「地業」とは、基礎を支えるために、それより下に砂・砂利・砕石、杭などを設けた部分をいい、基礎より下部の工事になるため、基礎工事に先立って行われる工事のことだ。 「地業工事」は、基礎を支える杭を施工する「杭地業」と、基礎下の地盤を締め固める「砂利・砂地業等」に大きく分けられる。
「捨てコンクリート地業」は、これらの地業と違って、基礎を支えたり、地盤を強化するために行うものではなく、砂利・砂地業等を行った後に、厚さ5〜10cm程度のコンクリートを平らに敷き均す作業を指すんだ。
「捨てコンクリート地業」は、次に挙げる事項が主な目的となる。
@コンクリート上に基礎の墨出しを行い、型枠等を正確に設置する
A鉄筋の組立を正確に行う
B基礎底面を平らにする
https://www.ksknet.co.jp/nikken/guidance/architect2q/road/hamazaki/archive/question/question210517.aspx#:~:text=%E3%80%8C%E5%9C%B0%E6%A5%AD%E3%80%8D%E3%81%A8%E3%81%AF%E3%80%81,%E7%AD%89%E3%80%8D%E3%81%AB%E5%A4%A7%E3%81%8D%E3%81%8F%E5%88%86%E3%81%91%E3%82%89%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%80%82
(以上は専門学校の記事を拝借した)
捨コンで思い出したことがある。
ある大手ハウスメーカーの基礎が沈下した。
根切りしたところ、ある範囲に地盤の弱いところがあった。現場の作業員はそれを認識していたが、『監督に見つかると面倒だから、早く捨コンを打ってしまえ』ということで、捨コンを打ってしまった。
その後、基礎の沈下が確認され、建物を解体して建て直した。
同じ会社で、仮設計画の不備で、作業員の死亡事故が発生した。
既存不適格擁壁のため、間知積み擁壁に沿って深基礎を施工するために掘削していた。その擁壁が倒れ、作業員が下敷きになった。間知積み擁壁は、重力式擁壁、もたれ式擁壁ともいわれ、内側に倒すことで土圧とバランスをとっている。そのことが分かっていれば、仮設工事をケチることはしないだろう。
2つの例を書いたが、こんな現場があるので注意されたい。