構造設計者がギブアップした無理な設計をまとめたが、今度は施工段階で二歩足を踏んでいる。
既存の建物の解体もできない状態である。
既存の建物を解体することで斜面の安定が損なわれるので、山留を行ってから解体すればよい。その山留は、建物の新築の際にも必要になる。解体しながら山留を行い、山留を行いながら解体する。
こんな当たり前なことが理解できず、工事に着手できないでいる。当然、それなりに費用はかかる。
この設計を施主が気に入っているそうで、全面的な見直しを提案したが却下された。
意匠設計者は木造専業の設計者である。4月に着工すると、工事は梅雨と台風シーズンにかかる。
理詰めで考えることに慣れていない人が集まり、請け負った会社には意匠設計者しかいない。これではまとまらない。