図面でも、文章でも、言葉でも、表現力に乏しい人は、用件が1回で済まない。意匠設計者は高さに関する表現力を身につける必要がある。平面図形ではなく立体図形に慣れることである。
床を下げたいという連絡を受けたので、指定された範囲の床を下げたが、同様のディテールのところが他にもある。この意匠設計者は、指示されたことをそのまま伝達してきたにすぎない。
このような人は代願事務所に多い。設計の意図することを考えず、言われたことを機械的に作業する人である。
何年仕事をしてもスキルの上がらない人は、好奇心に乏しく、周辺の状況が見えていない。
断面図は描くものの、断面として示すべきことが表現されていない。断面図を描けても、断面詳細図が描けない。途中の段階の図面も見たことがないので、手が動かないのだろう。プレファブメーカーの代願事務所によく見かける人である。
縮尺 1/50 の平面詳細図を作成しているのだから、床の段差は平面詳細図に示すことができる。この程度の人が意匠図を描いていることを見抜き、構造図で先回りして対処する。
ちょっと追記するだけで設計の意図を伝えることができる。