街の建築設計事務所で、木造専業の一級建築士の中に、まれに鉄骨造の設計を行うことがある。意匠設計だから、構造計算を行うわけではないのだが、それでも鉄骨造は苦手と言う。ディテールを知らないから基本設計ができない。
木造はプレカット業者が構造図に限りなく近いプレカット図を作成することが一般的だが、鉄骨造も鉄骨工場が構造図を作成するようにしたらよいと思う。構造設計者とつき合いのない建築設計事務所は意外と多いもので、鉄骨工場が対応できるものは対応することも考えられる。
構造設計料を材料費に上乗せするので、意匠設計者は構造設計料を支払わなくて済む。木造のプレカットの要領で鉄骨屋に丸投げのほうが、意匠設計者は気が楽になる。最初は工事費の概算が出せれば計画が進む。
意匠設計者は圧倒的多数で、客が最初にアプローチする窓口である。裏でサポートして彼らの受注拡大に協力することで、こちらの仕事にもなる。レストランに半完成品の素材を販売するようなものである。
概算の見積りが出せる程度の構造略設計は無料にしてもよい。当たらずといえども遠からずの仮定断面のレベルである。