2014年05月28日

ハウスメーカーは施主に対して説明不足

 大手ハウスメーカーで住宅を建てた人から相談をいただくことがある。
構造に関して説明を求めても、満足のできる回答を得ることができないと言う。
ハウスメーカーにも構造設計者がいるので、引張り出したら良いと私は答えている。

 特に基礎や地盤に対する疑問や質問に対する説明が不足している。
地盤調査結果と構造計算書の基礎の設計の所を見れば分かることだが、ハウスメーカーの担当者は説明できない。それもそのはず、構造設計は下請け任せで、ハウスメーカーの担当者は業務の割り振りをやっているだけである。

 ハウスメーカーを退社して独立して設計事務所を開く人も少なくないが、1人で判断することに慣れていないため、効率的に設計を進めることができず、外注費が嵩み、経済的に行き詰まる人もいる。
木造住宅なら、基本設計から意匠設計、構造設計、監理を1人で行うことができるようになってほしいものである。


posted by TASS設計室 at 07:27| 木造住宅

2014年05月24日

布基礎とベタ基礎

 直接基礎で設計する場合、ベタ基礎で設計する人が多いようだが、地盤改良を行う場合は布基礎で設計するほうが経済的である。
1階床は 10kN/u 程度の地耐力があれば十分なので、防湿コンクリートの厚さを 10cm 程度にし、鋼製の束立てとして設計すれば良い。

 1階に大きな部屋があり、基礎スラブの面積が大きい場合は、基礎スラブの設計が難しくなる。
大きな基礎スラブを2分する基礎梁を入れると、基礎梁の設計が難しい場合がある。
そんな時は、ベタ基礎を採用せず、布基礎にするのである。

 単なる慣れの問題と思うが、木造住宅の設計者は、ベタ基礎しか設計できない人、布基礎だけしか設計できない人がいる。
工場や倉庫を考えてみよう。ベタ基礎で設計することはないだろう。

 ベタ基礎の設計に慣れている人は、布基礎の設計を避ける傾向にあるようだ。布基礎をベタ基礎より劣ると思っているような気がする。
地盤改良が必要な場合に、小口径鋼管杭を採用することがあるが、そんな時は布基礎が経済的である。
荷重を拾い出すと理解しやすいと思う。

posted by TASS設計室 at 09:48| 木造住宅

2014年05月16日

設計のできる施工会社を選ぶ

 実施設計が苦手な意匠設計者は、設計のできる施工会社を選ぶと平和が訪れる。
施主の要望を伝達して、意に沿った設計を提案してもらい、同時に見積りの調整も行ってもらうのである。
施工会社に図面を作成してもらうこともあるに違いない。
『施工図を施工会社に描かせて、自分は設計者としてチェックした』と言えば、施主に対する面目は保てるだろう。

 意匠設計者は間取りを決め、キッチンやユニットバスの型番を決め、内外装の色を決めることに専念するだけで良い。
詳細設計や構造図の作成は業者に任せることである。
構造設計事務所に頼むと、設計料の中から、それなりの費用を出さなくてはならないが、施工業者に頼むと、その費用は経費に含まれるのである。

posted by TASS設計室 at 19:49| 木造住宅

2014年05月07日

カタログをまとめて請求

カタログをまとめて請求
http://suumo.jp/chumon/lp/hm2/index.html?vos=ek11opadpcr00n140325049957

ハウスメーカーは打率3割程度らしい。

posted by TASS設計室 at 20:49| 木造住宅

2014年05月01日

腕の良い職人には知恵がある

 予算調整に難航している建物がある。
業者を選定する際には、職人の腕に着目する。
安い所を探すのではなく、腕の良い所を探すのである。
腕の良い職人には知恵があり、難しい仕事も簡単に済ませてしまうことがある。

 施工会社と打合せを行う場合、担当者の技術レベルを見極めると良い。
右から左の仕事しかできない人は、数分間話しただけで分かるものである。

posted by TASS設計室 at 07:30| 木造住宅

2014年04月29日

これからは基礎と鉄筋

 木造住宅の基礎工事を行っている会社は、鉄筋工事のスキルを高めると発展すると思う。
ハウスメーカーの下請けで、メタルフォームを使った住宅の基礎だけを施工していたのでは、技術的に面白くないのではないだろうか。
徹底的に鉄筋に関する知識を詰め込み、作業訓練を行うことを勧める。

 躯体工事を専門に行っている会社の中には、土木出身の人も多く、鉄筋やコンクリート、地盤に関する豊富な知識を持つ人も少なくない。
擁壁・地下車庫・地下室・特殊な基礎を専門に設計施工で行っている会社もある。

 木造住宅の設計者は躯体の設計に弱いので、躯体の設計施工のできる協力会社がパートナーとして必要である。小規模な土木のコンサルタント会社は擁壁・地下車庫・地下室・特殊な基礎の設計も行っている。

 これからは鉄筋に注目すると良いだろう。
ゼネコンでも、鉄筋工事の管理ができる現場監督は少ないものである。

posted by TASS設計室 at 20:19| 木造住宅

2014年04月27日

家づくりで重視したいポイント

あるハウスメーカーのHP に、家づくりで重視したいポイントが載っていた。
(A)外観デザイン
(B)間取り
(C)インテリア
(D)エクステリア
(E)建物の構造
(F)充実した設備
(G)日照・通風等の環境
(H)建設会社・担当者の信頼性
(I)家相
(J)価格

(A)〜(G)を一言で言えば設計である。

設計スケジュールや工事工程も重視したいポイントに含め、(K)工程 も入れたほうが良いと思う。

この中の(H)の表現方法がハウスメーカー特有に思える。
信頼性の低い営業担当者が多いことが世間に知れ渡っているので、このような記述になったのかもしれない。
時には設計者や構造設計者を営業の最前線に引張り出すことも必要ではないだろうか。

posted by TASS設計室 at 17:40| 木造住宅

2014年04月26日

4号建築の基礎の略算

 4号建築の基礎の略算を行った。
上部建物の総重量は、ベタ基礎の建物を 20kN/m2 として計算した。
 その際、電卓代わりに使うのが、東京デンコーのRC二次部材の計算ソフトである。
スラブの計算では、様々な支持条件に対応していることが有難い。
梁の計算では、複数の荷重条件に対して計算できるので、荷重を拾い出す手間が省ける。
計算結果がコンパクトにまとまっている。(製品リスト参照)
http://www.denco.co.jp/
 電卓やエクセルも使うが、スマートフォンにプリンターを接続すると、このような計算に便利かもしれない。木造住宅の設計に、スマートフォンを利用することを考えたらどうだろう。
http://www.star-m.jp/products/s_print/sp09.html

 略算とはいえ、上部の木造を詳細に荷重を拾い出せば、もう少し経済的な設計が可能になる。
その値をを基にし、固定荷重を加減して高基礎の計算を行う。
計算は簡単にできるが、図面を描き始めると気になるところが出てくる。
地盤改良的な杭を用いるが、杭の業者が計画してきた 96本を 73本 に減らすことができた。

 壁式構造の構造計算プログラム(HOUSE-WLおよび壁麻呂)を使って基礎の構造計算を行った。
手計算による結果とほぼ同様の結果になった。
傾斜地の基礎の場合は、節点を移動して基礎の深さを変えることができる。
当然のことだが、一貫計算なので、地震時の応力も計算できる。

 骨組み応力解析の場合は、FAP-3 と MED-3 で計算する。
BUS基礎を併用することで、杭基礎の計算も可能である。
手計算を含め、同じ形状の構造を異なる方法で計算してみると、プログラムの特徴がつかめるが、同じ結果になることは求めない。
電卓をたたいて検証できるなら、多少の誤差は気にしないことにする。

 木造の簡易計算プログラムを基本にした基礎の簡易計算プログラムを計画している組織があるが、完成したかどうか分からない。
機能的には、許容応力度計算未満、スパン表以上というところだろう。

posted by TASS設計室 at 19:35| 木造住宅

2014年04月25日

見積りも技術のうち

 見積りもを行うにも技術が必要である。
何の工夫もなく、言われたままに見積もっていたのでは、無駄をそぎ落とすことができない。
安くやるのではなく、効率よく作業するのである。

posted by TASS設計室 at 10:07| 木造住宅

2014年04月24日

地盤を平らにしてから設計する

 木造住宅の設計者は、地盤を平らにしてから設計することに慣れすぎている。
宅地造成を行ってから家を建てると、建物の設計は楽にできる。
しかし、地形を生かした設計はできないのだろうか。

posted by TASS設計室 at 20:17| 木造住宅

仕事に背を向けている人は、出来ない理由を並べる

 仕事に背を向けている人は、出来ない理由を並べる。
そのような人を相手にすることは時間の無駄である。

posted by TASS設計室 at 19:57| 木造住宅

2014年04月22日

土圧は背後の状況から判断する

 擁壁や地下車庫が受ける土圧は、背後の状況から判断する。
擁壁が 3m だからと言って、土圧も 3m ではない。
背後に既存の擁壁があり、その土圧の影響範囲にある場合は、かなり大きな土圧を受けることになる。
隣りの敷地まで見て、隣地の状況を含めて断面図を作成して判断する。

posted by TASS設計室 at 12:23| 木造住宅

2014年04月16日

日本の壁構造(木造)

 2x4工法は、日本の壁構造として定着するだろうか。
RC造は、ラーメン構造と壁式構造が、建築学会の設計規準として存在する。
木造では建築学会の設計規準は枠組壁工法を除外しているが、建築学会の規準として木造の壁式構造が定着することを望む。

 RC造を設計する時は、ラーメンにするか、壁式にするか、用途に応じて使い分ける。
私のHPの写真には、5階建てWRC造のマンションの写真を載せている。
この程度の建物がWRC造の限界である。

http://www.tass2x4.com/pay.html

posted by TASS設計室 at 19:20| 木造住宅

2014年04月12日

4号建築の確認申請

 4号建築の確認申請の副本を見せてもらった。
家が建つということは分かった。
4分割法やN値計算は省かれ、構造に関する情報は見当たらない。
基礎の配筋も不明である。

 施工者がしっかりしていれば、この程度の図面でも良いかもしれないが、躯体が分からない図面で工事を始めることに不安がある。
躯体工事を行うために、施工図を作成することが必要だが、その際に構造に関して数値的な検討を加えることはないかもしれない。
感覚的に図面を作成しているような気がする。

posted by TASS設計室 at 22:27| 木造住宅

4号建築の構造図

 4号建築の構造図は、いい加減に作成されているものがある。
意匠設計者が見よう見まねで作成している図面があり、特に2x4工法に多く見られる。
見よう見まねで良いが、見るべきものを見れば理解できると思う。

 不安定構造が理解されておらず、梁のかけ方、梁の受け方が成り立っていないものを見かけた。
荷重の伝達が理解されていないと思われる図面である。
間取りを考えている人が骨組みを意識することは、永遠の課題かもしれない。
4号建築の特例が廃止できないのは、このようなことが原因であることは想像に難くない。

 たとえば、東京都の条例で4号建築の特例を認めないとか、伏図の提出を義務付けることは可能ではないだろうか。
審査機関はその審査を行うが、当然、審査費用は値上げすることになる。
東京都ではなく、神奈川県や横浜市でも、橋下市長の大阪市でも可能と思われる。

 骨組みを理解せず、不安定構造に反応することのない設計者が設計監理を行っているのが木造の4号建築であることを認識する必要がある。
そのような状況を見れば、何が必要か、何をすべきか、ということが分かる。
保険を付けて、長期優良住宅にすることが必要なのだろうか。
”短期不良住宅”の原因は何であるか、業界を観察すれば良く分かることである。

posted by TASS設計室 at 08:19| 木造住宅

2014年04月07日

はじめての鉄骨造

 木造住宅、しかも2階建て主体の会社が、鉄骨造3階建てを施工することになった。
一級建築士事務所も登録しているので、通常は設計施工で受注している会社である。

 RC の地下室や地下車庫は施工の経験があるが、鉄骨造は未経験である。
ボーリング調査、e-Pile 、ベースパック、BCR295、Eデッキ、ALC という決まりきった工法や材料の組合せだ。
外壁が出来上がり、外部建具が付けば、その後の工事はリフォームと同じである。

 躯体工事の現場管理ができる人が必要だが、木造住宅の業界には見当たらない。
躯体工事と仕上工事を分離し、躯体工事は躯体専門の施工会社に依頼することで、木造専業の会社が経験の少ない分野に進出することができる。
躯体工事は専門の会社が行うよう段取りを済ませたところである。

 最初は構造設計だけを引き受ける予定だったが、
構造設計、意匠設計、確認申請、設計監理(躯体工事)まで引き受けることになった。
元請けの会社の担当者は、この工事を通して、どの程度成長するだろう。
1つ経験すれば経験者である。

posted by TASS設計室 at 09:50| 木造住宅

2014年04月01日

第9、第10(告示1540号)

 最も手を付けやすい計算は、第10第二号による計算であり、その次に御しやすい計算は、第10第一号である。

第10第二号を読むと、【第9第一号及び第二号に定めるところにより行う構造計算】と書かれ、
第10第一号には、【イ 第9第一号及び第二号に定めるところによること。 ロ 建築物等の地上部分について、令第82条の6第二号ロに定めるところによること。】と書かれている。

【令第82条の6第二号ロ】は、偏心率が 0.15 以内であることを確認することである。
構造計算ルートはルート1だが、偏心率が 0.15 以内であることを確認するという条件が付加されたと読む。

【第9第一号及び第二号に定めるところにより行う構造計算】とは、
【第一号 令第82条各号に定めるところによること】及び【第二号 構造耐力上主要な部分に使用する構造部材相互の接合部がその部分の存在応力を伝えることができるものであることを確かめること】の二項目がある。

【第10第一号】は許容応力度等計算を行うことである。法改正のため条文のズレがあるので、現在の令第82条は保有水平耐力計算になっている。
【第10第二号】は、壁の脚部に設けるホールダウン金物の検討だけでも良いと言う人もいるが、仕様規定の壁倍率を用いず、いわゆる高倍率の壁を用いる場合は、水平構面や頭つなぎ、下枠の釘打ちなどの検討も必要であると私は考えている。

【第10第二号】と【第10第一号】の違いは、偏心率の計算である。


最後は第9を適用する計算である。
【保有水平耐力計算と同等以上に安全性を確かめることができる構造計算】と書かれており、
具体的に、第9第一号から第五号に書かれている。
【第9第一号】【第9第二号】は【第10】について記載した通りなので省く。
【第9第三号】風圧時の層間変形角の計算
【第9第四号】地震時の層間変形角の計算
【第9第五号】剛性率、偏心率の計算(剛性率、偏心率が規定を満たさない場合は、保有水平耐力計算を行う)

告示1540号第9を適用する場合で、剛性率(0.60以上)と偏心率(0.15以下)を満たせば、保有水平耐力計算を行わず、ルート2を選択することも可能ではないだろうか。

法改正のため、告示に引用されている施行令の番号にズレが生じており、見にくいものとなっている。
4月になったので、告示1540号の改正に関する情報が出てくるかもしれない。

枠組壁工法建築物構造計算指針(2007年)のフローチャートを見て、ルート2の計算に関する記述がないことを疑問に思い、ここに書いてみた。自分の頭の中を整理することが目的である。


posted by TASS設計室 at 01:10| 木造住宅

2014年03月29日

3/4, 4m を制する

 3/4, 4m と書くと、何のことか分かる人は、2x4工法の達人である。
2x4工法の設計を行っている人で、これが何のことか分からない人は、かなり問題である。
枠組壁工法建築物構造計算指針(2007年)を良く読もう。

 4号建築の特例という隠れ蓑のお蔭で、構造なんか知ったことではない、『2x4工法は6面体だから地震に強いんだ』なんて思っていないだろうか。
営業の人たちなら、それも有り得ることかもしれない。

 次に考えることは、床構面の検討ではないだろうか。
吹抜けは有っても良いが、吹抜けの大きさと偏在が気になるようでなければ設計者とは言えない。

posted by TASS設計室 at 23:04| 木造住宅

2014年03月25日

構造設計とは縁のない設計

 構造設計とは縁のない設計は楽しい。
色と形を決め、風呂やキッチン、トイレ、洗面を選ぶと設計が完了する。
間取りを作成するCADソフトを使うと、詳細図まで自動的に作成できる。

床伏図はプレカット図を利用できるが、基礎伏図は誰が作成するのだろう。

posted by TASS設計室 at 18:44| 木造住宅

2014年03月22日

不安定構造

 2x4工法の構造図が送られて来ることがあるが、不安定構造になっていることがある。
バルコニーは納まっているが、庇が納まっていない図面もあった。
上階の壁を受ける梁が無い図面もあった。

 何を考えて図面を描いているか分からないが、何も考えていないのかもしれない。
構造計算以前の問題であり、4号建築でも、伏図の提出を義務付ける必要がある。

posted by TASS設計室 at 09:57| 木造住宅