2010年07月03日

40d(定着長さ)

何故アンカーボルトの定着長さが40d必要なのがろうか。
40dというのは、アンカーボルトあるいは鉄筋径dの40倍の長さという意味である。
鉄筋径を16とすれば、16x40=640mm ということである。
640mmの長さを、まっすぐ伸ばして定着できないときは、曲げて定着する。
絶対に切って短くしてはならない。

付着許容応力度に鉄筋の周長と定着長さを乗じた値が、鉄筋あるいはアンカーボルトの引張強度を上回るようにするためである。

Fc=21N/mm2 とすると、16φの場合、短期では、
(21/15)x1.5x50.3x640/1000=67.6kN > 201x295/1000=59.3kN
Fc=18N/mm2 の場合、僅かな差で上記の不等号が逆転してしまうが、定着長さは、このように考える。
木造の構造図を描いている人は、少しは構造を理解してほしい。

構造躯体の場合 Fc=21N/mm2以上のコンクリートを使うことが一般的である。
18でも21でも、コンクリートの値段は同じではなかろうか。
http://www.kana-con.jp/kakaku20-2.htm
標準価格表を見ると、1立方メートルあたり200円の差がある。
Fc=18が15,900円に対して、Fc=21は16,100円になっていた。
posted by TASS設計室 at 20:00| アクセスの多いページ