小規模な建物を設計している建築士は、大型物件並みに分業化することは適切ではない。小魚を頭から尻尾まで食べることと同様である。住宅なら、1人で設計できる。
設備にしても、ルートを確保し、貫通部の耐火処理を行えば済むことである。電気は受電容量を決めればよいので、手続きを行うことになるのだからサブコンに頼めば済む。
構造設計はルート1であれば構造設計一級建築士の資格は必要ない。許容応力度計算で済むので、応力計算と断面算定を理解すれば設計できる。構造図は計算結果を図面化するだけである。
矩計図が苦手な人がいるくらいだから、構造詳細図は難しいかもしれないが、過去の図面を見れば描けるだろう。
木造3階建てまでは、意匠設計者が構造計算を行っているのだから、RC造・S造・WRC造・混構造も、その延長線上で計算できるだろう。どれも応力計算と断面算定である。構造は建築士の試験範囲の知識で設計できる。
なぜ、やらなくなってしまったのだろう。建築は理系で、物理と数学で成り立っている。美術・造形から建築に入った人は、それを具現化することをサポートする人の協力を得ることである。
そういえば通常の意匠設計とは異なる、意匠設計課という名前だったか興味が無かったので詳しく覚えていないが、そのような人たちが集まっていた部署もある。インテリアデザインやパースを担当していた。
2023年03月04日
理系であることを捨てた建築士
posted by TASS設計室 at 08:56| 建築士