2025年04月29日

デザインだけでは建築にならない

デザインだけでは建築にならない。
法規・構造・施工もひと通り理解し、専門的なことを除き判断できるようになると建築計画を行うことができる。
木造の業界、特に2x4建築の業界では、プランチェックと称して2x4工法の構造図を作成している人にチェックを依頼するところがある。告示1540号のチェックくらいは意匠設計者が行うものではないか。
木造軸組工法の場合は4分割法というチェック方法がある。これは構造計算を行わなくても簡易的に偏心率をチェックする方法であり、意匠の計画段階で意匠設計者が行うものである。だから簡単な方法が提案された。
客が窓が大きく、という要望を出すと、耐力壁のことを忘れて窓を大きくした図面を作成してくる。きれいなお家の図面としか言いようがない。

posted by TASS設計室 at 09:47| 建築士

2025年04月25日

土木と建築

建築設計者は「鉄と木とコンクリート」の料理人である。
構造設計は、主にそれらを扱うが、「鉄とコンクリートと土」というほうが適切かもしれない。大根や人参に近い「木」は農学部に任せる。

「土と木」で土木だが、土木とは何か調べたら次のことが分かった。
「土木とは」の概要
(1)中国では、「土木」はきわめて古い言葉であること
・BC5世紀《国語・晋語九》、“志有之曰:‘高山峻原,不生草木;松柏之
地,其土不肥。’今土木勝,臣惧其不安人也・・建築も「土木」に含まれる。
(2)土木「築土構木」由来説は明治以降日本でのことらしいこと。
・最も古いのは1903年(M36)の「漢和大字典」(重野安繹ほか)?
・専門家の発言では、近藤泰夫氏の論説(1975年)である。
(3)日本では795年「日本後紀」が最初。近代では明治初期1869年(M2)国の官職として「土木司」が始め。
(4)学問名では1874年(M7)の工部大学校で、講義名の「Civil Engineering」を「土木学」に変えたのが最初である。
(5)日本のみ「土木」から建築構造が除かれ、建築に対比される「土木」となっている。他方中国の「土木」は建築分野を含む。
https://committees.jsce.or.jp/publicity/system/files/02-20140910-JSCE-PR-Furuki.pdf

※ シビルエンジニア (Civil engineer)
語源としては、「エンジニア」の古義で軍事のそれを指す「工兵」に対し、非軍事(civilian sector)でそれと同様のインフラストラクチャー整備のような仕事をする者という意味である。ただし、英語圏においても今日において一般には単に、土木や大規模建築のエンジニアという意味で使われている(英語版記事en:Civil engineerやen:Civil engineeringを参照)。
土木技術者(土木技師)。なお、土木学会では、『構造工学委員会のシビルエンジニアによる構造計画の考え方に関する小委員会』で、<エンジニアリングを主としながらも各種技術を紡ぐ資質を有する「アーキテクト」としての技術者、特に構造的な側面に焦点を当てながら、シビルエンジニアリングによる構造計画の考え方を模索、整理しテキスト化するとともに、今後のあるべき構造計画の姿についての提案を発信することを目的として、研究調査活動を行うもの>をシビルエンジニアとして定義している。
建築構造設計技術者(en:Structural engineer) 構造エンジニア。なお、アメリカ合衆国でいうストラクチュラルエンジニアは、ある一定の建築構造の設計をする場合の資格名で使用されていて、一般に建築構造設計の従事者はシビルエンジニアとよばれる。
posted by TASS設計室 at 02:20| 建築士

2025年04月20日

設計は応用問題

設計は応用問題ですね。
@基礎知識は共通
➁問題を単純化する
➂過去の経験との類似点を見つける
C自分が理解できる範囲に落とし込む
D解き方は様々


posted by TASS設計室 at 21:55| 建築士

2025年04月19日

用語の定義

用語の定義を明確にして話すことが必要だが、聞く側が用語の定義に無頓着では正確に伝わらない。
書いたものを渡すが、その使い方は相手次第である。
木造の工事で、客や現場からの質問に的確に答えていない人がおり、その様子が伝わってきた。直接こちらに質問が届けばよいのだが、元請けの担当者で自分でやりたがる人がいる。おそらく、その人は自分が指導していると言っているに違いない。僕は管理建築士と二人三脚で行動するよう提案した。

図面に示しても分かりそうもない相手に対しては、現場で大工と話すことにした。意匠設計者や工事担当者に同席してもらう。木造の現場は、大工のほうが仕事が分かっている。
意匠設計者は間取りを決め、内外装の仕上げ材とキッチンやユニットバスを決め、見積りを調整することに専念しているようだ。工事担当者は日程の調整を行っているにすぎない人もいる。


posted by TASS設計室 at 11:27| 建築士

2025年04月15日

なぜマニュアルが肥大化するか

分からないことがあると、石黒徳衞 監修「建築構造問題快答集」を開いたものだが、今はネットで検索する。
本棚に並んでいるが見ていない。考え方のヒントがたくさんある。たまには引っ張り出し、深夜に眺めるのもよいだろう。
マニュアルに関しては昔と今では厚さが相当異なる。次第にページ数が増えPDFで配布されるようになった。構造計算プログラムを使っていて、入力データやエラーメッセージに対応するページに飛ぶ機能は便利である。マニュアルに頼らず、直感で動くことができる。
高性能なPCを使うのだから、このくらいのことはできてもよい。
posted by TASS設計室 at 12:45| 建築士

2025年04月07日

設計は洞察力とコミュニケーション能力で決まる

設計は洞察力とコミュニケーション能力で決まる。
素直な人は他人の言うことを真摯に受け止め、本質を見抜けないことがある。はっきり言うと、ダメなものをダメと言えないのである。否定するのではなく、出来る方法を提示し、説明するのである。
業者との打合せでも、収束に向けて突っ込んだ意見を言わない人がいる。半信半疑では突っ込んだ意見が言えないので、下準備を行い、聞くことができる体制を整えるのである。分からないことを分からないと言えることが必要である。そこで教えてもらえばよい。

posted by TASS設計室 at 10:36| 建築士

2025年04月02日

打合せに臨む心得

昔、僕は筑波科学博の外国館の現場で、設計の補足と施工図のまとめを担当していた。博覧会協会に打合せに行く直前に総合事務所に立ち寄った時、先輩に次のように言われた。30歳の時である。
『おい酒井、打合せに行く時は自分で結論を持って行け。どうせ相手は答えなんか出せやしない』
posted by TASS設計室 at 14:56| 建築士

2025年03月28日

意匠設計はデザインだけではない

意匠設計はデザインだけではない。
施工・構造・設備を含み総合的に判断することが意匠設計である。
施主の要望に右往左往せず、実現可能な設計を提示しよう。裏付けの資料を用意し、説明できるようになろう。
posted by TASS設計室 at 10:15| 建築士

2025年03月16日

専攻建築士

意匠設計者は次の専攻建築士を取得しよう。
・まちづくり専攻建築士
・統括設計専攻建築士
・建築生産専攻建築士
・法令専攻建築士
https://www.kenchikushikai.or.jp/senko-new/summary.html
posted by TASS設計室 at 10:28| 建築士

2025年03月15日

線1本で分かる人

線1本で分かる人もいれば、リアルに形状を示さなければ分からない人がいる。
1/200あるいは1/100の縮尺で基本設計を行うが、そこで現寸をイメージできるかである。
例えば、鉄骨の軸組図で、梁の接合部に縦に線を入れるが、そこにはスプライスプレートとボルトがある。
上フランジは下からボルトを差し込むので、上にナットとボルトの軸部が出っ張る。鉄骨には耐火被覆もある。
瞬時にこの程度のことを意識して図面を見るものであり、現場を見て驚かないようになってもらいたい。
仕上の表面のことだけを意識するのではなく、その後ろにあるものも意識しよう。
posted by TASS設計室 at 10:50| 建築士

2025年03月13日

立体がイメージできない人

立体がイメージできない人は少なからず存在する。
相手の頭の中まで分からないが、図面で示すよりも模型が必要になる。
常に立体が描けていることが、建築に携わる技術屋ではないだろうか。
断面図を作成することに苦痛を感ずる人は練習量が不足している。
posted by TASS設計室 at 03:44| 建築士

2025年03月10日

建築構造設計の仕事は人手不足が慢性的

建築構造設計の仕事は人手不足が慢性的に発生している。これは、意匠設計が人気で構造設計を志す人が少ないことが理由と考えられると書いてあった。
【人手不足の理由】
・意匠設計が人気で、構造設計を志す人が少ない。建築士全体の5%から10%は構造設計ではないか。
昔、交差点で玉突き追突されたことがある。後ろの車は構造設計者だった。追突の原因の車は、その構造設計者の後ろの車だった。
構造設計にチャレンジしたいと思っている意匠設計者がいる。意匠と構造の両方を設計することを考えたらどうだろう。
・構造設計の面白さが伝わっていない。
計画する際は構造の知識が必要で、計算することでスキルが身につく。
・構造設計一級建築士の資格が超難関であるため、取得者が少ない。
木造専業の構造設計者も合格している。JSCA建築構造士や判定員の資格のほうが難易度が高い。資格が創設された最初、7回連続して判定員の考査に落ちた人を2人知っている。
法改正でルート1あるいはルート2で設計可能な規模が拡大した。
構造設計の基本はRC造とS造である。その次に木造でしょう。
技術基準解説書と各種構造の構造計算規準にひと通り目を通すことから始めるとよい。
posted by TASS設計室 at 08:03| 建築士

2025年03月09日

決めることに慣れていない

決めることに慣れていない人には「信」「確信」「confidence」が不足している。
半信半疑を卒業する必要がある。大勢で寄り集まって仕事をしている人は、出過ぎてはいけないと思いすぎるから、自分で決めないことが習慣になってしまっている人もいる。それと責任回避、こっちのほうが強いかな。

posted by TASS設計室 at 22:41| 建築士

簡潔明瞭

話しも文章も簡潔明瞭に表現する。前置きや枝葉の話しを加える必要はない。
本題に入るまでに時間がかかる人がいる。素っ気ないと思われることを心配しているようだ。
相手が必要としていることが何かを見抜く洞察力も必要である。
posted by TASS設計室 at 15:41| 建築士

2025年03月07日

数学の補習授業

建築士の受験予備校で、数学の補習授業を行ったら、合格率が上がったという統計がある。
物理のことは聞かなかったが、同様に物理の補習授業も効果があるだろう。
posted by TASS設計室 at 09:48| 建築士

不等号が苦手な人

大小関係、不等号が苦手な人がいる。
計算する際は数値の変化を考慮し、安全側に余裕をもって計算することがある。ぴったりの寸法なら理解できるが、不等号になると思考が及ばない人がいる。
どちらが安全側になるか判断しなければならないので、考えることが1つ増えることを嫌っているのかもしれない。
posted by TASS設計室 at 09:43| 建築士

数学が得意なら建築構造

意匠や造形から建築設計に入る人が圧倒的多数だが、数学が得意なら建築構造設計を仕事のメニューに加えよう。
建築構造で、特に木造の設計者の話しを聞くと、基本問題はできるものの応用問題に手が出ない人がいる。掘り下げて考える習慣をつけると、どんな複雑なことでも、単純なものの組み合わせにすることができる。
その際の基本は用語の定義である。そこがしっかりした人とは話しやすい。
posted by TASS設計室 at 00:12| 建築士

2025年02月27日

好奇心

技術屋に必要なことは好奇心である。
分からないことがたくさんあるからね。
posted by TASS設計室 at 19:03| 建築士

2025年02月21日

木造を学びたければRC造とS造を学べ

木造を学びたければRC造とS造を学ぶことである。
建築構造の基礎的なことはRC造とS造に集約されている。それに加え構造力学である。構造力学を学ぶ準備が数学と物理である。
いきなり木造では、何から学んだらよいのだろう。経験が無いので分からない。
木造の設計者が苦手としていることの1つに基礎の設計がある。基礎は鉄筋コンクリート造なのです。
posted by TASS設計室 at 06:48| 建築士

2025年02月14日

ルート2の設計は構造一級の資格が不要になる

ルート2の設計は構造一級の資格が不要になるらしい。
これで木造4階建てが加速する。今までの3階建ての要領で4〜6階建ての設計が可能になる。今までのルート3の計算は何だったのか。
耐震壁付きRCラーメンは、高さ20mまでルート1、高さ31mまでルート2で計算できる。
スーパーホットコラムを使えば、S造は高さ31mまでルート2で計算できる。

posted by TASS設計室 at 11:02| 建築士