2012年01月27日

一瞥して理解する

ある建物の増築の打合せで、地盤調査報告書を拝見した。
2階建てなら直接基礎の可能性がある。
私は既存の建物の図面は見ておらず、航空写真とHPの写真を見た程度である。

そこで、既に全体の図面を見ている意匠設計者に、基礎は杭基礎か直接基礎か質問した。
分からないと言う。
増築の設計に着手して図面を受け取り、何を見ていたのだろう。

図面をパラパラ眺めた程度でも、建物の概要は頭に入るものである。
映画『陸軍中野学校』の面接のシーンを思い出した。


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2011年08月28日

理解して話す、理解せずに話す。

理解して話しているか、理解せずに話しているか、声の調子で分かる。
傾聴技法とか何とか言うらしいが、そんな知識がなくても分かるものである。

相手が理解していないと、こちらは話すことに熱が入らない。
また、相手の発する言葉は単なる音であり、本心を語っていないこともあるので、
真意を見抜いて理解する。

文章にする場合は、一意的に判断できる表現とする。
くどくても良い。
正確に伝えることが目的であるので、同じことを言いかえるとか、例示するなどの工夫も必要である。
文学的表現ではなく、数学の問題のような文章が良い。
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2011年06月28日

Ai分布の略算

Ai分布は略算であるが、さらに簡単な略算の方法もある。
層重量や一次固有周期を求めずに、係数のみ求める。
耐震診断における 階の補正係数 である。

n階建てのi階の補正係数は (n+1)/(n+i) とする。
階の補正係数の逆数が Ai分布とみなせる。
実務では、階の補正係数を使わずに Ai分布の逆数を乗ずることもある。

例えば、3階建ての3階は、
(3+1)/(3+3)=4/6 逆数は 1.50
3階建ての2階は、
(3+1)/(3+2)=4/5 逆数は 1.25
2階建ての2階は、
(2+1)/(2+2)=3/4 逆数は 1.33

Ai分布の計算を行った時と似ていませんか。
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2011年05月11日

塔状比

塔状比とは、建物の幅と高さの比を言う。
(塔状比)=(高さ)÷(幅)
である。
(幅)は、建物の短辺方向の幅である。
直接基礎の場合は、塔状比 2.5 程度を限界と考える。

杭基礎なら4、鉄骨造なら6を目安とするが、常識的には4である。
意匠の基本計画の段階で、この程度のことを意識しなければならない。
意匠設計者は 『 塔状比 』 という言葉を理解していただく。


鉄骨造で、短辺方向のスパン 2.7m の3階・塔屋1階を設計したこともある。
幅が3mを切ったら、木造3階は断念する。
幅2.4mの3階建ての相談を受けたが、どうしても3階建てにしたければ、鉄骨造にするよう話した。
建物をコンパクトに納めるため、基礎梁にも鉄骨を入れ、SRCの基礎梁にする。
ハイベースやベースパックは使わない。

幅3.64mでは3階が限界である。
1層をRC造やS造にし、基礎を工夫すれば、もう少し限界を高めることができる。
木造で狭小地の建物を設計している人は、鉄骨造をメニューに加えることである。
計算ルートはルート3である。
柱の引き抜きが出てくるので、杭基礎(e-pileなど)を採用する。
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2011年04月04日

片流れ屋根の風圧係数 1.3【訂正】

正側 0.8 、負側は斜面に対しての吹き上げ 0.5 なので、建物としては 1.3 になる・・・・・・のではなく 0.8+0.5sinθ になる。
θ=30°なら 0.8+0.5sin30°=1.05 ちょうど良い値だが1.2としても差支えない。
陸屋根の場合は、正側 0.8 、負側 0.4 ゆえ 1.2 である。

しかし、限りなく水平に近い場合は風圧係数が 1.2 になり、
看板のように突っ立った壁の場合も、風圧係数が 1.2 となる。
そんなわけで、屋根の風圧係数は 1.2 にしておけば良いと考えていた。・・・・・それでよい。

ところが、片流れの場合は風圧係数が 1.3 になってしまうのである。
まぁ良いか、片流れの場合は、風圧係数を 1.3 にすることにする。・・・・・・・1.2でよい。

※ 建物全体と屋根面の風圧を混同していた。
posted by TASS設計室 at 19:20| アクセスの多いページ

2011年04月02日

人通孔の位置の決め方

人通孔の位置の決め方を示す。
次の部分を基礎伏図に色分けして記載する。
外周部の基礎には人通孔を設けないので、内部の基礎に限り、以下の部分を記載する。
(1)基礎伏図に壁線区画を示す。
(2)壁線区画上に存在する開口部の位置に、【赤】のマーカーで印をつける。
(3)【赤】以外の壁線の部分に【青】で色を付ける。
(4)外周部は色を塗る必要がない。

【赤】の部分は、地反力を受け、地震時のモーメントが生ずる部分である。
だから、人通孔を設けてはならない部分である。

人通孔の補強として、基礎スラブを補強しても、それは梁にならない。
梁というのは、上筋 1-D13、下筋 1-D13、スターラップ 1-D10 @200 が必要条件である。
梁せいが40cm未満の場合は、スターラップを 1-D10 @150 にする。
スターラップの間隔は、梁せいの2分の1以下にしなければならないからである。

【青】の部分には、人通孔をあけることができるので、マグサ受けや柱など、
大きな軸力を受ける部分を除いて、人通孔の位置を決めるのである。
なるべく、開口端や大きな軸力を受ける部分から離した位置に人通孔を設ける。
そのような位置が見出せない場合は、基礎梁をもぐらせて連続する。

2階建ての設計を行っている人は、このような方法で人通孔の位置を決めると良い。
posted by TASS設計室 at 10:59| アクセスの多いページ

2010年12月28日

技術者のハウスメーカー離れ

ハウスメーカーや木造住宅専業の設計事務所を離れ、審査機関や鉄骨系(非プレファブ認定工法)の会社、あるいはゼネコンに転職する人を見かける。
派遣でスーパーゼネコンの設計部に入る人もいた。
短期間にスキルを身につけ、独立する準備を行うには良いと思う。

木造住宅系の会社は、技術の空洞化が起こり(すでに起こっているが)、
技術的な部分の多くを外注に頼ることになる。
設計というのは、大工や板前の修業のようなもので、
仕事を身につける環境に浸ることが重要である。
posted by TASS設計室 at 08:13| アクセスの多いページ

2010年12月07日

梁せい とは

梁せい とは、梁成と書くこともあり、梁の高さのことを言う。
梁の断面は b x D = 300 x 650 などと書き、b は梁巾でDが梁せい(depth)である。
梁背と書く人もいる。
背の高さという意味で、そのように書いているのだろう。

b x D = 300 x 650 を 650 x 300 と書かないでほしい。
スリーサイズはBWHの順に書くものであり、順番が異なるとイメージしにくい。
柱サイズを示す場合は、X方向の寸法を先に書く。
座標系を意識し、数学的に表現することに慣れると、コミュニケーションがとりやすくなる。
posted by TASS設計室 at 11:10| アクセスの多いページ

2010年10月23日

解かなくても分かること【再】

アクセスが多かったので、再掲載する。
明日は構造設計一級建築士の考査がある。
下記の要領で回答を作成されたら良い。

解かなくても答えを導き出すことができる。
この講義は、構造設計の講義として聴きたい。

http://www.youtube.com/watch?v=vaqAwTYZYRA&feature=channel

最後の70秒に注目です。



要点を箇条書きにする。
・解かなくても分かることを常に意識する。
・形から、構造上から、現象を定性的に見える部分は常に意識する。
・定性議論で済ませることのできるものは、それで済ませてサラッと答える。
・基本に忠実に解けるものは解いて練習するのであるが、次第に解かなくても言えることは何か、この段階で何が見えるかということを常に意識する。
posted by TASS設計室 at 08:46| アクセスの多いページ

2010年07月25日

解かなくても分かること

解かなくても答えを導き出すことができる。
この講義は、構造設計の講義として聴きたい。

http://www.youtube.com/watch?v=vaqAwTYZYRA&feature=channel

最後の70秒に注目です。



要点を箇条書きにする。
・解かなくても分かることを常に意識する。
・形から、構造上から、現象を定性的に見える部分は常に意識する。
・定性議論で済ませることのできるものは、それで済ませてサラッと答える。
・基本に忠実に解けるものは解いて練習するのであるが、次第に解かなくても言えることは何か、この段階で何が見えるかということを常に意識する。
posted by TASS設計室 at 20:14| アクセスの多いページ

2010年07月03日

40d(定着長さ)

何故アンカーボルトの定着長さが40d必要なのがろうか。
40dというのは、アンカーボルトあるいは鉄筋径dの40倍の長さという意味である。
鉄筋径を16とすれば、16x40=640mm ということである。
640mmの長さを、まっすぐ伸ばして定着できないときは、曲げて定着する。
絶対に切って短くしてはならない。

付着許容応力度に鉄筋の周長と定着長さを乗じた値が、鉄筋あるいはアンカーボルトの引張強度を上回るようにするためである。

Fc=21N/mm2 とすると、16φの場合、短期では、
(21/15)x1.5x50.3x640/1000=67.6kN > 201x295/1000=59.3kN
Fc=18N/mm2 の場合、僅かな差で上記の不等号が逆転してしまうが、定着長さは、このように考える。
木造の構造図を描いている人は、少しは構造を理解してほしい。

構造躯体の場合 Fc=21N/mm2以上のコンクリートを使うことが一般的である。
18でも21でも、コンクリートの値段は同じではなかろうか。
http://www.kana-con.jp/kakaku20-2.htm
標準価格表を見ると、1立方メートルあたり200円の差がある。
Fc=18が15,900円に対して、Fc=21は16,100円になっていた。
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2010年05月05日

2x4工法の構造計算指針の変遷

2X4工法の構造計算指針の変遷を調べてみたら、緑本の前の白い本の時代から、大きく変わっていないことが分かる。
昭和57年改訂 枠組壁工法技術基準・同解説である。

個人的には、反曲点、引抜金物の計算、軒桁(最上階の頭つなぎ)を見直す必要があると考えている。

そもそも、北米で行われている計算方法の資料が手に入らない。
北米の設計方法が、どのようにして告示1540号、1541号になったのか、経緯も調べたい。
北米の指針は、あらかじめ調べた上で、シアトルかバンクーバーから取り寄せることになる。
誰かに買って来てもらうことにする。

1981年の新耐震の時、地震時の外力は変わったが、その他の部分は大きな変化がないように思う。
軸組工法と比較しながら計算指針の変遷を調べたい。
posted by TASS設計室 at 10:42| アクセスの多いページ

2010年04月19日

2X4工法の計算の疑問点

最も大きな疑問点は、水平荷重時の応力計算である。
反曲点高比 0.5 として応力を求めるが、壁の上部のモーメントの処理が不明快である。
次回の指針の改正時には、納得できる説明が加えられることを期待する。
このことは、次第に議論される機会が増えた。
確認申請時に審査機関から質問されることもあり、何となく分かったような分からないような説明を行っているのが現状である。

反曲点高比を 1.0 として許容応力度計算を行ったこともある。
個人的には、そのほうが良いと考えている。
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2010年04月06日

軸組工法の講習会と2X4工法の講習会

軸組工法は、全国各地で無料の講習会が開催されたが、2X4工法には、無料の講習会がない。

私が初めて2X4工法を設計した時、最初はハウスメーカーの設計者に教えてもらいながら設計した。
自分で構造図を書いて現場に何度か行けば、ある程度理解できる。
当時の私はRC・S・SRC造の現場の設計室にいたので、木造には縁がなかった。
参考図をもらい、本を見ながら設計した。
その建物は、那須高原のペンションであったが、その後しばらく、木造から遠ざかっていた。
当時の私に2X4工法を教えてくれた人は、今でも時々一緒に設計している。
今朝も電話で話しをした。
久しぶりに、大磯のイタリア料理にでも行きたいと思っている。
前回食事に行ったのは、20年くらい前、湘南海岸のステーキ屋である。

設計を学ぶ最も良い方法は、実施設計の図面を手に入れることである。
数奇屋を設計する時は、木工図を手に入れる。
鉄骨造の場合は、構造図だけでなく鉄骨工作図も手に入れる。
現場を見ることも大切である。

2X4工法は、告示1540号で設計するが、告示を読んだだけでは判断しにくい部分もあり、Q&Aを参照することが必要になる。
ところが、このQ&Aが手に入りにくい。

どのような構造にも言えることであるが、設計規準や計算指針を読んだだけでは判断できない部分があり、技術基準解説書やICBAの質疑応答などを参照しながら設計している。
建築技術や建築知識のQ&A集も定番の参考書である。

2X4工法の場合、それらの情報が他の工法に比べ、著しく少ない。
したがって、少ない情報を補うために講習会に出席することも必要になる。
講習会では本から得られない情報も入る。
逆に言うと、講習会では本に書かれないことを話さなければならない。

告示の解釈にも個人差があり、行政や審査機関の判断も統一されていない部分もある。
他工法の考え方を引用することや、告示の拡大解釈も一概に悪いと言えない。
今後の研究に委ねる部分や、次回の告示の改正の時に盛り込んでもらいたいところもある。
改めて実験を行わずとも、数値解析で検討できる部分も多いのではなかろうか。
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2009年10月27日

Ai分布の誕生とその経緯

『Ai分布の誕生とその経緯』という論文です。

http://ci.nii.ac.jp/naid/110004193421/

Ai分布は略算ですから、その根拠を探していたら、この論文にたどり着きました。
適用範囲から外れる場合は、応答解析を行ったほうが良いのでしょう。
posted by TASS設計室 at 17:05| アクセスの多いページ