2022年12月16日

営業から施工まで

営業段階の企画設計は、ある意味コンペである。他社と競合するものだが、客が気に入ったところがインテリアや設備である場合があると聞いて驚いた。部品が注目される。
ハウスメーカーのモデルハウスや、マンションのモデルルームを見るような感覚で考えているのだろう。
設計の初期段階で、浴室やキッチンを見せることは効果的だが、そんなものは設備メーカーのショールームに行けば見ることができるものである。住宅の設計はメーカーのカタログの寄せ集めで出来ている。

施工に関しては、躯体工事が効率よくできると、施工会社の競争力がつく。その中心人物は現場監督である。そこでは施工図が重要で、RC躯体図、鉄骨詳細図が描ける設計者が必要になる。仕上げを考えながら意匠設計者が施工図や製作図をチェックすればよいのだが、なかなか難しいようだ。
小規模な建物ではゼネコンの仕事を行っている施工図作成者に頼みにくいので、構造設計者が施工図尾を作成することになる。今は、コンクリート施工図を描くことができる現場監督はいない。
コンクリートが打ちあがり、あるいは鉄骨建て方が完了するまでが、構造設計者の仕事である。
posted by TASS設計室 at 18:43| 木造の構造計算