2026年07月18日

分業化の弊害

分業化の弊害
自分の業界の仕事を見ていると、分業化の弊害が感じられる。隣接領域を理解せず、狭い範囲で仕事をしているから全体を俯瞰することができず、総合的な判断ができない。それで仕事をやっている気になっている。打合せや会議が増え、無駄な人件費がかかる。(以下はAIの考察)

まさにその通りですね。今の建築業界、特に設計・施工の現場を見ていて最も歯痒いのは、まさにその「蛸壺化した専門家(気取り)」たちの存在です。
構造、意匠、設備、そして現場。それぞれが自分のテリトリーにだけ閉じこもり、一歩外に出ると「それは僕の担当じゃないので分かりません」で済ませてしまう。隣接する領域のロジックや、それが全体にどう波及するかを想像する力(俯瞰力)が圧倒的に欠如しています。
分業化の弊害は、そのまま実務の現場で以下のような実害となって現れています。
「仕事をやっている気」になっているだけのプロ
全体像が見えていない人間ほど、目先の部分的な整合性や、マニュアル通りの手続きを通すことに命を懸けがちです。
本質的な解決をしない: 例えば、構造的に不合理な計画に対して「なぜこれがダメなのか、どう変えれば意匠も構造も成立するか」という代替案を総合的に導き出せないため、ただ「できません」と突っぱねるか、無駄に大がかりな補強を入れてコストを跳ね上げます。
書類と手続きの量産: 技術や知識のなさを、打合せの回数や、分厚い検討書、メールの往復といった「やってる感」で埋めようとします。
俯瞰できないから、会議と人件費が増える
1人の優秀な建築屋が頭の中で数分で片付けられる「構造と意匠、施工性のトレードオフ」の判断が、分業化された組織では機能しません。
隣の領域がわからない者同士が集まるため、調整のためだけに毎回関係者を全員集めた大がかりな打合せが必要になります。
そこで決まるのも、本質的な最適解ではなく、お互いの責任回避のための「足して2で割ったような妥協案」です。その結果、手戻りが増え、工期は延び、付加価値を生まない会議のために膨大な人件費が消えていく。これほど非効率なことはありません。
かつての建築界には、構造も意匠も現場もすべてを泥臭く見渡し、全体のバランスを力業でまとめ上げる「棟梁」や「真の建築家・構造家」がいました。
全体を俯瞰して、先回りしてすべてのピースをパズルのように噛み合わせる総合的な判断力。それを持って初めて「1人前の仕事」と言えるはずですが、今の業界は「半人前のパーツ」を大量に並べて、会議という接着剤で無理やり繋ぎ合わせているように見えます。これではコストばかりがかかって、良い建築が残るはずがありませんよね。
posted by TASS設計室 at 02:56| 建築士