枠組壁工法建築物構造計算指針(2018)P.85
2)耐力壁の許容せん断耐力
@・・・・・・・ただし、保有水平耐力計算を行う場合の基準許容応力度計算においては、許容せん断耐力Qaとして、降伏せん断耐力Qyをそのまま用いてもよい。
これ、意外と見落とされている。
2023年07月21日
2x4耐力壁の許容せん断耐力
posted by TASS設計室 at 11:37| 2x4工法
2023年07月18日
通り芯と躯体開口寸法
単線の図面で、通り芯と躯体開口寸法を確認することが、意匠図とのすり合わせを簡潔に済ませるコツである。
これを確定図として作業を進める。
軸組工法の場合は柱の位置を確定する。点と線で構造設計は出来ている。
これを確定図として作業を進める。
軸組工法の場合は柱の位置を確定する。点と線で構造設計は出来ている。
posted by TASS設計室 at 19:04| 2x4工法
2023年07月01日
保有水平耐力計算を行うと金物が大きくなる
保有水平耐力計算を行うと金物が大きくなるのは、反曲点高比0.5が1.0になるからである。
もともと反曲点高比0.5という数値的に示されない決まりごとである。反曲点高比0.5が1.0になると、引抜力は2倍になる。
一次設計では標準せん断力係数0.2で、反曲点高比0.5、それを終局時にDs=0.35とし、反曲点高比を1.0にするのだから、引抜力は (0.35x1.0)/(0.2x0.5)=3.5倍 になる。
終局時のアンカーボルトの耐力は短期の1.1倍にできるので、それでもアンカーボルトには短期の 3.5/1.1=3.18倍の耐力が必要になる。
kizukuri-2x4の計算に慣れている人には、保有水平耐力時の外力を理解していただく必要がある。
一次設計の時の反曲点高比0.5に関しては、壁の脚部の引抜力を求める際の応力計算に使用しているだけで、マグサの端部はピン接合の計算である。壁式鉄筋コンクリート造と同様の応力計算を行っているが、応力図と部材の計算で辻褄が合っていない。
壁の上部には床が載っていて、押さえ効果があるので、反曲点高比0.5でよいという説明を聞いたことがあるが、それなら、そのように構造計算指針に記載すべきである。
このことは何度も言ってきたが、ことごとく無視されてきた。軸組工法の計算とすり合わせを行い、共通化できるところは共通化したらよいが、告示1540号は都合がよい面もある。
もともと反曲点高比0.5という数値的に示されない決まりごとである。反曲点高比0.5が1.0になると、引抜力は2倍になる。
一次設計では標準せん断力係数0.2で、反曲点高比0.5、それを終局時にDs=0.35とし、反曲点高比を1.0にするのだから、引抜力は (0.35x1.0)/(0.2x0.5)=3.5倍 になる。
終局時のアンカーボルトの耐力は短期の1.1倍にできるので、それでもアンカーボルトには短期の 3.5/1.1=3.18倍の耐力が必要になる。
kizukuri-2x4の計算に慣れている人には、保有水平耐力時の外力を理解していただく必要がある。
一次設計の時の反曲点高比0.5に関しては、壁の脚部の引抜力を求める際の応力計算に使用しているだけで、マグサの端部はピン接合の計算である。壁式鉄筋コンクリート造と同様の応力計算を行っているが、応力図と部材の計算で辻褄が合っていない。
壁の上部には床が載っていて、押さえ効果があるので、反曲点高比0.5でよいという説明を聞いたことがあるが、それなら、そのように構造計算指針に記載すべきである。
このことは何度も言ってきたが、ことごとく無視されてきた。軸組工法の計算とすり合わせを行い、共通化できるところは共通化したらよいが、告示1540号は都合がよい面もある。
posted by TASS設計室 at 08:23| 2x4工法
2023年06月13日
木造の構造計算をかじった人はおなしなことを言う
木造の構造設計をかじった人はおなしなことを言う。
・引抜金物は大きすぎてはいけない
・頭つなぎを2本か3本では構造計算が違う
この他にもあるかもしれないが、基本を理解することが必要だ。
だから木造2階建ての範囲を抜けられない。
今後は木造2階建てでも確認申請時に構造図を添付することになり、必然的に構造計算を行うことになるので、皆さんの対応に興味がある。
・引抜金物は大きすぎてはいけない
・頭つなぎを2本か3本では構造計算が違う
この他にもあるかもしれないが、基本を理解することが必要だ。
だから木造2階建ての範囲を抜けられない。
今後は木造2階建てでも確認申請時に構造図を添付することになり、必然的に構造計算を行うことになるので、皆さんの対応に興味がある。
posted by TASS設計室 at 07:41| 2x4工法
2023年05月28日
これだけ入力すれば保有水平耐力計算ができる
木造の構造設計者はルート2あるいはルート3の計算に消極的である。
だから4階建ての計算ができない。軸組工法4階建ては3階建て+塔屋として計算し、偏心率と剛性率の計算を付け足せば済むが、2x4工法の場合は、保有水平耐力計算が要求される。
構造計算プログラムの入力項目を見て、そこに書かれている用語が理解できれば計算することはできる。
今のところ、2x4工法の保有水平耐力計算を行うことができる構造計算プログラムは、東京デンコーの「2x4壁式」しかない。平面的な斜め軸や1階をWRCとした混構造の計算もできるので、適用範囲が広い。
皆さんおなじみのkizukuri-2x4と異なるところは、プログラムのスタート時点が違うことである。
kizukuri-2x4は意匠設計者にも理解できる入力項目で、無理に機能を追加していない。基礎の計算も一貫から外している。
「2x4壁式」は「壁麻呂」というWRC造の計算プログラムから派生したもので、RC造の構造計算に馴染んだ人を対象にしているので、意匠設計者の知識とのギャップを埋めることが必要になる。そこが埋まらないから、「2x4壁式」を使うことができないのである。
斜め軸の設定に関しては、座標を意識しなければならないので、複雑な形状の場合は工夫が必要である。
プログラムのつくりが古いので、BUS-6などの立体解析プログラムと比べると、任意の斜め軸が設定できないことなどの弱点はある。
しかし、混構造の下部構造や基礎まで一貫して計算することもでき、機能的に不足はない。
kizukuri-2x4から上がってくる木造専業のユーザーには難しいかもしれないが、普通の構造設計者には難しくないと思う。RC造、WRC造の構造計算を行っている構造設計者がメニューに加えるには適している。
木造軸組工法のルート2、ルート3の計算は、鉄骨造の構造計算に慣れた人なら難しくない。
軸組工法は、偏心率を調整することでルート3を容易に避けることができる。
鉄骨造の計算は何かと制約があるので、ルート2は採用せずルート3にしてしまうが、木造軸組工法はルート2で計算できることがメリットである。軸組工法は東京デンコーの「木三郎」で計算する。
だから4階建ての計算ができない。軸組工法4階建ては3階建て+塔屋として計算し、偏心率と剛性率の計算を付け足せば済むが、2x4工法の場合は、保有水平耐力計算が要求される。
構造計算プログラムの入力項目を見て、そこに書かれている用語が理解できれば計算することはできる。
今のところ、2x4工法の保有水平耐力計算を行うことができる構造計算プログラムは、東京デンコーの「2x4壁式」しかない。平面的な斜め軸や1階をWRCとした混構造の計算もできるので、適用範囲が広い。
皆さんおなじみのkizukuri-2x4と異なるところは、プログラムのスタート時点が違うことである。
kizukuri-2x4は意匠設計者にも理解できる入力項目で、無理に機能を追加していない。基礎の計算も一貫から外している。
「2x4壁式」は「壁麻呂」というWRC造の計算プログラムから派生したもので、RC造の構造計算に馴染んだ人を対象にしているので、意匠設計者の知識とのギャップを埋めることが必要になる。そこが埋まらないから、「2x4壁式」を使うことができないのである。
斜め軸の設定に関しては、座標を意識しなければならないので、複雑な形状の場合は工夫が必要である。
プログラムのつくりが古いので、BUS-6などの立体解析プログラムと比べると、任意の斜め軸が設定できないことなどの弱点はある。
しかし、混構造の下部構造や基礎まで一貫して計算することもでき、機能的に不足はない。
kizukuri-2x4から上がってくる木造専業のユーザーには難しいかもしれないが、普通の構造設計者には難しくないと思う。RC造、WRC造の構造計算を行っている構造設計者がメニューに加えるには適している。
木造軸組工法のルート2、ルート3の計算は、鉄骨造の構造計算に慣れた人なら難しくない。
軸組工法は、偏心率を調整することでルート3を容易に避けることができる。
鉄骨造の計算は何かと制約があるので、ルート2は採用せずルート3にしてしまうが、木造軸組工法はルート2で計算できることがメリットである。軸組工法は東京デンコーの「木三郎」で計算する。
posted by TASS設計室 at 16:07| 2x4工法
2023年05月25日
デッドスペースを利用した耐力壁
たまたま三角形のデッドスペースがあったので、合板の耐力壁にしたところ、けっこう役に立った。
そんな計画もあるものだと思った。使えるものは何でも使う。
L形よりも三角形、三角形よりも矩形のほうがよい。コアのような考え方である。
基礎をしっかりしたものとし、それなりの引抜金物を入れる。
引抜金物といえば、特殊なものを使うと納期がかかるが、アンカーボルトさえ入れておけば、金物は後から付けることができる。工具が入るスペースを考慮することをお忘れなく。
設計者は現場から質問されて、即答できるくらいでなければならない。
そんな計画もあるものだと思った。使えるものは何でも使う。
L形よりも三角形、三角形よりも矩形のほうがよい。コアのような考え方である。
基礎をしっかりしたものとし、それなりの引抜金物を入れる。
引抜金物といえば、特殊なものを使うと納期がかかるが、アンカーボルトさえ入れておけば、金物は後から付けることができる。工具が入るスペースを考慮することをお忘れなく。
設計者は現場から質問されて、即答できるくらいでなければならない。
posted by TASS設計室 at 00:01| 2x4工法
2023年04月27日
タイダウンを積極的に使う
タイダウンを積極的に使うと変形を制御することができる。
確かに曲げ剛性は高くなる。柱脚の金物よりも、座金で頭を引っ張るほうが効果があり、安心感も増す。
短辺方向の耐力壁にタイダウンを使うとよいが、それにしても長さ910の耐力壁はやめてもらいたい。1365以上にしましょうよ。
確かに曲げ剛性は高くなる。柱脚の金物よりも、座金で頭を引っ張るほうが効果があり、安心感も増す。
短辺方向の耐力壁にタイダウンを使うとよいが、それにしても長さ910の耐力壁はやめてもらいたい。1365以上にしましょうよ。
posted by TASS設計室 at 01:04| 2x4工法
2023年04月21日
2023年04月12日
2023年03月04日
ホールダウン金物の耐力
ホールダウン金物の耐力は、木材との接合部で耐力が決まり、短期荷重時しか担保されない。木材が負けて最大耐力が決まる。したがって、終局時も短期の耐力で判定する。鉄筋は終局時は1.1倍、耐震診断では+49N/mm2 を加算する。
これで不足する場合はタイロッドを使うことになるが、最上部は座金で押さえるので、ナットの耐力で決まる。
各階毎に壁の上部を座金で押さえるディテールにする。
しかし、190kNの金物があるので、そこまではタイロッドを使わずに済む。その値を超えたらタイロッドにする。鉄筋(SD345)D25でも1.1x345x507/1000=192.4kNだから、PC鋼棒を使うことが一般的なことは理解できる。
建設会社がタイロッドを使うことを嫌うのは、コストが大幅に上がるからである。壁のバランスを考え、壁の長さをとる設計にするとよいが、耐力壁の長さが910mmあればよいと思っている木造の設計者の頭の切り替えが必要になる。何度となく壁長1365mm以上確保しろと言っても値切ってくる。
その内側にホールダウン金物が入り、端部のスタッドが6-206などということになることは、平面図を描いている段階でイメージできていなければならない。
これで不足する場合はタイロッドを使うことになるが、最上部は座金で押さえるので、ナットの耐力で決まる。
各階毎に壁の上部を座金で押さえるディテールにする。
しかし、190kNの金物があるので、そこまではタイロッドを使わずに済む。その値を超えたらタイロッドにする。鉄筋(SD345)D25でも1.1x345x507/1000=192.4kNだから、PC鋼棒を使うことが一般的なことは理解できる。
建設会社がタイロッドを使うことを嫌うのは、コストが大幅に上がるからである。壁のバランスを考え、壁の長さをとる設計にするとよいが、耐力壁の長さが910mmあればよいと思っている木造の設計者の頭の切り替えが必要になる。何度となく壁長1365mm以上確保しろと言っても値切ってくる。
その内側にホールダウン金物が入り、端部のスタッドが6-206などということになることは、平面図を描いている段階でイメージできていなければならない。
posted by TASS設計室 at 00:41| 2x4工法
2023年02月21日
保有水平耐力計算と等価な計算
2x4工法の場合、そもそも「なんちゃって保有水平耐力計算」だから、許容応力度計算で保有水平耐力計算と等価な計算を行う規準をつくれば、敷居が低くなるのではないだろうか。
反曲点高比を1.0とし、構造特性係数に倣い、標準せん断力係数を割り増すと、一次設計だけでも、保有水平耐力計算と同じ結果になる。耐力壁と基礎梁の耐力比で、基礎梁が勝つことを条件にすればよいのではないか。何せ木造の設計者は基礎をケチりたがるので、何らかの歯止めが必要である。
これは冷間成形角形鋼管の柱梁耐力比のような考え方である。
RC造は高さ20mまでルート1の計算を行うことができる。
だから木造の設計者は、非木造の普通の構造設計者との意見交換が有効であることを理解されたい。
木造3割、非木造7割なら、木造の比率が高い構造設計者である。
反曲点高比を1.0とし、構造特性係数に倣い、標準せん断力係数を割り増すと、一次設計だけでも、保有水平耐力計算と同じ結果になる。耐力壁と基礎梁の耐力比で、基礎梁が勝つことを条件にすればよいのではないか。何せ木造の設計者は基礎をケチりたがるので、何らかの歯止めが必要である。
これは冷間成形角形鋼管の柱梁耐力比のような考え方である。
RC造は高さ20mまでルート1の計算を行うことができる。
だから木造の設計者は、非木造の普通の構造設計者との意見交換が有効であることを理解されたい。
木造3割、非木造7割なら、木造の比率が高い構造設計者である。
posted by TASS設計室 at 14:09| 2x4工法
2023年02月11日
2x4工法の保有水平耐力計算
ある程度の大きさになると4階建てが可能になるが、塔状比2.5が限界で、混構造にするかどうかの分岐点である。塔状比が2になると、短期荷重時の接地圧がけっこう大きくなる。
平面の短辺と長辺の比が1:1〜1:1.5の正方形に近い矩形で基準階の面積が50〜80uくらいあれば、4階建ての設計ができる。
それよりも規模が小さければ、混構造にするか鉄骨造にする。
全階をWRCにするより、WRC+木造3層のほうが木造専業の小規模な建設会社に適している。
使用する構造計算プログラムは
@2x4壁式3(東京デンコー)
A木三郎4(東京デンコー)
BBUS-6(構造システム)
2x4工法の保有水平耐力計算が出来れば、設計の範囲が広がる。
軸組工法の4階の計算に kizukuri を使う人が多いらしいが、せっかく設計の選択肢が広がったのに、壁倍率7倍を上限にしたり、ダブル壁にすることはないだろう。
120角の柱で4階建てが建つのだから、やってみるとよい。
平面の短辺と長辺の比が1:1〜1:1.5の正方形に近い矩形で基準階の面積が50〜80uくらいあれば、4階建ての設計ができる。
それよりも規模が小さければ、混構造にするか鉄骨造にする。
全階をWRCにするより、WRC+木造3層のほうが木造専業の小規模な建設会社に適している。
使用する構造計算プログラムは
@2x4壁式3(東京デンコー)
A木三郎4(東京デンコー)
BBUS-6(構造システム)
2x4工法の保有水平耐力計算が出来れば、設計の範囲が広がる。
軸組工法の4階の計算に kizukuri を使う人が多いらしいが、せっかく設計の選択肢が広がったのに、壁倍率7倍を上限にしたり、ダブル壁にすることはないだろう。
120角の柱で4階建てが建つのだから、やってみるとよい。
posted by TASS設計室 at 20:18| 2x4工法
2022年11月05日
2x4工法4階建てのタテ枠
2x4工法4階建てのタテ枠に 204 を使いたいという人がいる。204 にする場合は、2-204 @455 が妥当と考えている。
3階・4階は可能なところがあるが、ホールダウン金物やタイロッドの納まりを考慮して決める。
2階の壁までタイロッドを使う場合、3階床に座金を付けるので、座金の断面で決まることがある。
高強度の金物を使う場合は、スタッドに条件が付けられ、606 の集成材が要求されるので、条件に合ったスタッドを用いる。
耐火構造の壁は、石膏ボードの厚さが厚いので、その分を考慮して壁芯を決める。上下階で壁厚が異なる場合は、互いに壁芯がズレるが、壁厚の範囲内であればよいものとする。
下階をWRCとする場合も同様で、最も面積が大きくなる壁芯を採用することにしている。
3階・4階は可能なところがあるが、ホールダウン金物やタイロッドの納まりを考慮して決める。
2階の壁までタイロッドを使う場合、3階床に座金を付けるので、座金の断面で決まることがある。
高強度の金物を使う場合は、スタッドに条件が付けられ、606 の集成材が要求されるので、条件に合ったスタッドを用いる。
耐火構造の壁は、石膏ボードの厚さが厚いので、その分を考慮して壁芯を決める。上下階で壁厚が異なる場合は、互いに壁芯がズレるが、壁厚の範囲内であればよいものとする。
下階をWRCとする場合も同様で、最も面積が大きくなる壁芯を採用することにしている。
posted by TASS設計室 at 02:06| 2x4工法
2022年10月26日
タイロッドの上部の座金
タイロッドの上部の座金に作用する反力は、脚部の引抜力から座金を取付ける階の壁脚部の引抜力を減じたものでよい。下階の壁の脚部の引抜力としていたが、安全ではあるが過大だった。構造計算プログラムを修正してもらいたいが、それまでの間は手計算で補足する。
座金の大きさが140x140以内に納まらないことがあるので考えていた。
高強度の引抜金物があるが、金物を取付ける条件として集成材の606とすることが試験データに書いてあるものの、材種に関する記述は見当たらない。
アンカーボルトも785N/mm2か1080N/mm2のPC鋼棒を使うことがある。RC造のせん断補強筋にウルボンを使うようなものだ。RC造でPC鋼棒を入れることがあるので、そのようなものと思えば良い。
座金の大きさが140x140以内に納まらないことがあるので考えていた。
高強度の引抜金物があるが、金物を取付ける条件として集成材の606とすることが試験データに書いてあるものの、材種に関する記述は見当たらない。
アンカーボルトも785N/mm2か1080N/mm2のPC鋼棒を使うことがある。RC造のせん断補強筋にウルボンを使うようなものだ。RC造でPC鋼棒を入れることがあるので、そのようなものと思えば良い。
posted by TASS設計室 at 10:40| 2x4工法
2022年09月06日
構造計算プログラムの入力項目
構造計算プログラムの入力項目を厳選する。
木造住宅の業界は、kizukuri、kizukuri-2x4 が主流のようだが、それらのユーザーにとって「2x4壁式」は難しい。入力項目が多すぎるのである。
語彙が少ない人に難しい本を読ませることができないように、構造計算プログラムも同様である。言葉を知らないし、知ろうともしないし、勉強しない。
どこに柱があるか分からないような図面が出てきてプレカットに丸投げという状態である。この段階の人に「2x4壁式」を使わせるのである。
逆の言い方をすれば、構造計算プログラムを使い始めて、分からないことに出合ったら勉強すればよい。
プログラムの説明書を、参考書あるいはハンドブック的なものにすることも考えられる。参照ページを示したり、ワンポイントレッスン的な記述を加え、学習参考書的な書き方にすると分かりやすい。
元出版社に勤めていた人で、構造計算プログラムの営業担当に話したところ、1万本売れているソフトウェアーでないと、本を出しても採算がとれないと言われた。JWWの参考書はたくさん出ていることからも理解できる。
本屋に並んでいる木造住宅の構造設計の本を見ると、初心者向けを意識しすぎ、平易に書こうとして失敗しているものがある。そのギャップを埋めることが必要だ。
建築士の受験予備校では、数学の補習授業を始めたら合格率が上がったという統計がある。
木造住宅の業界は、kizukuri、kizukuri-2x4 が主流のようだが、それらのユーザーにとって「2x4壁式」は難しい。入力項目が多すぎるのである。
語彙が少ない人に難しい本を読ませることができないように、構造計算プログラムも同様である。言葉を知らないし、知ろうともしないし、勉強しない。
どこに柱があるか分からないような図面が出てきてプレカットに丸投げという状態である。この段階の人に「2x4壁式」を使わせるのである。
逆の言い方をすれば、構造計算プログラムを使い始めて、分からないことに出合ったら勉強すればよい。
プログラムの説明書を、参考書あるいはハンドブック的なものにすることも考えられる。参照ページを示したり、ワンポイントレッスン的な記述を加え、学習参考書的な書き方にすると分かりやすい。
元出版社に勤めていた人で、構造計算プログラムの営業担当に話したところ、1万本売れているソフトウェアーでないと、本を出しても採算がとれないと言われた。JWWの参考書はたくさん出ていることからも理解できる。
本屋に並んでいる木造住宅の構造設計の本を見ると、初心者向けを意識しすぎ、平易に書こうとして失敗しているものがある。そのギャップを埋めることが必要だ。
建築士の受験予備校では、数学の補習授業を始めたら合格率が上がったという統計がある。
posted by TASS設計室 at 12:02| 2x4工法
2022年09月05日
反曲点高比0.5について考える
建物に生ずるの応力は、全ての部位で辻褄が合っていることが原則である。RC造、S造も同様で、2x4工法に最も近いWRC造も応力の均衡が保たれている。
ところが、2x4工法の壁は、反曲点高比0.5として応力計算が行われているが、マグサ(開口上部の梁)の短期荷重時の断面検定が行われておらず、単純梁として計算されているだけである。
僕が聞いた説明は、上部に床荷重が載っており、押さえ効果があるから、マグサ端部の短期荷重時のモーメントは釣り合っているとのことである。
それなら、そのような説明と、数値的な裏付けが必要である。四の五の言わず、反曲点高比を1.0として計算することにするが、一次設計の金物が大きくなる。
保有水平耐力計算では反曲点高比を1.0にするので、ルート3の計算が必要になる建物の場合は、保有耐力時の引抜金物で決定する。
ついでに言うと、基礎梁の計算では、壁の脚部のモーメントを基礎梁芯まで延長して計算するという、一般の建物では当たり前のことが、木造住宅では行われていない。
大勢に影響ないので、今のままで良いのかもしれないが、規模が大きくなったり、杭基礎を採用する場合は、一般の建物と同様の手順で設計したほうがよいだろう。
ところが、2x4工法の壁は、反曲点高比0.5として応力計算が行われているが、マグサ(開口上部の梁)の短期荷重時の断面検定が行われておらず、単純梁として計算されているだけである。
僕が聞いた説明は、上部に床荷重が載っており、押さえ効果があるから、マグサ端部の短期荷重時のモーメントは釣り合っているとのことである。
それなら、そのような説明と、数値的な裏付けが必要である。四の五の言わず、反曲点高比を1.0として計算することにするが、一次設計の金物が大きくなる。
保有水平耐力計算では反曲点高比を1.0にするので、ルート3の計算が必要になる建物の場合は、保有耐力時の引抜金物で決定する。
ついでに言うと、基礎梁の計算では、壁の脚部のモーメントを基礎梁芯まで延長して計算するという、一般の建物では当たり前のことが、木造住宅では行われていない。
大勢に影響ないので、今のままで良いのかもしれないが、規模が大きくなったり、杭基礎を採用する場合は、一般の建物と同様の手順で設計したほうがよいだろう。
posted by TASS設計室 at 16:34| 2x4工法
2022年09月03日
RCラーメン + 2x4工法3層 + 塔屋
RCラーメン + 2x4工法3層 + 塔屋
最初は WRC + 2x4工法 なので、2x4壁式で計算できたが、この場合どう計算するか。
X方向は純ラーメン、Y方向は耐震壁付きラーメンである。
上部構造は 2x4壁式 で計算できるが、1階は BUS-6 で計算することになる。上部構造との荷重の受け渡しは手入力になる。剛性率と偏心率は1階の柱の剛性が等しくなるようモデル化して 2x4壁式 で計算する。
上部構造の荷重を伝達するため、2階に受け梁を設け、梁に対して長期・短期・終局時の荷重を作用させる。この計算が複雑になる。だから1本のプログラムで連動させると連続性がよい。
杭はスクリューパイルになりそうなので、BUS基礎 で計算できる。
最初は WRC + 2x4工法 なので、2x4壁式で計算できたが、この場合どう計算するか。
X方向は純ラーメン、Y方向は耐震壁付きラーメンである。
上部構造は 2x4壁式 で計算できるが、1階は BUS-6 で計算することになる。上部構造との荷重の受け渡しは手入力になる。剛性率と偏心率は1階の柱の剛性が等しくなるようモデル化して 2x4壁式 で計算する。
上部構造の荷重を伝達するため、2階に受け梁を設け、梁に対して長期・短期・終局時の荷重を作用させる。この計算が複雑になる。だから1本のプログラムで連動させると連続性がよい。
杭はスクリューパイルになりそうなので、BUS基礎 で計算できる。
posted by TASS設計室 at 11:48| 2x4工法
2022年08月28日
反曲点高比0.5
2x4工法の構造計算で、反曲点高比0.5について議論することが必要だ。水平力に対する応力計算は行うが、マグサの断面算定は両端ピンで行っている。マグサの端部のディテールは、どう見てもピンである。側根太など、胴差に相当する部材が通し梁になっているなら、その部材が許容するモーメントを負担できる。
このあたりを設計方針に書くことにする。
2x4工法は、ダブルスタンダードにしたらよいと思っている。
壁式鉄筋コンクリート造は日本建築学会と日本建築センターの2つの規準が存在し、実務では日本建築センターの『壁式鉄筋コンクリート造設計施工指針』を採用することが多い。
2x4工法も、そのようにしないと進歩しない。木造の規模拡大を望むなら、鉄骨との併用を指針に盛り込むことを考えたほうがよい。木造の研究者が鉄骨のことを考えるのではなく、鉄骨造の研究者に木造を加えてもらうほうが話しが進むのではないかと思う。
このあたりを設計方針に書くことにする。
2x4工法は、ダブルスタンダードにしたらよいと思っている。
壁式鉄筋コンクリート造は日本建築学会と日本建築センターの2つの規準が存在し、実務では日本建築センターの『壁式鉄筋コンクリート造設計施工指針』を採用することが多い。
2x4工法も、そのようにしないと進歩しない。木造の規模拡大を望むなら、鉄骨との併用を指針に盛り込むことを考えたほうがよい。木造の研究者が鉄骨のことを考えるのではなく、鉄骨造の研究者に木造を加えてもらうほうが話しが進むのではないかと思う。
posted by TASS設計室 at 22:23| 2x4工法
2022年08月25日
はじめての「2x4壁式」
「はじめての2x4壁式」という本を書いてみたらどうか考えている。
昔、「はじめてのMS-DOS」という本があった。「傾向と対策」というのも良さそうだ。
構想は頭の中にあり、メモをノートに書き始めたが、そこで止まっている。
「2x4壁式」を使いながら、2x4工法の構造計算を理解するというものである。
2x4工法の構造計算というよりも、ほとんどの部分は全ての構造形式に共通である。
対象としては、kizukuri-2x4で2x4工法の構造計算を行い、「2x4壁式」を買ったが使えない人をイメージしている。中には構造設計一級建築士の資格を取った人もいるが、木造しか設計していない人もいる。
2x4建築協会に集まってくるような人が思い浮かぶ。
東京デンコーは、RC/SRC/S/WRCの構造計算プログラムから始まった会社であり、木造専業の構造設計者のレベルに合ったマニュアルを作成していない。普通に書かれているが、一般の構造計算プログラムに慣れていないと、読んでも理解できないところがあると思う。その差を埋めるようなマニュアルで、勉強しながら「2x4壁式」を使うという発想である。
気楽に書きっぱなしの本にするつもりでいる。質問がくると煩わしいので無料で宣伝用にPDFで配布する。
「パソコンマニアは冬眠しよう」という本もあった。その時代のパソコンマニアは永眠している。
PCの泰明期は、建築構造そっちのけで、そのような本を読んでいた。
昔、「はじめてのMS-DOS」という本があった。「傾向と対策」というのも良さそうだ。
構想は頭の中にあり、メモをノートに書き始めたが、そこで止まっている。
「2x4壁式」を使いながら、2x4工法の構造計算を理解するというものである。
2x4工法の構造計算というよりも、ほとんどの部分は全ての構造形式に共通である。
対象としては、kizukuri-2x4で2x4工法の構造計算を行い、「2x4壁式」を買ったが使えない人をイメージしている。中には構造設計一級建築士の資格を取った人もいるが、木造しか設計していない人もいる。
2x4建築協会に集まってくるような人が思い浮かぶ。
東京デンコーは、RC/SRC/S/WRCの構造計算プログラムから始まった会社であり、木造専業の構造設計者のレベルに合ったマニュアルを作成していない。普通に書かれているが、一般の構造計算プログラムに慣れていないと、読んでも理解できないところがあると思う。その差を埋めるようなマニュアルで、勉強しながら「2x4壁式」を使うという発想である。
気楽に書きっぱなしの本にするつもりでいる。質問がくると煩わしいので無料で宣伝用にPDFで配布する。
「パソコンマニアは冬眠しよう」という本もあった。その時代のパソコンマニアは永眠している。
PCの泰明期は、建築構造そっちのけで、そのような本を読んでいた。
posted by TASS設計室 at 09:18| 2x4工法
2022年08月24日
2x4工法の構造計算プログラム
2x4工法の構造計算プログラムは次の2本が使われている。
・ kizukuri-2x4(圧倒的多数)
・ 2x4壁式(使えない人が多数)
何が出来て、何が出来ないか。
@平面的な斜め軸
A床や屋根の傾斜
B壁倍率によらない計算
C床構面
D頭つなぎ
E保有水平耐力計算
F一貫計算と連動した基礎の計算
G杭基礎の計算
Hタイロッドの計算
Iアンカーボルトの計算
J混構造の計算(WRC)
K床の上に耐力壁を載せるるとメッセージが出る
・ kizukuri-2x4(圧倒的多数)
・ 2x4壁式(使えない人が多数)
何が出来て、何が出来ないか。
@平面的な斜め軸
A床や屋根の傾斜
B壁倍率によらない計算
C床構面
D頭つなぎ
E保有水平耐力計算
F一貫計算と連動した基礎の計算
G杭基礎の計算
Hタイロッドの計算
Iアンカーボルトの計算
J混構造の計算(WRC)
K床の上に耐力壁を載せるるとメッセージが出る
posted by TASS設計室 at 17:23| 2x4工法