2023年03月04日

ホールダウン金物の耐力

ホールダウン金物の耐力は、木材との接合部で耐力が決まり、短期荷重時しか担保されない。木材が負けて最大耐力が決まる。したがって、終局時も短期の耐力で判定する。鉄筋は終局時は1.1倍、耐震診断では+49N/mm2 を加算する。
これで不足する場合はタイロッドを使うことになるが、最上部は座金で押さえるので、ナットの耐力で決まる。
各階毎に壁の上部を座金で押さえるディテールにする。
しかし、190kNの金物があるので、そこまではタイロッドを使わずに済む。その値を超えたらタイロッドにする。鉄筋(SD345)D25でも1.1x345x507/1000=192.4kNだから、PC鋼棒を使うことが一般的なことは理解できる。
建設会社がタイロッドを使うことを嫌うのは、コストが大幅に上がるからである。壁のバランスを考え、壁の長さをとる設計にするとよいが、耐力壁の長さが910mmあればよいと思っている木造の設計者の頭の切り替えが必要になる。何度となく壁長1365mm以上確保しろと言っても値切ってくる。
その内側にホールダウン金物が入り、端部のスタッドが6-206などということになることは、平面図を描いている段階でイメージできていなければならない。
posted by TASS設計室 at 00:41| 2x4工法