2014年05月24日

布基礎とベタ基礎

 直接基礎で設計する場合、ベタ基礎で設計する人が多いようだが、地盤改良を行う場合は布基礎で設計するほうが経済的である。
1階床は 10kN/u 程度の地耐力があれば十分なので、防湿コンクリートの厚さを 10cm 程度にし、鋼製の束立てとして設計すれば良い。

 1階に大きな部屋があり、基礎スラブの面積が大きい場合は、基礎スラブの設計が難しくなる。
大きな基礎スラブを2分する基礎梁を入れると、基礎梁の設計が難しい場合がある。
そんな時は、ベタ基礎を採用せず、布基礎にするのである。

 単なる慣れの問題と思うが、木造住宅の設計者は、ベタ基礎しか設計できない人、布基礎だけしか設計できない人がいる。
工場や倉庫を考えてみよう。ベタ基礎で設計することはないだろう。

 ベタ基礎の設計に慣れている人は、布基礎の設計を避ける傾向にあるようだ。布基礎をベタ基礎より劣ると思っているような気がする。
地盤改良が必要な場合に、小口径鋼管杭を採用することがあるが、そんな時は布基礎が経済的である。
荷重を拾い出すと理解しやすいと思う。

posted by TASS設計室 at 09:48| 木造住宅