2023年04月07日

聞く・話す・読む・書く

『聞く・話す・読む・書く』という基本的なことで、特に『話す』『書く』が苦手な人が多い。
とにかく書けない。話す際は、根掘り葉掘り聞かないと用件が伝わらない。
話しもマークシートにしなければ返事がない。概ね役所の建築関係の窓口、民間を含む審査担当は話しが通じる。もちろん適判も。
だから審査機関と話したがらない設計者がいる。適判が相手になると更に逃げ腰になる。互角に話せるくらいの技量を身につけよう。



posted by TASS設計室 at 09:45| 建築士

2023年04月06日

建築で数学が必要な理由

建築で数学が必要な理由は、数値化することに慣れることが必要だからである。
意匠図を例にとっても、平面詳細図に仕上げ高さと躯体高さを記入するだけで、断面図を作成しなくても仕上と躯体の関係が分かる。
例えば、±0(-150) と書けば、仕上げがFL±0で、躯体の上端がFL-150であることが読み取れる。
一部に仕上げ高さが -50というところがあれば、-50(-150)と書き、-50と-150の差が仕上厚さであることが分かる。
水勾配がある場合などは -150〜-120(-250)とすると、躯体が-250でその上にモルタルなどの仕上が100〜130であることが分かる。
床の仕上をFLと書き、同一階に複数のFLを書く人がいるが、そればFLではなく仕上高さである。あくまでも基準となるFLは各階に1つなので、FL-30 とか FL+50 などと表現する。
数値を見ただけで、立体が頭の中に描くことができる表現とすることが原則である。
posted by TASS設計室 at 10:04| 建築士

2023年04月03日

素人レベルの建築士

素人レベルの建築士が相当数存在する。分業化の弊害である。
審査機関に足繁く通い、教えてもらって設計している。その人が異動になると、その支店まで行って聞いている。仕事の手配と調整能力はあるが、自分自身の決断力が弱い。
プレゼンテーションは得意だが、意外と技術系の人脈に乏しく、図面はほとんど外注で、手配と予算調整が得意である。だから、小さな仕事でも同様に組織的に設計を行っている。
意匠設計者は法規に強くなることだが、構造と設備を含み、全体を見渡すことができることが必要である。
分業化を見直すことが必要である。先ず最初は、2つの分野を受けもとう。これで相当効率が上がる。
posted by TASS設計室 at 14:25| 建築士

立体をイメージする

他人の頭の中を見ることはできないが、立体を意識して図面を描いているのだろうかと思うことがある。
ディテールを知らなすぎる設計者が多い。言われてみれば気づくが、言われなければ気づかない。木造専業に近い設計者がRC造やS造を設計すると、このようなことになる。
物を見ていないことが原因だが、全く見てこなかった訳でもないはずである。業者から製作図や施工図が出てきても、調整が出来ず、業者間で調整しろと言う設計者がいた。

工作図のチェックで、建具の開き勝手を間違えたことがある。建具屋の平面図が意匠図の平面図と一致せず、回転してあった。X-Y軸を表示させなかったことが失敗である。
建具屋は、部屋内から外に向かうよう平面図を描くようだが、内部の建具は、どちらが部屋内か決められないこともある。どちらも内部である。

昔、千葉ポートタワーの現場の設計室で、施工図をまとめていたことがある。鉄骨の第1節の工作図が出てきて、全面的に描き直させた。127mの建物なので、第1節といっても、20mくらいはあったと思う。鉄骨工場の設計者が言うには、タワーの場合は中心を上にして作図するとのこと。そんな図面は見にくくて間違いのもとになる。階段があったり、エレベーターがあり、意匠図・構造図はX-Y平面上で図面を作成している。
妥協せずに描き直しさせた。
製作図の作成を依頼する場合、最初に指示しなければならないことであった。スタート時点の打合せで、相手の認識と建築の常識が一致していなかった。
posted by TASS設計室 at 12:30| 建築士

構造設計者は意匠設計もできる

構造設計者は意匠設計もでき、設備設計の調整もできる。
設備設計に依頼する際は、構造と法規を理解している設計者が行うと、効率よく必要事項の伝達ができ、設計料も安くなる。分からないから人に頼むのではなく、頼む際は内容を理解して頼む。専門的なところは設備設計者に任せる。構造設計と設備設計は、昔から裏方同士のつき合いがある。
企画段階で意匠設計者が下調べを行っているが、確認申請前に道路・都市計画・消防の打合せを行う。

posted by TASS設計室 at 11:46| 建築士

2023年03月29日

現場管理も人材不足

複雑な改修工事になると、あれが分からない、これができないと言い出し、止まっている現場がある。
現場実測を行い、図面化するにも、要領が悪いと図面にならない。そんな時は写真を送ってもらうが、今度ばかりは現場に行って指示するほうがよさそうだ。
この会社、建築士が4〜5人いるので、誰かが現場の面倒を見たらよいと思う。
posted by TASS設計室 at 21:44| 建築士

2023年03月13日

守備範囲が狭い

守備範囲が狭く、分からないことが多すぎると、仕事がつまらないのではないかな。
いちいち誰かに聞かなくては仕事が進まないのでは、総合的に判断する代表となる建築士としての立場がないと思うが、如何なものか。分離発注してアッセンブルするにしても、調整する必要がある。だから関係者が集まって打合せの回数が増える。



posted by TASS設計室 at 14:35| 建築士

2023年03月10日

構造設計者は脇役の専門職

意匠設計者は主役で、構造設計者は脇役の専門職である。
主役は美男美女なら見てくれる。
構造設計者が主役の映画は『超高層のあけぼの』くらいだろうか。
posted by TASS設計室 at 10:37| 建築士

2023年03月09日

代願事務所の存在意義

住宅産業では、代願事務所という確認申請手続きの代行を行う事務所がある。
手続きの代行を行う事務所であり、決定権は与えられていないが確認申請図を作成しているので、設計者でもある。元請けから言われた作業を行うが、必要最小限にも満たない図面を作成している。お決まりの木造住宅なら、その程度の図面でも建物が建つ。
設計を任せられる下請けの設計者もいるが、確認申請が下りればよいという考えの人が多い。
posted by TASS設計室 at 09:17| 建築士

2023年03月08日

意匠設計者は現場に強くなろう

仮設工事に始まり、土工事、型枠、鉄筋と躯体工事全般を理解しないと、意匠設計に支障をきたす。
見積りの段階から、打ち継ぎ、段差部の浮かし型枠、目地、止水版を理解する。工事費を安くしたいなら、理詰めで追及する。
現場監督や職人の知恵を引き出す話術も必要である。
posted by TASS設計室 at 11:30| 建築士

住宅地盤技士

民間資格だが、住宅地盤技士という資格があるようだ。
https://jqos.jp/minkan/jutakujibangijutsushaninteishikaku
建築構造技術者協会の建築構造士も民間資格である。
https://www.jsca.or.jp/vol5/p1_4_as_eng/for_becoming_se.php
posted by TASS設計室 at 10:25| 建築士

2023年03月07日

サブコンに要領よく指示する

杭をはじめ、ALC、鋼製建具、鉄骨、金属工事など、設計はサブコンの設計に協力してもらうが、要領よく指示できないと互いに時間がかかる。相手の守備範囲を理解して指示を出す。チェック1つで、仕事の進み具合が違う。その段階になると、施工を理解していないと話しが進まない。
構造と施工とディテールである。
posted by TASS設計室 at 11:43| 建築士

2023年03月06日

構造設計者が意匠図チェック

構造設計者が意匠図で高さ関係の寸法の書き方をチェックする必要がある。
意匠の階高と構造階高の関係が明確に示されていないものがある。高さ関係の表現全般に見られることで、断面図が苦手なことが分かる。
90°を3分割するまわり階段なら、内側から300のところでの踏面の寸法は明らかに150を超えるので、細かく記入しないのかなと思った。鉄骨階段は構造設計者が設計するものと思っているのだろうか。
共同住宅におけるまわり階段の禁止、という行政もある。段の半分以上がまわりになると、まわり階段と定義する。まわり階段は踏み外しやすいので、特に90°を3分割するまわり階段は出来る限り避けるべきである。
ビルものの設計者は、矩計図や断面図、断面城塞図はしっかり作成しているが、木造住宅の設計者は何年経っても変わらない。逆に、普段は大型の建物を設計している人が、たまに木造住宅を設計すると、やりすぎくらいの図面を作成する。緻密にディテールまで良く考えていることが分かる。
始末にこまるのは代願事務所である。手間暇かけていられないと思うが、設計者ではないですね。
詳細図は、ポイント的に部分詳細を作成するだけで十分役に立つ。図面の紙面を4分割あるいは6分割し、部分詳細を並べるという作図方法がある。
矩計図は、平面・立面・断面を同じ紙面に描くと関連付けができる。意匠図の作成要領の基本である。
posted by TASS設計室 at 08:18| 建築士

2023年03月04日

理系であることを捨てた建築士

小規模な建物を設計している建築士は、大型物件並みに分業化することは適切ではない。小魚を頭から尻尾まで食べることと同様である。住宅なら、1人で設計できる。
設備にしても、ルートを確保し、貫通部の耐火処理を行えば済むことである。電気は受電容量を決めればよいので、手続きを行うことになるのだからサブコンに頼めば済む。
構造設計はルート1であれば構造設計一級建築士の資格は必要ない。許容応力度計算で済むので、応力計算と断面算定を理解すれば設計できる。構造図は計算結果を図面化するだけである。
矩計図が苦手な人がいるくらいだから、構造詳細図は難しいかもしれないが、過去の図面を見れば描けるだろう。
木造3階建てまでは、意匠設計者が構造計算を行っているのだから、RC造・S造・WRC造・混構造も、その延長線上で計算できるだろう。どれも応力計算と断面算定である。構造は建築士の試験範囲の知識で設計できる。
なぜ、やらなくなってしまったのだろう。建築は理系で、物理と数学で成り立っている。美術・造形から建築に入った人は、それを具現化することをサポートする人の協力を得ることである。
そういえば通常の意匠設計とは異なる、意匠設計課という名前だったか興味が無かったので詳しく覚えていないが、そのような人たちが集まっていた部署もある。インテリアデザインやパースを担当していた。
posted by TASS設計室 at 08:56| 建築士

2023年03月01日

矩計図 描けますか?

矩計図 描けますか?
建物の計画に合わせた断面詳細図、矩計図を描いてみよう。木造住宅専業の設計者は、使いまわしの図面を添付している人が多い。仕上げ表を図面化した程度の図面のようである。お決まりのディテールなら、それでも設計の意図は伝わるが、変則的なところこそ図面化しよう。


posted by TASS設計室 at 00:57| 建築士

2023年02月28日

設計の仕事を細かく分類すると

建築設計の仕事を細かく分類すると
@企画設計、営業設計、プレゼンテーション、概算見積り(基本構想)
A基本設計、積算(設計)
B確認申請(代願)
C詳細設計(詳細図作成)
D構造設計
E構造図(プレカット図)
F杭、地盤改良の設計(サブコンの設計)
G設備設計
H施工図(コンクリート施工図)
I製作図(鉄骨、カーテンウォール、ALCなど、サブコンの設計)
@からCが意匠設計、DからGは構造設計と設備設計、Hは施工図専門の設計、Iはメーカーの設計である。
意匠設計者は営業段階でエネルギーを使い切ってしまっているようだ。
建築士の資格が必要とされるのは、AとBとDとGである。Fは内容を確認し、構造設計者が記名している。
Gは5,000uを超えると設備設計一級建築士の資格が必要になる。Dは構造計算ルートがルート1なら構造設計一級建築士は必要ない。
木造専業の設計者は、詳細設計を行わず、@からB迄で、EとFは業者任せである。HやIは見ている人は少ないだろう。
技量が高まらないわけである。@からIまで、ひと通り目を通そう。そのうち理解できるようになる。
posted by TASS設計室 at 14:59| 建築士

分業化の弊害

設計から職人まで、建築業界には過度な分業化の弊害が起きている。
そのことに気づいている人は、幅広い知識をもち、全体を掌握している人である。
仕事の区分と理解する区分とは異なる。隣接する領域はもちろんのこと、全体を掌握した上で自分の仕事を行う。「知らない」「分からない」ということが多すぎると感じる。
posted by TASS設計室 at 14:24| 建築士

2023年02月26日

意匠設計者は現場とディテールが苦手

躯体工事の段階の現場が苦手な意匠設計者、ディテールの設計が苦手な意匠設計者がいる。
意匠図の書きぶりで腕前が分かる。1/100の縮尺の図面でも、きれいに納まっている図面に出会うこともあれば、支離滅裂な図面もある。チェックされると、その部分を訂正し、その他はそのまま。指示待ちの人には、設計者に適さない。
仕事に対する熱意が感じられないからである。
posted by TASS設計室 at 21:27| 建築士

2023年02月24日

思考が浅い

思考が浅い人は、次の一手のことを考えていない。
RCの躯体について書く。
意匠図の建具開口は有効開口で示すが、構造体の開口は、アゴや水切を考慮し、大き目の開口になる。
そのくらい何も言わなくても分かりそうなものだが、理解できない設計者もいる。ディテールを描かないから身についていないと思われる。
鉄筋を組む場合は、躯体図と構造図を見て施工するが、意匠図の開口で鉄筋を組んでしまうと、アゴの先端からかぶりをとったところに鉄筋を配置することになる。
設計の時点では、建具の枠まわりのディテールが決まっていないことがあるので、上と左右65mm以上、下90mm以上の逃げ寸法を考慮する。
木造住宅専業の意匠設計者でも、この程度のことは理解できて当然と思っている。
ディテールに弱い設計者が多く、よく設計していると思う。
たまには木造も設計するが、ビルものの設計が多い意匠設計者は、しっかりとディテールを作図している。
S造に関しては、更に技量の差がはっきりする。
posted by TASS設計室 at 08:02| 建築士

2023年02月23日

表現力を身につける

言葉や文章による表現力を身につけよう。
マークシートの試験で、読む本はマンガだけではねぇ。根ほり葉凝り聞かなくては通じない人も少なくない。
半信半疑の理解の積み重ねでは、消化不良だらけで何も身につかない。
posted by TASS設計室 at 09:03| 建築士