2023年01月16日

斜面地の建物の位置決め

斜面地の小さな建物の工事の準備が始まる頃である。位置決めは慎重に行う。特に高さ方向の睨みが重要で、仮設計画の考え方ひとつで工事費に影響する。山留の業者が現地を見に行っている頃で、現場責任者は全体を把握しているだろう。自分で考えて現場を進める人なので、安心できる。
小さくてもゼネコン、木造住宅専業の会社とは違う。
建物の解体が済んだ頃にレーザーレベルを持参して下見を行う。曇りの日がよい。車に積んでおくと便利なものだ。
意匠設計者、木造住宅の施工者、躯体工事業者、構造設計者が立ち会って決める。
この中では躯体工事業者の現場監督が最も頼りになる。山の状態から土工事を始めるので、慣れていなければ仕事にならない。仮設工事も大変だ。
斜面地と混構造に対応できないと、平たい敷地の建物しか設計できない。こんな機会に、木造住宅の設計者や現場監督は、担当者以外の人にも見学に来てもらうことを考えるとよい。
見ているだけでも、自分で設計や現場を担当する時に役に立つ。
車で直ぐに行ける現場だから、何かあったら直ぐに行くことができる。だから横浜市内や近郊の現場はよい。

直ぐに行くといえば、台風の翌日は現場を見てまわる。宅地造成の工事中の現場で、僕が行ったら土が崩れていたことがある。現場監督は来ていなかったので、電話で呼び出した。こんなことに、会社の姿勢の違いが出る。
posted by TASS設計室 at 07:48| 閑話休題