2023年05月29日

混構造の設計

混構造の設計で、下部構造は壁式鉄筋コンクリート造が適切だが、上部構造は木造軸組工法か2x4工法となる。上下ともに壁式構造なら「2x4壁式」でまとめて計算できる。
軸組工法の場合は上下を分離して計算することになるので手間がかかる。
上部構造は「木三郎」で計算することになるので、荷重の受け渡しが必要になる。下部構造は節点荷重の入力しやすさを考えると「HOUSE-WL」を使うことになる。
2x4工法の施工に慣れていない建設会社と思われるので、軸組工法になることは確実である。
2階の梁をハチマキにして荷重を伝達するので、下部構造は何でも対応できる。
posted by TASS設計室 at 22:29| 混構造

2023年05月02日

混構造

混構造の場合、木造が絡むと混構造を意識するが、下部SRC造・上部S造は当たり前のように設計する。
木造の下部構造としては WRC造が相性がよい。WRC造の階高は3.5m以下を原則とするが、3.5mを超える場合は3.7mまでとする。
コンビニの上のアパートの場合や、1階を作業場とし、その上を住宅にする場合などは下部構造を鉄骨造とする。このような計算が一発でできたらよい。
木造の構造計算プログラムと、RC造/S造のプログラムとデータの連携が出来たら便利になる。
現状は、上下を別の構造計算プログラムで計算し、剛性率は別途検討している。必然的に鉄骨造はルート3になり、上部構造もルート3になる。
posted by TASS設計室 at 03:45| 混構造

2022年12月18日

斜面地で変形した建物の計画

斜面地で変形した建物の計画は混構造かRC/WRCで計画する。
平面的な斜め軸があり、通り芯が直交しなくても計算可能である。ただし、斜めにするにしても、出来る限り直交座標を残し、外周のみを斜め軸にする。
WRCと2by4の組合せが最も対応しやすい。
半地下で上部を鉄骨造にする場合は、地下の柱をSRCにしてベースパックを省く。BCR295 ロ-200x200x9 階高3m で、0.2tだから、ベースパックを使うより安上がりになる。
理解できる施工会社なら施工できるだろう。
エスキースの段階から構造設計者に相談することを勧める。
posted by TASS設計室 at 18:47| 混構造

工事費の分析

工事費の分析が出来ているのだろうか。
建設会社は工事費が気になるようだが、資料を集めても分析できていない。躯体工事費の分析末は、外部に依頼するほうが良いのではないだろうか。
こんなものは、1人の担当者が積算の担当者に指示してまとめればできることである。想像すると、分からないことだらけで、心配で何もできない状態と思われる。
これが概算見積もりを出すことができる会社と、図面がないと何もできない会社の違いである。
過去の工事を分析して標準化すればできる。
結局、図面を下請け各社に配布して、出てきた見積書を集計しているだけである。そこから得るものがあるのだが、何も見えていない。もったいないことである。
posted by TASS設計室 at 18:21| 混構造

2022年09月27日

平坦な地盤で混構造

平坦な地盤で、小規模な混構造は鉄骨に負ける。
木造の会社だからといって、無理に木造で計画することはない。概算見積りの段階で勝負が決まる。
ある程度規模が大きければ可能性があり、設計の実績がある。

posted by TASS設計室 at 09:37| 混構造

2022年09月22日

計画の初期段階の概算工事費

計画の初期段階の概算工事費を求めるには、相当な技術力が必要だ。
特に木造の会社が混構造を計画する場合、丸投げの下請けの躯体業者が入るので割高になる。
大手ハウスメーカーでも、混構造になると異常と言えるほどの費用になる。
さて、どうするか。設計も施工管理も、RC造と木造の両方が分かる意匠設計者と現場監督が必要になる。
混構造の下部構造だけ構造設計を依頼されたことがあるが、結局、上部構造まで設計することになった。
平たい敷地に建つ2階建て、3階建ての段階で止まっている木造専業の設計者が多いことが分かった。
その範囲の仕事が圧倒的多数なので、彼らにとって厄介な仕事は1〜2年に1つくらいのものである。
posted by TASS設計室 at 14:08| 混構造

2022年09月16日

構造設計料を気にするより、計画を気にする

構造設計料を気にするより、計画を気にすることではないですか。
僕は自分でも意匠設計を行うので、意匠設計に踏み込んで構造計画を行う。意匠設計の合理性や妥当性、機能性を考えることが先と考えている。
最良の解を求めると、鉄骨造になることがあり、その場合、木造の会社が混構造を提案することは無駄である。必然性がない。
posted by TASS設計室 at 09:28| 混構造

2022年09月15日

小規模4階建て

1階を店舗、2階以上をアパートなどとする小規模4階建ては、意匠設計者の技量が試される。
このくらいの規模で混構造で計画すると、鉄骨造の会社に負ける。客は間違いなく鉄骨造も視野に入れて考えている。木造は安いと思いこんでいる客もいる。

手際よく小規模鉄骨造の設計ができる意匠設計と構造設計の同時進行で設計できる設計事務所が必要で、構造設計主導で設計しないとまとまらない。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                            

会社の営業段階の企画設計の担当者は、無理に決めなくてもよいので、やりやすい仕事を優先することである。ごちゃごちゃ図面を描いているうちは決まらない。条件が整理できて、スッキリした図面になったら、契約になるだろう。契約すれば外部の意匠事務所に引き継がれる。

企画設計の段階が受注に影響する。意匠設計者は定性的に考えて、さらっとまとめる腕を磨くことである。
敷地条件の悪いところで、いいプランを提示すると、施主は直ぐに建てたくなるものである。
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                        
posted by TASS設計室 at 18:12| 混構造

鉄骨に負けている混構造

混構造4階 VS 鉄骨造
混構造の建築を請け負う会社は、受注の取りこぼしがないよう鉄骨造も受注できるようにする。構造形式を決める場合は「必然性」が必要である。木造の会社だから木造にするというのでは、鉄骨系の他社に負ける。
片土圧を受ける場合の最下層はRC造かWRC造とする。これは鉄骨の会社が苦手とするところである。
1階がピロティ形式になる場合は、RC造かS造のラーメンにするが、1階をS造ラーメンにするなら2〜4階もS造ラーメンにするほうが合理的である。
両者のコストを比較すると、明らかに全階をS造にするほうに分がある。

posted by TASS設計室 at 00:10| 混構造

2022年09月11日

混構造の構造計算プログラム

混構造が定着したので、混構造に対応する構造計算プログラムが有っても良いのではないだろうか。
今のところ、木造を含む混構造で一発で答えが出るのは、東京デンコーの「2x4壁式」(WRC + 2x4工法)だけである。
混構造の上部構造は、
@木造軸組工法
A2x4工法
Bスチールハウス
C軽量鉄骨造
下部構造は、
DRCラーメン
EWRC
F鉄骨造
上記の組合せである。
CとD、CとFは BUS-6 で計算でき、杭基礎の計算と連動する。
AとEは 2x4壁式で計算するが、杭を含む基礎の設計は BUS基礎 が優れている。
今後の需要の可能性がある組合せは @とDEF、AとDFである。
スチールハウスは、2x4工法に統合したほうが良いと考えている。
繰り返しの地震力を考えると、2x4工法の耐力壁より終局強度が落ちるのではないか。
2x4工法のミッドプライウォール、CLTの耐力壁と組合わせたら良さそうだ。
上記の@〜Cは好きなように組合わせたい。
posted by TASS設計室 at 10:09| 混構造

2022年09月10日

鉄骨造と木造軸組工法の混構造

鉄骨造と木造軸組工法の混構造は相性が良さそうだ。1階が店舗や倉庫などの場合にスパンを飛ばすことができる。鉄骨の梁芯と木造の柱芯を合わせるので、1階の外壁が外に寄るが、無理に外壁を合わせない。
引抜金物のディテールを工夫すると無理なく納まる。2階床はQLデッキとする。2階床に土台を並べ、柱の軸力の伝達を考える。
鉄骨造の部分は、杭や基礎を含み BUS-6 と BUS基礎 で計算することができる。上部の木造はルート2とし、1階もルート2とする。鉄骨造の1階部分なら、偏心率は0.15以下になるだろう。
倉庫の上を事務所にして、3〜4階をアパートにする計画が成り立つ。1階の階高は4〜5mにすることもできる。

posted by TASS設計室 at 02:43| 混構造