2023年09月04日

木造数棟の補強計画

広い敷地に数棟の木造建築が建っている。補強する計画らしいが、具体的な作戦が決まっていない。
たたき台の計画書がないと、動きがとれないようなので、意見を引き出すための計画書を作成する。
建築の分野に限ったことではないが、企画立案を書面にすることができない人がいるらしい。とにかく意思表示がなく、受け身の人が多いが、足を引っ張る意見を出すことが得意な人もいる。性格が悪い。そんな人をからかうと面白い。
posted by TASS設計室 at 22:08| 耐震診断

2023年08月12日

木造の耐震補強

複数の建物の耐震診断検討書うち、木造の耐震補強について書かれていることに対立する意見を出すことにした。伝統工法というと、判で押したように伝統工法的に対応しようとする。制振ダンパーまで持ち出して論じているが、数値的根拠がない。制振ダンパーの効果が出るまで変形させると、相当な変形量になる。
そんな難しいことをやるより、強度で対応することを提案する下書きを作成した。補強費用も安くなる。

大手設計事務所が行ったWRC造の耐震診断報告書にも目を通したが、建物の用途に合わせた補強を提案すると、提示されている予定額の半分になると見ている。しかも、2次診断のIs値0.7以上を確保し、公共建築としても利用可能にすることが視野に入る。
耐震診断と耐震改修評定を同時に取得する方針を事業者に提案する。
関係者に理解してもらわなくては先に進まないが、中心人物に理解してもらう、決定権のある人を誘導することを考える。
答えが見えているが、そこに辿り着くまでの道のりが長い。今年中に概略がきまれば、来年度の予算に入る可能性がある。

posted by TASS設計室 at 20:27| 耐震診断

2023年07月14日

アスベスト

鉄骨造の耐震診断で、アスベストが使われていないという報告書を受け取ったが、気になることがあった。
キラキラ光って見えたことがある。本当に使われていないか疑問だった。埃が舞っている状態ではなく、被覆をちょっと削ってみただけだが、光を当てるとキラキラ光る。

調べてみたら
『例えるなら、埃は細かく切った紙が舞ってるようなもの、アスベストは細かく切った銀紙が舞ってるようなものです』
『どちらも光に対して反射すればその存在はわかりますが、キラッと光るのは後者のほうです』
と書かれていた。
posted by TASS設計室 at 09:32| 耐震診断

2023年07月10日

耐震補強設計

RC造の耐震補強設計は、工夫次第で様々な方法がある。鉄骨ブレースを入れるなど、新築工事では出来ないことができる。


posted by TASS設計室 at 19:11| 耐震診断

2023年06月16日

図面がない建物の耐震診断

構造図がないRC造の耐震診断の需要がある。
意匠図は寸法を実測すれば図面の復元はできるが、構造図を復元するには斫り調査が必要である。
鉄筋径は斫り調査で調べ、鉄筋の本数はデーター探査を行う。壁筋はレーダー探査で容易に判定できる。
2次診断は梁筋は計算に考慮しないので。長期荷重時の許容応力度計算を行うことで梁筋を推定することもできる。
posted by TASS設計室 at 20:35| 耐震診断

2023年04月26日

ビル、マンションのリノベーション

ビル、マンションのリノベーションに絡む耐震診断・耐震改修の相談が複数出てきた。
設計方針を説明する文章を作成し、費用の見積書を送った。現状の建物の情報と写真から判断したが、着手したら現地を見に行く。
つき合いのある企業は、首都圏・関西圏・熊本で、それらを中心とした地域の仕事も出てくる。
これらの業務は構造設計が主役なので、内外装は施主の好きなようにやっていただく。構造設計者としては躯体と仕上荷重を見極める。
改修工事の場合、建物をスケルトンにした状態で見ることが最も分かりやすい。新築の際の構造図で、RC壁になっていたものが、実際はコンクリートブロックで施工されていた例もある。
現場のVEとして、こんなことをやっていた建物もある。元施工の建設会社が分かると、信頼性を評価することができる。
posted by TASS設計室 at 08:06| 耐震診断

2023年03月26日

耐震診断の現地調査

耐震診断の現地調査は構造設計者が行うに限る。
図面が保存されていないRC造、S造の耐震診断の需要があるが、現地調査と図面の復元が仕事である。
2階建てなら1次診断で判定できることが多いが、3階建て以上になると2次診断が必要になることがある。
2階建てと3階建てが複数棟の老人ホームの耐震診断で、壁式構造ありラーメンありというものだったが、一部の建物で1次診断でIs値が0.8を下回ったので、2次診断を行ったものがある。耐震壁が多い方向は1次診断で判定することができた。
耐震診断は1次診断と2次診断を連続して行うことができるので、一気に計算することが可能である。
鉄筋探査や鉄骨の実測は、建設当時の構造計算規準を理解している構造設計者が行う。見て得られる情報が違う。
作業員を連れて実測と斫り調査を行ったことが何度かあり、その資料で耐震診断を行い評定を取得している。
SRC造は鉄骨のフランジの寸法と厚さ、ウェブの厚さを実測する。ウェブは、フルウェブかラチスかを見極める。レーダー探査により鉄筋の本数や深さも分かる。
柱の主筋は、RC規準の最小配筋量として計算することもある。主筋の本数と帯筋の間隔は鉄筋探査で分かる。
posted by TASS設計室 at 21:34| 耐震診断

2023年03月14日

旧耐震の鉄骨造

旧耐震の鉄骨造は溶接に不安がある。完全溶け込み溶接が不完全で、隅肉溶接ののど厚が不足しているものが見られる。梁の接合部も、保有耐力接合になっていないものもある。結局、接合部の調査がポイントになる。
超音波探傷試験を行ったら、ほとんど全滅の建物があった。
接合部がしっかりしていれば、耐震性はそこそこある。
posted by TASS設計室 at 23:19| 耐震診断

2023年02月07日

リモートで耐震診断の書類チェック

遠隔地の耐震診断で、現地の設計者に動いてもらうが、構造計算書を見ても分からない建築士は少なくない。見慣れていないこともあり、数百ページの構造計算書を見ると怖じ気づくようだ。
移行期の建物は旧耐震の建物でも新耐震の基準で設計されているものもあるので、構造計算書をチェックする。
先ず、構造図の柱リストと配筋詳細図を見て Hoopのピッチが 100 になっているか確認すると、当たり前のことだが1972年のRC規準で設計されていることが分かる。次に構造計算書の地震時の層重量のところで、Ai分布の計算が行われているか見る。数ページの計算を見れば分かる。
スマホのビデオ通話で対応できる。スタンド式のスキャナで主要な図書をスキャンしてもらうと分かりやすい。KINKO'SでPDFにしてもらうよう頼むともある。
旧耐震の建物でも新耐震基準で構造計算が行われていれば、新耐震基準と同等とみなすことができる。
ルート判別もお忘れなく。
posted by TASS設計室 at 19:43| 耐震診断

2023年01月19日

「異次元の対策」

「異次元の対策」は何でも良いけど、新耐震基準のビル、マンションも耐震診断を行おう。
各地の行政では専門の課があり、補助金を活用できる体制が整っている。
地震は局地的なものだから、震源から100kmも離れれは被害は格段に少なくなる。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5c7cb77a54b481e4d1a9725618a4b5f37d64d886?fbclid=IwAR2WY48k3sSrLWU2E1x6vFGYprkRykppk2t4rLbrwd3YpUGeNILlotmGDiY
posted by TASS設計室 at 12:41| 耐震診断

2022年08月27日

軽量鉄骨造の耐震診断

定期的に軽量鉄骨造の耐震診断の依頼がある。
メーカー製の軽量鉄骨造は防錆処理が良いため、建物の劣化が少ない。工業化住宅の耐震診断は独特の基準があり、その基準に従って結果のまとめを行い、q値のみで判定する。
posted by TASS設計室 at 12:36| 耐震診断

2022年06月24日

ラーメン構造と壁式構造

鉄筋コンクリート造にはラーメン構造と壁式構造がある。
建物を見て、柱が出ていたらラーメン構造、柱が出ていなければ壁式構造である。
見れば分かるものだが、区別がつかない人がいることに驚く。構造は自分には関係ないと思っているので、見ようとしないのかもしれない。
posted by TASS設計室 at 00:58| 耐震診断