2016年01月16日

新しい2x4工法の構造計算プログラム

これからの2x4工法の構造計算プログラムは、データの入力方法や計算方法が変わる。
開口端部にグリッドを設定するのではなく、壁式鉄筋コンクリート造の構造計算プログラムのように、最初に通り芯を決めて無開口の壁を配置し、そこに開口の情報を加えるという方法になる。
この方法を採用しないと、開口の位置や寸法を変更する際に、その都度、グリッドを設定しなければならないからである。
当然のことだが、平面的な斜め軸にも対応する。その方法は、節点の移動だけではなく、任意の斜め軸を設けることもある。

計算方法に関しては、杭基礎に対応するものとなるが、壁式鉄筋コンクリート造の場合、ラーメン構造とは異なり、杭の配置が自由であることが計算を難しくしている。
ラーメン構造の一貫計算プログラムでは、杭もひとまとめにして計算することができるが、2x4工法を含む壁式構造では、そのような要領で簡単に計算する機能をもつプログラムが見当たらない。
それ以前の問題として、基礎梁の応力を、基礎梁せいの中心の高さで求めているプログラムすら存在しない。

これらの機能をもつプログラムの開発が望まれるが、ユーザーの多くは木造住宅専業の意匠設計者であるため、こんなプログラムを作ると、サポートが大変だろう。
普通の構造設計者が使うなら良いが、木造の構造設計に参入する構造設計者は少ない。
kizukuri-2x4 の操作のみ行っている人たちが多いようだ。スチールハウスも同様に違いない。
オペレーションで設計ができるか、考えてみれば分かりそうなものである。

posted by TASS設計室 at 01:10| 2x4工法