高校の物理を履修していない建築士の比率が高い。
そもそも、高校の物理の授業がお粗末なのかもしれない。
微積分や物理を履修していなくても大学の建築学科に進むことができる。
大学に入学してから構造力学を履修しないと、今後は一級建築士の試験を受けることできないらしい。
構造力学は、反力のところでつまづいているように思える。
支点の反力がイメージされていない。
直接基礎の設計では、地反力を求めてから基礎や基礎梁を計算する。
だから木造住宅の設計者は、基礎の計算が苦手なのである。
この範囲は高校で学ぶ古典物理の範囲である。
摩擦やバネに関しても高校の物理の範囲を学んでいれば、容易に理解できる。
片土圧を受ける基礎の場合、摩擦の考え方が出てくる。
設計の実務で、三角関数で、sin2乗θとsin2θを混同しいている人がいた。
電卓でsin2乗θを計算するときは、(sinθ)^2 と計算する。
平面的に斜めの耐力壁のX方向、Y方向の壁倍率を求める際、
cos あるいは sin 2乗θを乗ずるのであるが、
cosθあるいはsinθを乗じている人もいる。
それを許容すると、壁を斜めに配置したほうが、少ない長さで耐力を満足することができてしまう。
自分もそうであるが、分かっているようで分かっていない。
何が分からないかということを知ることが重要である。
そして、分かる範囲、分かる方法で解くのである。
2010年07月25日
高校の物理を履修していない建築士
posted by TASS設計室 at 18:40| 建築士