2023年03月19日

木造は4階までが経済的

木造は4階までが経済的で、混構造を含み5階はやめたほうがよい。
4〜5階建ては何でもありで、S造、WRC造を勧める。それ以上はRC造、S造である。
S造は決まりきった設計で、構造設計を先に行うと経済的である。大手鉄骨系の会社では、ディテールを含み標準的な設計が確立している。ディテールと言っても、床(QLデッキかALC)、外壁(ALC)は標準的なものである。1時間耐火の床であれば日鉄スーパーEデッキにすると、デッキの山上のコンクリートの厚さが60mmになる。この20mmで480N/u軽くなる。
木造・軽量鉄骨造・鉄骨造を比較し、鉄骨造で設計した建物がある。軽量鉄骨造は柱通しで設計できる3階建てまでが納まりがよい。鉄骨造のラーメンはルート3、ブレース構造はルート1である。
軽量鉄骨造というと、セキスイのシャーメゾンが優れている。ブレース構造ではなく、耐震壁をエレメント置換したような柱と梁を組合わせている。真似てみたい構造の1つである。
大和ハウス工業の枠付きブレースは、実験データを用いて構造特性係数を求めているので、真似することができないが、セキスイのシャーメゾン風の構造は、真似ができそうだ。
ラーメンなら、細幅のH形鋼でMONO-H工法という手もある。
枠付きブレースは、変形能力が高く、そこそこの耐力がある。計算で証明できないか解析を試みたが出来なかった。座屈補剛ブレースのような効果があると考えている。

posted by TASS設計室 at 23:19| 木造の構造計算

木造の構造設計者

木造(軸組工法、2x4工法)の構造設計を行うが、木造専業の構造設計者(kizukuriやkizukuri-2x4のユーザー)との交流はない。状況は審査機関や適合性判定機関から聞くか、木造も設計する普通の構造設計者と木造について話す程度である。CLTの構造計算には対応しない。
2025年に3階建て小規模建築の高さ制限が変わることに伴う構造計算ルートの変化について調べ始めた。今年の夏ころから情報が出るのではないかと予想している。おそらく、構造計算ルートはルート2とするのではないかと考えている。





posted by TASS設計室 at 22:13| 木造の構造計算

木造の構造計算プログラムの比較

4階建ての計算ができる構造計算プログラム
【軸組工法】
@kizukuri(塔屋を4階として計算、手計算で補足)
A木三郎4(ルート3可能)
BASCAL
CEXCELで手計算(規模の制限なし)
DFAP-3とMED-3(規模の制限なし)
【2x4工法】
@kizukuri-2x4(塔屋を4階として計算、保有水平耐力計算は手計算)
A2x4壁式3(ルート3、混構造可能)
BEXCELで手計算(規模の制限なし)

木造4階建てに軸組工法が多いのは、ルート2の審査ができる審査機関に提出すれば適判の必要がないからである。壁倍率7倍を上限としてkizukuriで計算している人が多いらしい。
2x4工法になると保有水平耐力計算が必要になり、適判にまわるので、ハードルが高いようだ。
木造の構造計算プログラムの内容では、東京デンコーが他社を大きくリードしているが、多くのユーザーはkizukuriのレベルで止まっている。ユーザーは、このレベルを超えたくないのかな。

posted by TASS設計室 at 17:04| 構造計算プログラム

今日は、これから意匠設計

構造計画を行いながら意匠設計を行う。
計算しながら意匠図を作成するので、意匠設計が終わる前に構造設計の基本的なところは終っている。
RC造である。鉄骨造は意匠図を作成しながら構造計算を行っている。
鉄骨造の意匠設計が苦手な意匠設計者が多いので、意匠と構造をまとめて設計する。地盤に関しても落としどころを見越し、杭基礎を断念させるために杭の設計を行い、見積書を取り寄せた。ゼロベースで考えることが苦手な人に対しては、選択問題にして回答する。
こんな時、構造システムのBUS基礎が役に立つ。

posted by TASS設計室 at 16:38| 日記

説明資料

考えない人に対する説明資料は、結論を誘導するほうが好まれる。
比較表や比較するための図面を作成するが、設計者としてどれが良いか聞かれることがある。そんな時は自分の好みを理由をつけて示す。こちらを選択する人が多いです、ということも効果的である。
堂々巡りで結論が出ないので、ある時点で仕切ってしまうか、放っておく。
設計は、どうにでもなるようにしておくのも手である。
確認申請の手続きでは、軽微変更で済ませることができる内容にしておく。
posted by TASS設計室 at 16:12| 閑話休題

詳細設計

詳細設計を見越した基本設計を行う。
階段があるというのではなく、階段を上って頭が当たらないかくらいは考えよう。
特に鉄骨階段は、工場で製作して吊り込むが、現場で組み立てなければ納まらないものもある。
階段の意匠図が出てこない会社があるが、意匠設計者が代願事務所では、何も期待できない。
posted by TASS設計室 at 10:37| 閑話休題

固定荷重のコストに及ぼす影響

固定荷重のコストに及ぼす影響を関数にして示す。
固定荷重が変化すれば、層重量・地震時水平力・直接基礎の接地圧または杭の軸力が変化するので、それらの関係を示す。
床をQLデッキにするか、ALCにするか、更に簡易な床にするか悩んでいる人に送る。当然、対応する見積りを作成して比較する。工数と施工日数にも影響する。施工会社なら、統計的にコストを把握していると思われる。僕はスーパーEデッキを提案した。
関連する部分に影響があるので、それらも比較表に加える。大梁の接合部のスプライスプレート上部の納まりにも影響する。耐火被覆も関連する。軽量鉄骨造は梁端をピン接合にするので、フランジの上にボルトが出ることがないが、重量鉄骨の場合は、フランジの上端に出っ張りがある。
合成床板を使わない場合は水平ブレースが必要になる。
このようなことは意匠設計者が調整するのだが、会社のトップから何か言われると過剰反応し、そのことを最優先する傾向にある。優先するなら、その根拠を示すことである。
エクセルで、計算を含む表にすると分かりやすい。
部分の単価で比較するだけでは済まないことなので、全てを数値化しないと比較したことにならない。
posted by TASS設計室 at 08:03| 構造設計