構造設計の隙間の分野はズバリ木造である。
3階建てまでは意匠設計者が構造計算を行っている。プレカット会社が構造図を作成するが、彼らは基礎の設計は行わず、耐力壁や引抜金物の検討は行わない。
軸組工法の4階建ては、3階建てまでの構造計算プログラムを使い、塔屋として4階を計算しているものを見かける。偏心率や剛性率は手計算で補足している。こんな面倒なことをするなら、東京デンコーの『木三郎4』を使ったらよい。耐力壁の計算は、倍率によらず、剛性で計算することもできる。この計算は手計算で準備し、倍率に換算して計算することもできるが、そんな手間暇をかけるなら、便利なプログラムがあるのだから使ったらよい。
2x4工法の4階建ては保有水平耐力計算が必要になるので、多くの木造専業の設計者は手が出せないでいる。『2x4壁式3』で計算することができる。
ここが隙間である。
RC/SRC/S造の構造設計を行っている普通の構造設計者は、木造の構造設計をやりたがらない。
2023年02月20日
構造設計の隙間の分野
posted by TASS設計室 at 11:19| 建築士