地盤や杭に関し、業者に丸投げの設計者が多いが、技術力があり信頼できる業者は意外と少ない。
その証拠に、構造設計一級建築士のいない杭の業者、地盤改良の業者がある。
評定を取得して杭や地盤を扱う会社だから、土と基礎を専門とする技術士、工学博士は後ろに控えていると思うが、実務を行う設計者がマニュアル人間では臨機応変な判断ができない。
これは、建築の設計者が適切な質問を行い、納得のできる計算書を要求してこなかった結果である。何も見ず、判断もせず、杭の計算書や地盤改良の計算書が素通りしている状態である。
サブコンに依頼する建築の設計者は、計算内容を見て理解できるくらいの知識と判断力が必要である。
だから、スウェーデン式サウンディングの報告書でに「地盤改良が必要である」と書かれていると、それを信じてしまうのである。地盤が沈下することを恐れるのではなく、不同沈下を恐れることが必要である。
道路や敷地は下がるものである。埋立地のビルでは、入口に階段を仕込み、周囲の地盤が下がることに伴い、その階段が出てくる設計にする。初期は年間30cmも沈下する。当然、建物は杭で支持している。
2023年03月08日
地盤に関する考察は設計者が行う
posted by TASS設計室 at 08:14| 閑話休題