2023年03月27日

階段の図面を見たことがない

ある会社からまわってくる図面は、階段が付くことは分かるが、断面図を見たことがない。
断面図を描いてみると、頭が当たりそうな階段もある。階段の天井の高さは、段鼻から(高さ)1.35mの点を中心として半径0.75mの円を描き、上部の梁や階段の裏に当たらないような高さとする。それをどこまで下げなければならないか、断面図に示して説明する。
階段、特に鉄骨階段は構造設計者が設計するものと思っているらしい。構造図の断面図に階段の全体を示し、構造図として階段詳細図を作成している。
階段の段や踊場にモルタルを施工してシートを貼るか、4.5mmプレートに直にシートを貼るか、歩いて音が気にならないだろうか。構造計算の段階では、そのあたりの情報がないので、モルタルを考慮して荷重を求めている。納まりがよくない場合は、後で軽微変更で手直しが出来るようにしている。
見ていられないので、鉄骨造の建物は自分で意匠図を作成している。仕上げ材に関する情報を問い合わせても反応がないものもあり、十分な余裕をみて荷重を想定した。

意匠設計の中途採用の試験で、詳細図を描かせる試験を行う会社がある。構造計算プログラムの開発会社では、構造力学の試験を行い、全員落とした年があったと聞いた。
posted by TASS設計室 at 22:26| 日記