2023年03月05日

ルート3・ルート2

RC造とS造はルート3が多いが、4層以上の2x4工法はルート3が必須、木造軸組工法はルート2が定番の計算方法である。そこに2x4工法の4層以上が少ない理由がある。
『2x4壁式3』は購入したものの、構造計算が出来ずにお蔵入りしている人も少なくない。それは簡易なプログラムで木造から構造計算を始めた人に多く見られる。普通の構造設計者が、顧客の要望で木造に手を出すことが適している。構造計算プログラムの使い勝手も、構造設計者向けのものであり、ハードルの高さを感ずる。

2x4工法の意匠設計者は3階建ての延長線上で4層を考えている人が圧倒的多数である。木造でも4階が建てられるという素人同然の知識しかない建築士も少なくない。壁端部のスタッドの本数が6〜7本になるので、ホールダウン金物の効きを考慮すると、耐力壁の長さは1365mm以上が理想である。
それが無理と分かると鉄骨造を考えるが、軽量鉄骨造が安く、柱形が出ないからよいという判断をされる。ところが、鉄骨の加工費がかかるので、軽量鉄骨造は割高になる。
軽量鉄骨造を採用する際のコストパフォーマンスとしての分岐点は、柱通しの3階建てが限界である。ルート1が適している。したがって軒高9m、延床面積500u以下である。
posted by TASS設計室 at 10:47| 構造設計