2022年09月16日

鉄と木とコンクリートの料理人

建築設計者は「鉄と木とコンクリート」の料理人である。
構造設計は、主にそれらを扱うが、「鉄とコンクリートと土」というほうが適切かもしれない。大根や人参に近い「木」は農学部に任せる。

「土と木」で土木だが、土木とは何か調べたら次のことが分かった。
「土木とは」の概要
(1)中国では、「土木」はきわめて古い言葉であること
・BC5世紀《国語・晋語九》、“志有之曰:‘高山峻原,不生草木;松柏之
地,其土不肥。’今土木勝,臣惧其不安人也・・建築も「土木」に含まれる。
(2)土木「築土構木」由来説は明治以降日本でのことらしいこと。
・最も古いのは1903年(M36)の「漢和大字典」(重野安繹ほか)?
・専門家の発言では、近藤泰夫氏の論説(1975年)である。
(3)日本では795年「日本後紀」が最初。近代では明治初期1869年(M2)国の官職として「土木司」が始め。
(4)学問名では1874年(M7)の工部大学校で、講義名の「Civil Engineering」を「土木学」に変えたのが最初である。
(5)日本のみ「土木」から建築構造が除かれ、建築に対比される「土木」となっている。他方中国の「土木」は建築分野を含む。
https://committees.jsce.or.jp/publicity/system/files/02-20140910-JSCE-PR-Furuki.pdf

※ シビルエンジニア (Civil engineer)
語源としては、「エンジニア」の古義で軍事のそれを指す「工兵」に対し、非軍事(civilian sector)でそれと同様のインフラストラクチャー整備のような仕事をする者という意味である。ただし、英語圏においても今日において一般には単に、土木や大規模建築のエンジニアという意味で使われている(英語版記事en:Civil engineerやen:Civil engineeringを参照)。
土木技術者(土木技師)。なお、土木学会では、『構造工学委員会のシビルエンジニアによる構造計画の考え方に関する小委員会』で、<エンジニアリングを主としながらも各種技術を紡ぐ資質を有する「アーキテクト」としての技術者、特に構造的な側面に焦点を当てながら、シビルエンジニアリングによる構造計画の考え方を模索、整理しテキスト化するとともに、今後のあるべき構造計画の姿についての提案を発信することを目的として、研究調査活動を行うもの>をシビルエンジニアとして定義している。
建築構造設計技術者(en:Structural engineer) 構造エンジニア。なお、アメリカ合衆国でいうストラクチュラルエンジニアは、ある一定の建築構造の設計をする場合の資格名で使用されていて、一般に建築構造設計の従事者はシビルエンジニアとよばれる。

posted by TASS設計室 at 11:22| 閑話休題