2011年05月11日

塔状比

塔状比とは、建物の幅と高さの比を言う。
(塔状比)=(高さ)÷(幅)
である。
(幅)は、建物の短辺方向の幅である。
直接基礎の場合は、塔状比 2.5 程度を限界と考える。

杭基礎なら4、鉄骨造なら6を目安とするが、常識的には4である。
意匠の基本計画の段階で、この程度のことを意識しなければならない。
意匠設計者は 『 塔状比 』 という言葉を理解していただく。


鉄骨造で、短辺方向のスパン 2.7m の3階・塔屋1階を設計したこともある。
幅が3mを切ったら、木造3階は断念する。
幅2.4mの3階建ての相談を受けたが、どうしても3階建てにしたければ、鉄骨造にするよう話した。
建物をコンパクトに納めるため、基礎梁にも鉄骨を入れ、SRCの基礎梁にする。
ハイベースやベースパックは使わない。

幅3.64mでは3階が限界である。
1層をRC造やS造にし、基礎を工夫すれば、もう少し限界を高めることができる。
木造で狭小地の建物を設計している人は、鉄骨造をメニューに加えることである。
計算ルートはルート3である。
柱の引き抜きが出てくるので、杭基礎(e-pileなど)を採用する。
posted by TASS設計室 at 08:36| アクセスの多いページ