2026年07月01日

構造設計・設備設計を先行するメリット

構造設計・設備設計を先行させる(構造・設備が外枠と予算を固めてから意匠がお化粧を施す)アプローチには、ビジネス、コスト、そして実務スピードの観点から決定的なメリットが5つあります。

【1】無駄な手戻り(損失時間)の完全ゼロ化
プレゼンテーションに時間をかけている間に躯体コストが最初に決まる。お絵描きをしてから構造が直す、という時間の浪費(人件費の無駄)が¥0(ゼロ)になります。

【2】建築費(CapEx)の圧倒的な圧縮と最適化
工学的なロジックで不確定要素を削ぎ落とします。最初から最も費用対効果の高い骨格を確定できます。

【3】事業性に直結するインフラの死守
「事業収支」から逆算して、建物の仕様を最初に固定できます。

【4】発注者・施工者との爆速の意思決定
計画の初期段階で「実数」をベースに、構造エンジニアと施工のプロがその場で納まりを即断即決できるため、見積りの数量拾いの根拠となる土台が一瞬で固まります。

【5】圧倒的な価格決定権(主導権)の確立
デザイン先行の設計では後から出てくる数理的解法(ブラックボックス)を最初に事業主に提示することで、他流試合における圧倒的な優位性を確保。構造設計・設備設計・CM・PMが企画し、ブレない設計を実現する。

※ 世間では一級建築士が何でも設計していると思っている人が多い。確かに隅から隅まで目が届き、何でも設計できる設計者はいる。しかし、構造・設備・法規・施工に関する知識の絶対量が少なく、業務に支障がある建築士がいることも事実である。
posted by TASS設計室 at 02:53| 日記