2023年03月14日

木造軸組工法4階建てはKIZUKURIで計算

木造軸組工法4階建てはKIZUKURIで計算する人が多いらしい。
4階を塔屋とし、壁倍率7倍を上限として偏心率と剛性率を計算すれば、構造計算は基準を満たす。
だから耐力壁をダブルにする。
2x4工法の4階はルート3が必須だから、手が出ない人が多い。
もうひと息だが、なぜ手が出ないのだろう。木造の保有水平耐力計算は、増分解析を行うわけではないので、電卓で数値を追うことができる。
posted by TASS設計室 at 23:41| 木造の構造計算

旧耐震の鉄骨造

旧耐震の鉄骨造は溶接に不安がある。完全溶け込み溶接が不完全で、隅肉溶接ののど厚が不足しているものが見られる。梁の接合部も、保有耐力接合になっていないものもある。結局、接合部の調査がポイントになる。
超音波探傷試験を行ったら、ほとんど全滅の建物があった。
接合部がしっかりしていれば、耐震性はそこそこある。
posted by TASS設計室 at 23:19| 耐震診断

杭基礎と直接基礎

地盤改良にスクリューパイルを使うくらいなら、支持杭と比較してみたらどうだろう。基礎まで一貫計算で行うことができるので、基礎形式を変えて計算して比較することができる。
一貫計算任せではなく、杭頭モーメントの曲げ戻しの計算に慣れることも必要である。たまにエクセルで計算すると勘を鍛えることができる。
posted by TASS設計室 at 22:32| 構造設計

建物の解体

斜面地の建物を解体する場合、解体する建物の図面(配置図、平面図、断面図)を作成し、解体手順と山留の計画を行う。図面は隣地の状況を含む敷地全体の図面である。
このような図面を作成せず、業者に現地を見させて見積りを取るというのは、平らな敷地に建つ建物の場合だけである。
元請けの建設会社や設計監理者は、安全に関しても責任を負うものである。木造住宅専門の会社は甘い。
そんな人しかいないのか。現場が始まる時、最初に行う現場監督の仕事は仮設計画である。
posted by TASS設計室 at 18:26| 施工

施工計画、仮設計画

構造設計者がギブアップした無理な設計をまとめたが、今度は施工段階で二歩足を踏んでいる。
既存の建物の解体もできない状態である。
既存の建物を解体することで斜面の安定が損なわれるので、山留を行ってから解体すればよい。その山留は、建物の新築の際にも必要になる。解体しながら山留を行い、山留を行いながら解体する。
こんな当たり前なことが理解できず、工事に着手できないでいる。当然、それなりに費用はかかる。
この設計を施主が気に入っているそうで、全面的な見直しを提案したが却下された。
意匠設計者は木造専業の設計者である。4月に着工すると、工事は梅雨と台風シーズンにかかる。
理詰めで考えることに慣れていない人が集まり、請け負った会社には意匠設計者しかいない。これではまとまらない。
posted by TASS設計室 at 16:05| 施工