2025年09月29日

軽量鉄骨造

軽い2階建てなら軽量鉄骨造という選択肢があるが、部材断面が小さいので局部的な応力集中を避ける。
梁は軽量H形鋼を採用することができる。設計はディテールから攻める。
柱のジョイントを避けて柱通しとし、梁端部はピン接合とするブレース構造とする。ルート1-2の計算ではスパン12mまで可能なので、向かい合う耐力壁の間隔を12mとすることができる。
軒高9mを超えるとルート1-3になり、Co=0.3として計算することに加え、ブレースによる応力割増しが必要になる。これが新しく加えられた。
鉛直ブレースは、納まり上柱梁の交点を狙えないことがあるので、ブレース端部に偏心が生ずる。重量鉄骨とは異なり、軽量鉄骨造特有のディテールである。
基礎は木造住宅や鉄骨プレファブメーカーのような基礎になる。梁幅180のシングル配筋の基礎梁とする。
軽量鉄骨造の構造設計は、平均して1年に1つ、小規模なものが出る程度である。プレファブメーカーのディテールを拝借したいところがあるが、他社の認定工法であるため使うことができない。
スチールハウスのように、構造用合板を面材とした耐力壁としたり、ミッドプライ・ウォールも使ってみたい。
posted by TASS設計室 at 00:43| 鉄骨造

2025年06月04日

鉄骨造の外壁はイソバンド

鉄骨造の外壁はイソバンドが最適だ。
コストがかかるので、なかなか実現しない外装材だが、久しぶりにイソバンドの意匠図がまわってきた。
ALCが圧倒的に多く、その次がアスロックである。準耐火構造なら、ナマコ板でも何でも良い。折版を壁に使うこともある。
posted by TASS設計室 at 17:43| 鉄骨造

2025年05月22日

ボルト接合

鉄骨造で高力ボルト摩擦接合ではなく、中ボルトが使われる時の、ボルト孔のズレによる層間変形角の検討の説明が技術基準解説書に盛り込まれた。軽量鉄骨造の場合は注意が必要だが、ブレース構造でもともと層間変形角が十分小さいので、層間変形角が1/200を超えることはないだろう。ラーメンで中ボルトは使わないでしょう。
posted by TASS設計室 at 13:49| 鉄骨造

2025年05月19日

鉄骨造ルート1−3は使いものになるか

鉄骨造ルート1−3は使いものになるか。
四の五の言わず、保有水平耐力計算を行うほうがよいではないか。
posted by TASS設計室 at 15:00| 鉄骨造

2025年05月07日

新旧の基準が明らかに分かる

耐震診断を行うと、新旧の基準の水平力の違いが明らかに分かる。
旧基準はAi分布が考慮されていないので、新基準では2階建ての2階の地震時の水平力が旧基準の1.5倍くらいになるため、ブレースの耐力が不足する。とても分かりやすい結果である。
posted by TASS設計室 at 10:05| 鉄骨造

2025年05月04日

外壁線が決まらない建物

外壁線と階高が決まれば、後は作業するだけである。
ところが、その外壁線が決まらない。山留、シートパイル、杭を決める。シートパイルを打ち込む段階で杭は施工済みである。設備を含み、全体を見渡せば瞬時に決まる内容である。
posted by TASS設計室 at 17:47| 鉄骨造

2025年05月01日

見えないところを観る

設計は表面から見えないところを観ることである。仕上に着目する人も、その裏のことを頭に描きながら考える。
新築は好きなように計画できるが、改修工事はスタートの時点で建物が存在するので、存在する建物を見極める必要がある。見えないところは合理的に推定し、都合よく考えるのではなく、安全側の判断を行う。
新耐震以前の鉄骨造の柱脚は、ベースパックは少なく、埋込式で設計されていたものがある。日の字柱も有り、耐震診断では見かけるが、自分で日の字柱は設計したことがない。学生の頃に読んだ建築技術や建築知識で特集になっていた。
鉄骨造の場合、埋込柱脚の場合もあるが、調査しきれない場合はピン柱脚とみなす。アンカーボルトを隠す程度のコンクリートの被覆がある場合は、せん断力に対して有利である。若干のバネを考慮することもできる。
鉄骨造の柱脚というと、秋山宏著『鉄骨柱脚の耐震設計』が手元にある。藤本盛久著『鉄骨の構造設計』も鉄骨構造の定番の教科書である。
posted by TASS設計室 at 07:11| 鉄骨造

2025年04月02日

軽量鉄骨造は安いか

軽量鉄骨造は安いか。ローコストと思われることがあるが、計画によってはそうでもない。
・木造軸組工法
・軽量鉄骨造
を比較した結果、鉄骨造にしたことがある。
大きな吹抜けがあり、剛床が成り立たない建物であったため、独立した架構で水平力を負担することになり、重量鉄骨造とした。
軽量鉄骨造が有利な場合は、耐火構造ではなく、柱に接合部がなく柱通しで施工できる場合である。2階建てでも、3階建てでも、柱通しで梁端ピン接合のブレース構造なら簡単である。陸立ちの柱は最上階の一部に限る。
構造計算ルートはルート1である。法改正で軒高9mを超えても高さ16mまではルート1で設計可能だが、あまり階高を高くしないほうがよい。軒高10mくらいが無難である。
posted by TASS設計室 at 00:55| 鉄骨造

2024年05月21日

鉄骨もプレカット

街の建築設計事務所で、木造専業の一級建築士の中に、まれに鉄骨造の設計を行うことがある。意匠設計だから、構造計算を行うわけではないのだが、それでも鉄骨造は苦手と言う。ディテールを知らないから基本設計ができない。
木造はプレカット業者が構造図に限りなく近いプレカット図を作成することが一般的だが、鉄骨造も鉄骨工場が構造図を作成するようにしたらよいと思う。構造設計者とつき合いのない建築設計事務所は意外と多いもので、鉄骨工場が対応できるものは対応することも考えられる。
構造設計料を材料費に上乗せするので、意匠設計者は構造設計料を支払わなくて済む。木造のプレカットの要領で鉄骨屋に丸投げのほうが、意匠設計者は気が楽になる。最初は工事費の概算が出せれば計画が進む。
意匠設計者は圧倒的多数で、客が最初にアプローチする窓口である。裏でサポートして彼らの受注拡大に協力することで、こちらの仕事にもなる。レストランに半完成品の素材を販売するようなものである。
概算の見積りが出せる程度の構造略設計は無料にしてもよい。当たらずといえども遠からずの仮定断面のレベルである。
posted by TASS設計室 at 19:10| 鉄骨造

2024年05月20日

なぜベースパックなどを使うのか

なぜベースパックなどの既製品を使うのか。
責任施工なので、精度が良く安心できる。計算する際はデータベースが構造計算プログラムに入っているので、バネ定数等を自分で入力する必要がない。
個別に計算しても良いが、現場管理を考慮すると、専門の業者に任せるほうがよい。
posted by TASS設計室 at 19:27| 鉄骨造

2024年05月19日

街の鉄骨造

1980年代から1990年代の中盤までは鉄骨ALCのビルを建てる業者がいくつもあったが、現在は非常に少ない。意匠設計者が鉄骨造の設計から離れ、鉄骨は鉄骨を得意とする大手企業の独壇場になった。
商店街のビルの新築の状況を見ると、地元の工務店が施工している現場が激減した。これは家賃保証や融資など、純粋な建築とは異なる要素で施主が判断したこともあるだろう。
このあたりのマーケットを掘り起こすことが、街の工務店を元気にする要素ではないかと考える。
施主が最初に相談するのは、建設会社あるいは意匠設計事務所である。そこで意匠設計者が鉄骨造の設計に不慣れでは計画が先に進まない。意匠設計者のスキルを上げることが必要ではないかと考えている。
鉄骨造の設計が苦手な意匠設計者は相当数いる。特に地元に密着して設計している木造専業の建築士は鉄骨造の設計に慣れていない。
対策としては、鉄骨工場主体でサポート体制を整えることが必要である。木造のプレカット業者に倣うやり方である。プレカット業者がプレカット図を作成するが、その費用は木材の費用に加算されている。鉄骨も同様の方法で良いではないか。意匠設計者は基本設計の間取り図を作成するだけで、後は全て鉄骨屋がまとめる方法でよい。
標準的な鉄骨造は、@鉄骨 AALC BQLデッキ Cスクリューパイル(e-Pileなど) Dベースパック の納まりが分かれば設計できる。これらの設計に特化した事務所もある。









posted by TASS設計室 at 17:16| 鉄骨造

2024年05月18日

小規模鉄骨造

鉄骨工場と連携して小規模鉄骨造を拡大する。
構造図と意匠図の参考図のデータを支給するので、鉄骨造に慣れていない意匠設計者も次第に設計できるようになる。
posted by TASS設計室 at 23:35| 鉄骨造

2024年04月20日

鉄骨造自由自在

変形した敷地に建物を計画する場合は鉄骨造が適している。
あるいは建物と建物の間に増築を希望されることもあるだろう。増改築が繰り返し行われている生産施設もある。構造はエキスパンションで分離することで縁が切れるが、既存遡及もあり意匠設計のほうが何倍も手間がかかるだろう。敷地があれば増築できると簡単に考えている施主がいるので、最初にしっかり説明することが必要である。
変形した建物を木造で増築する場合は、単なる目安だが、塔状比が2.5を超えなければ軸組工法でも2x4工法でも可能である。塔状比が4を超えたら鉄骨造でしょう。
ハイブリッド構造にすると自由度が増すが、前例がないと言われたり、基準がないと言われたり、確認申請時の説得に苦労する。今回の法改正で、少しはマシになるような気がする。屁理屈でもよいから、工学的に妥当なら拡大解釈してもよいのではないかと思う。


posted by TASS設計室 at 11:16| 鉄骨造

2023年12月19日

3種類の鉄骨造

確認申請書に「鉄骨造」と書く鉄骨造には3種類ある
@重量鉄骨
A軽量鉄骨
B薄板軽量形鋼造(スチールハウス)
スチールハウスは軽量間仕切りに使うような薄板軽量形鋼なので、軽天の骨組のイメージである。
軽量鉄骨造は2階建てプレファブの現場事務所のようなものだ。軽量鉄骨は重量鉄骨と比べて安いと思われるが、そんなことはない。重量鉄骨と比較し、重量鉄骨に決まったものがある。
そんなわけで、鉄骨造で計画するなら、重量鉄骨でしょう。意匠設計者はディテールに慣れてください。

posted by TASS設計室 at 14:30| 鉄骨造

2023年12月11日

概算見積りを出せない鉄骨業者

概算見積りのため、鉄骨建屋の部材メンバーを送ったところ、接合部が分からないと言ってきた。
そんなもの SCSS-H97 に載っているではないか。言わずと知れた保有耐力接合である。
これで鉄骨業者の担当者のレベルが分かる。「概算」が通じない。
posted by TASS設計室 at 07:39| 鉄骨造

2023年12月10日

ベースプレートの設計

鉄骨造の柱脚はベースパックばかり使っていて、よほど小規模なものを除き、自分で計算することが少なくなった。ベースパックが使えない小径の柱をバネ柱脚として計算するくらいになった。
柱脚の埋め込みや根巻きは皆無になった。埋め込みでゼロ柱、現場溶接という方法も悪くないが、基礎梁端部を広げることも含め、コストアップになり、工程が1つ増えるので採用することはない。

posted by TASS設計室 at 16:01| 鉄骨造

2023年05月09日

鉄骨造の意匠設計、もちろん構造設計も

鉄骨造は意匠設計から行っている。
他の構造の意匠設計も可能だが、意匠設計者の手に余る場合の除き、積極的に受注しない。
木造専業の意匠設計者が、混構造や非木造の設計を引き受けることになった場合などである。
詳細設計ができない人には鉄骨造は難しい。とにかく図面と現場に慣れることで、「百聞は一見に如かず」で、鉄骨製作図と現場を見ることである。
詳細図が描けない人は、手が動かない。知識がない知恵がない。思い当たる人いませんか。
posted by TASS設計室 at 10:43| 鉄骨造

2023年04月27日

施工図・製作図

構造設計者や構造計算プログラムの開発者と意見交換していると、製作図や施工図の話しになることがある。
設計図のデータをそのまま拡大した程度の製作図しか出てこないことや、構造図を拡大しただけの施工図が出てくるという話題になる。
これからは、構造図がそのまま施工図として使えるようにすることになる。これが当面の目標である。
金属工事の図面もレベルが下がったと聞く。鉄骨階段は横森製作所、制作金物は菊川工業や高山建築工業などの製作図を見ていたが、現在は思考が浅くなった。チェックする人も少なくなっている。
全体的に言えることは、ごく少数の設計者を除き、意匠設計者がディテールを描かなくなったことにある。
描かせると描けない人がいる。それでは製作図をチェックすることは難しい。
文字や言語による表現力も低下している。表現する際は、数学や物理の問題のように、一意的に判断できる表現にすることである。建築は理科系? なんて言われることが理解できる。
posted by TASS設計室 at 11:33| 鉄骨造

2023年04月10日

制振ダンパー

制振ダンパーのカタログが届いた。何に使えるだろう。
構造計算ルートはルート3でまとめ、変形を小さくするためにダンパーを入れるという。その解析はメーカーで行ってくれる。効果は30%程度とのこと。
層間変形角 1/120 が 1/150 に、1/150 が 1/200 になるのかな。木造に制振ダンパーを入れたことがあるが、効果は3%くらいらしい。
方杖構造でダンパーを入れる方式だが、そもそも方杖は邪魔である。設備架台につかったらどうかと僕は言った。
posted by TASS設計室 at 17:43| 鉄骨造

2023年03月27日

重量鉄骨と軽量鉄骨

重量鉄骨と軽量鉄骨は似て非なるものである。
スチールハウスも鉄骨造に分類されるが、あれは枠組壁工法でしょう。
鉄骨造の設計の経験があるという人も、重量鉄骨なのか、軽量鉄骨なのかで理解する内容が異なる。
鉄骨造といわれて何をイメージするか、理解は千差万別である。
漠然と鉄骨造と理解し、お化粧にだけ興味をもつ設計者も少なくない。
よく食べる魚だって、シラス(真イワシ・カタクチイワシ・ウルメイワシなどの、主にイワシ類の稚魚)からマグロまである。
posted by TASS設計室 at 10:18| 鉄骨造