

2022年06月04日

木造軸組工法2階建ての偏心率

木造軸組工法2階建ての偏心率に代わる検討方法として4分割法があるが、変なプランを持ってこられると4分割法が成り立たないことがある。そんな時は偏心率0.3以下であることを確認する。それでもダメなら許容応力度計算を行う。
2階建てでも許容応力度計算を行う場合は、壁倍率の上限を7倍にすることができるので、偏心率が若干有利になる場合があり、0.3以下になることがある。
この偏心率は努力目標程度のもので、ねじれ補正を行っているのだから、ギリギリでも差し支えない。

posted by TASS設計室 at 10:45| 木造の構造計算

2022年06月02日

木造住宅特有の邪道

耐力壁と非耐力壁で釘打ちのピッチを変える設計が常態化している。
僕はRC造のラーメン構造に倣い、雑壁を考慮した偏心率と考慮しない偏心率を求め、それらの不利な法を採用するという方法も考えられる。
偏心率はコンピュータで計算するのだから、両方計算しても苦にならない。
壁線区画の中の壁を支持壁としなければならないと思っている人もいるようだが、ルート判別におけるRC造の壁の評価の要領で、フレーム内の壁と雑壁を係数を変えて集計することも考えられる。
なるべく現実に近い剛性評価を行うべきではないだろうか。偏心率が0.15を超えたら ねじれ補正 を行う。ただし、補正の最小値は 1.000 とする。

RC造ならスリットを入れたり、短冊壁にすることがある。RC造で壁をALCにすることは中高層建築で行われている。特にバルコニー側の壁はやりやすい。
鉄筋のピッチを@300にしたからといって、剛性を無視できるわけではない。可能な限り、有るものを有るがままにモデル化する。

posted by TASS設計室 at 13:03| 木造の構造計算

2022年05月20日

軒高9mにこだわるな

木造(混構造を含む)3階建て、軒高9mにこだわらないほうがよい。
ルート2で設計可能なので、偏心率を0.15以下に納めることを考えるだけで済む。ルート2の審査ができる審査機関は多数あるので、適判にまわすほどのことではない。
特に事務所や店舗の場合は、軒高9mにこだわり窮屈な建物にすることはない。
posted by TASS設計室 at 01:03| 木造の構造計算

2022年04月09日

2x4工法4階建て、5階建て

2x4工法の4階建ての相談をいただくが、木造専業の構造設計者には構造設計は無理である。
計画図を拝見すると、3階建ての延長線上で、4階を載せた図面が出てくる。その程度の図面しか描けない人に4階建ては無理である。意匠設計者と言えども、構造計画は理解されたい。
断面図を見ると、3階建てと同じ基礎梁が描かれている。

1〜2階を壁式鉄筋コンクリート造(WRC造)、3〜6階を2x4工法という相談も受けるが、壁式鉄筋コンクリート造は5階建てまでのため、壁式鉄筋コンクリート造を併用する場合は全階数が5階になる。1〜2階をRCラーメンにすれば実現できる。しかし、こんなことをやるなら、全階をRC造またはS造にすることだ。木造や軽量鉄骨造は躯体工事費が安いと思うようだが、それは3階建てまでの話しである。

鉄骨の材料費が高騰していることと、中高層の木造が推奨されていることから木造4〜7階建てが注目されているが、やめておくほうがよい。木造住宅専業の設計者には無理である。
その前に、2x4工法の4階建ての設計を習得することだ。
利用価値の高い構造計画は、1階をWRC造とし、2〜4階を2x4工法とする混構造である。敷地に高低差のある場合は特に適した構造計画である。
posted by TASS設計室 at 09:18| 木造の構造計算

2020年03月17日

「木造建築の実務者をどう育てるか」を読んで

最初から木造をやってはダメだよ。構造設計の基本中の基本は鉄筋コンクリート造と鉄骨造で、それらに多くの知見が含まれている。それらを習得してから木造だ。
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00461/030900030/?fbclid=IwAR3y9gXSWWydLqeYvT6o2PR8p32HRcnu2uGZOVx3PizP8-CewipueR07SmU
posted by TASS設計室 at 12:15| 木造の構造計算

2020年02月06日

混構造の構造計算プログラム

木造4階以上(軸組工法、2x4工法、混構造を含む)の計算はやりたくない。混構造はルート1で済ませる建物で、直接基礎に限る。

「2x4壁式3」はWRCと2x4工法をまとめて計算できることになっているが、梁の上に耐力壁が載る場合、壁端部の引抜力をRC梁に伝えることができない。短期荷重時、終局時共に未対応だ。

RCラーメンと2x4工法を組合わせた時は、上下を分離して下部をBUS-6で計算した。壁を受ける梁は大梁として耐力壁端部の軸力が作用する点を全て節点とし、特殊荷重で入力した。それでも終局時の計算が出来ず、許容応力度計算で済ませた。

軸組工法ならFAP-3とMED-3で計算することもできそうだ。BUS-6をデータ入力用に使って形状入力を行い、FAP-3に引き継ぐ。
しかし、面倒なのでやりたくない。

2x4工法とWRCは相性が良いが、計算可能な構造計画に制限がある。
WRCのプログラムは、杭基礎になると急に使い勝手が悪くなる。
杭頭モーメントの曲げ戻しや杭の偏心、フーチングの計算がBUS基礎のように一発で終わらない。
木造を含む混構造の構造計算プログラムは使いにくい。

スキップフロアの計算では、多剛床や節点の独立水平変位が設定出来たら良いと思った。
皆さんは、どのような道具を使って計算されていますか。
MIDAS iGen, eGenは買ったけど、使い切れていない。やっとシンプルな建物を計算しただけで、僕には難しすぎる。誰かと一緒に勉強したい。
posted by TASS設計室 at 20:03| 木造の構造計算

2020年02月05日

平面的異種構造

木造建築は積極的に平面的異種構造を採用すると、適用範囲が増えるのではないだろうか。
解析する道具は揃っている。剛性と耐力、接合部の計算ができれば、設計は可能である。

僕はRC造と木造軸組工法を一体化した設計を行ったことがある。
最初は全部RC造で計画していたが、工事費を下げるために半分を木造とし、エキスパンションをとると雨仕舞が難しいので、くっつけた。
木質ラーメンフレームの代わりに鉄骨を用いたこともある。
1階の手前半分を鉄骨造とし、1階の奥と2階を木造にしたものもある。もちろん、エキスパンションなしである。

グレー本や緑本には期待しないが、木造の平面的異種構造の設計指針が出来たら嬉しい。
posted by TASS設計室 at 22:10| 木造の構造計算

2020年01月28日

浴室やキッチンの荷重

住宅の浴室の荷重を過大に拾っている人がいる。
ユニットバスで 5000N/m2 としているものを見かけた。ユニットバスの重量に浴槽の水の重量を加えた総重量のようだが、浴室の面積で割ってなかった。5000N と 5000N/m2 の意味を考えていただきたい。
浴室の面積が 1.82m x 1.82m なら 5000/(1.82x1.82)=1509N/m2 切り上げて 1510N/m2 にする。
洗面やトイレ、キッチンの荷重をきちんと拾っている人を見たことがない。これらは家具を置いたものと考えて積載荷重(1800/1300/600)に含めて構わない。
荷重拾いは単純作業だが、構造計算では重要なことである。
意匠図に書き加え、荷重表のキープランにすると落ちがない。
木造(2x4工法を含む)の場合、梁の重量も平均化して荷重を拾っているので、集成材を多用すると床荷重が増える。1度、細かく拾い出してみると分かる。木造の構造計算プログラムで、梁や柱の重量をリアルに拾い出しているプログラムは見たことがない。
posted by TASS設計室 at 06:23| 木造の構造計算

2019年10月04日

台風で屋根が飛んだ建物の修理

台風で屋根が飛んだ建物の修理がきっかけで、耐震補強を行う建物がある。
木造2階建て、延べ床面積約60坪の建物で、用途は調剤薬局ある。
とりあえず、屋根にブルーシートをかけて営業している。
建て替えの意見も出たが、仮店舗も必要になる。
面積に余裕があるので、建物を半分ずつ工事する案を提示したところ、その方針が受け入れられた。
まず最初にやらなければならないことは、屋根の工事である。野地板を張り替え、バルバリウム鋼板の屋根を葺く。下地を見て、必要な部分を補強する。次は建物を左右に分け、中央に仮間仕切りを設け、右側の工事を行う。
左側にトイレや階段があるので、工事中はそれらを使用する。
右側の工事を行う際、右側のエリアに新規にトイレや階段を作り、調剤薬局としての機能を満たす部分を慢性させる。右側が使えるようになったら、左側の工事を行う。
このような方針なら、薬局を営業したまま工事ができる。
構造設計だけではなく、意匠設計も自分で行う。現状の図面は、施工会社の建築士に作成してもらう。
施工は、優秀な棟梁を2人抱えている工務店に勝手に決めた。建物の所有者も異存はないと思う。長津田で初顔合わせ、次は葉山の工事で、彼らの腕前を拝見している。

posted by TASS設計室 at 17:25| 木造の構造計算

2019年08月28日

壁倍率、床倍率、4分割法、N値計算

壁倍率、床倍率、4分割法、N値計算
いい加減に、これらはやめようよ。
許容応力度計算を行ったらよい。
posted by TASS設計室 at 20:39| 木造の構造計算

2019年07月31日

中高層木造建築ブームは去った

中高層木造建築ブームは去ったと見ている。
中高層木造建築は技術的に興味深いものがあるが、鉄骨とのハイブリッドが不可欠である。
鉄骨造・木造耐震壁という構造に落ち着く。床はデッキプレートにコンクリートである。
posted by TASS設計室 at 10:35| 木造の構造計算

2019年07月19日

めり込みについて考える

軸組工法でも、2x4工法でも同様だが、柱の めり込み に対する強度で柱やスタッドの断面が決まることがある。
軸組工法では、めり込み防止プレートを使うことがあるが、そのようなものを使わず、座りの良いディテールはないものだろうか。2x4工法の場合は、スタッドの本数を増やしている。
RCのパンチングシアやコーン破壊も似たようなもので、それらの条件で耐力が決まることもある。
軽量鉄骨造・スチールハウス・木造軸組工法・2x4工法と重量鉄骨を組合わせて、中高層の木造を設計してみたら良さそうだ。1〜2階を鉄骨造、3〜6階を2x4工法で計画した例を見たが、1〜6階を重量鉄骨で通してしまい、3〜6階の鉄骨を次第に間引くほうが良さそうだ。
鉄骨造に木造の耐震壁という構造形式が定着すると考えている。軸力は素直に鉄骨の柱に伝達する。
このような構造形式は、施工途中の状態を考慮して設計することになる。
木造の設計者は鉄骨に親しみ、鉄骨造の設計者が木造に近づくと良い。
posted by TASS設計室 at 19:14| 木造の構造計算

2019年07月15日

中高層木造建築

中高層木造建築を計画するなら、鉄骨と組み合わせたハイブリッド構造にすべきだ。
2x4工法は耐力壁として使うには良い。床はスチールハウスの部材を使うほうが変形に対して有利である。
スチールハウスは、耐力壁の枠組に木材を使うと、塑性率が大きくなり、保有水平耐力計算に有利だ。
軸組工法・2x4工法・スチールハウスを統合することから始めるべきと考えている。
各業界の横のつながりが弱く、技術者の交流がないから、こんなことは無理だろうな。
posted by TASS設計室 at 01:21| 木造の構造計算

2019年07月01日

単なる予測

耐震壁付き鉄筋コンクリート造や壁式鉄筋コンクリート造は、高さ20mまでルート1で計算することができる。
鉄骨造は、3階建て、軒高9m、最高高さ13mまでは、スパンが6m以下の場合に限りルート1−1で計算することができる。
木造(軸組工法・2x4工法)は、3階建て、軒高9m、最高高さ13mまではルート1で計算できるが、壁式鉄筋コンクリート造のルート1のようなものなので、RCやWRC並みに基準を緩めても良いのではないかと思う。
一気に20mというのは問題なので、以前のWRC規準のように、16m、4階建てという上限を設けるほうが良い。
つまり、皆さんお使いの木造の構造計算プログラムで、構造設計一級建築士の資格を必要とせずに、4階建ての構造設計ができるようになる。
単なる予測だけど。
posted by TASS設計室 at 13:41| 木造の構造計算

2019年06月04日

中高層木造建築は、ハイブリッド構造が主流になる

中高層木造建築は、鉄骨とのハイブリッド構造が主流になる。
2x4工法やスチールハウスは、建て方の精度を上げることが難しく、現状のままでは6〜7層が限界になる気がする。準耐火構造で建てることができる規模が、コストパフォーマンスが良い。
posted by TASS設計室 at 00:07| 木造の構造計算

2019年06月02日

壁倍率はやめよう

壁倍率という考え方はやめようではないか。床倍率も同様にやめよう。
剛性と耐力で計算するほうが分かりやすい。
1P(1ピッチ=910mm)あたりの耐力というのも煩わしい。
posted by TASS設計室 at 13:43| 木造の構造計算

2019年05月26日

WRC造4階、2x4工法4階

RC造の場合は、耐震壁付きラーメンという制約があるが、RC造・WRC造は建物の高さ20mまで「ルート1」で計算ができる。
同じような構造計画でも、WRC造4階は「ルート1」、2x4工法4階は「ルート3」の計算になる。

木造建築を普及させたいなら、4階建てまでなら「ルート1」で設計できるようにすべきだろう。
審査機関で、「ルート2」の審査ができるところもあるように、何等かの試験を経て資格を与えるのである。
構造に関して、「一級建築士以上」「構造設計一級建築士未満」という資格があってもよさそうだ。
自動車の運転免許で、オートマチック限定免許のようなものも考えられる。二種免許にオートマチック限定免許を追加すると考えても良い。
どうせ構造計算プログラムを使うのだから、何等かの評価を得たプログラムを使うことを条件に、木造4階まで、設計の資格に関するハードルを下げるのである。


posted by TASS設計室 at 10:59| 木造の構造計算