2023年03月18日

ビルの改修工事の設計

東京と大阪で、ビルの改修工事の設計の需要が高まっている。
耐震診断と補強設計が絡むので、構造設計者主体の設計になる。それらの建設会社は一級建築士事務所を登録している会社や、登録していた会社があるが、構造設計者がいないため、受注業務とのミスマッチが生じていた。はっきり言って無理だった。
定年後の現場の所長を管理建築士にしている会社もあるが、飾りものになっている。構造設計者は、新築は設計できるが、改修工事になると手が出ない人も少なくない。営業段階の企画立案を行い、概算工事費を出すことができないと先に進まない。
見栄えの良いプレゼンテーションを行うより、的確な提案を行うことである。
posted by TASS設計室 at 21:03| 構造設計

総合的に判断する

建物の形は決まったが、工事費の調整で右往左往している建物がある。
鉄骨造の建物の各部分の費用の問題だが、トップからの指示で世代が分かる。耐震診断でお目にかかる昭和40年代の建物の発想である。指示された社員は、合理的な説明資料を作成することができるだろうか。
堂々巡りしているので、矩計図と構造詳細図を一緒にした図面を作成して関係者に送る。
レイヤーを分け、構造詳細図に仕上げを加えれば矩計図になる。平面・断面・立面を1枚にまとめる。この描き方に慣れると表現力と説得力が増す。住宅専業の意匠設計者は意匠図の描き方に柔軟性がない。特に代願事務所と言われる人は、仕事に対する熱意が感じられない。できないことを、できないまま放置しているのではないか。しっかり考えたらよい。
その点、ゼネコンやアトリエ系といわれる事務所の意匠設計者はスキルが高い。構造設計にまわってくる図面のレベルが違う。入念に検討していることが伺える図面が出てくる。
シンプルに納めて工期短縮を図るか、部分の単価は安いが工数を増やす設計がよいか、判断するための資料を作成する。
posted by TASS設計室 at 07:13| 構造設計