2x4工法の4階建ての相談をいただくが、木造専業の構造設計者には構造設計は無理である。
計画図を拝見すると、3階建ての延長線上で、4階を載せた図面が出てくる。その程度の図面しか描けない人に4階建ては無理である。意匠設計者と言えども、構造計画は理解されたい。
断面図を見ると、3階建てと同じ基礎梁が描かれている。
1〜2階を壁式鉄筋コンクリート造(WRC造)、3〜6階を2x4工法という相談も受けるが、壁式鉄筋コンクリート造は5階建てまでのため、壁式鉄筋コンクリート造を併用する場合は全階数が5階になる。1〜2階をRCラーメンにすれば実現できる。しかし、こんなことをやるなら、全階をRC造またはS造にすることだ。木造や軽量鉄骨造は躯体工事費が安いと思うようだが、それは3階建てまでの話しである。
鉄骨の材料費が高騰していることと、中高層の木造が推奨されていることから木造4〜7階建てが注目されているが、やめておくほうがよい。木造住宅専業の設計者には無理である。
その前に、2x4工法の4階建ての設計を習得することだ。
利用価値の高い構造計画は、1階をWRC造とし、2〜4階を2x4工法とする混構造である。敷地に高低差のある場合は特に適した構造計画である。
2022年04月09日
2x4工法4階建て、5階建て
posted by TASS設計室 at 09:18| 木造の構造計算