木造住宅の基礎スラブをFEMで解析する時代になった。
計算費用を決めかねるが、今後増加する気配を感じる。
適当に基礎梁を分断して建物の内部に人通孔を設けるという木造住宅の基礎特有の基礎形式が存在するからである。
梁を通すことも考えられるが、施工手間を考えると、やりたくないことは理解できる。
そこで、大手を振って計画するためにFEM解析という手段を使う。
基礎梁が分断された状態では、建築学会の小規模建築物基礎設計指針の適用が除外されることは気に留めることにする。
しかし、何のための小規模建築物基礎設計指針なのだろう。
長期荷重時および短期荷重時の応力に対して、基礎全体として許容応力度以内に納まっていれば良いと判断する。
大きな引抜力の生ずる部分や、スラブの支配面積の大きなもの、地反力に対するスパンの大きな場所の基礎梁は要注意である。
規模の小さなマットスラブである。
北欧の建築では、厚さ30cmの無筋のマットスラブを基礎にするそうである。
日本ならダブル配筋にしたくなるが、地盤が良ければ、無筋コンクリートでも施工可能である。