2023年03月06日

杭基礎に慣れる

意匠設計者は計画段階から杭を想定した計画に慣れよう。
基礎の工事費を安くしたい一心で、基礎梁の成を小さくしたがる人がいる。土工事や山留に注目しすぎて基礎梁に無理がかかる。基礎梁成の目安はスパンの大小にもよるが、建物の高さの5%から10%、あるいは6%から12%という目安がある。配筋の状態を見ながら調整するが、梁幅を広げて梁成を極端に小さくすることは経済的とはいえない。
設備のピットやスリーブのことを考えると、ある程度の梁成が必要になる。どちらが経済的か分からないが、掘削を浅くするなら、基礎をフラットスラブにすることも考えられる。
posted by TASS設計室 at 23:19| 構造設計

エスカレーターを歩く、について考える

僕はエスカレーターを歩くが、歩いてはいけないという理由には建築基準法の階段の規定がある。
動く歩道は止まる人もいれば、歩いている人もいるからね。エスカレーターは前後を除き、階段の蹴上寸法が法規上の(階段の)寸法より大きい。上り始めは蹴上げが小さく、上り終わりも蹴上げが小さくなるから、歩いてもよい。1〜2歩は歩くものだ。
エスカレーターを歩くことは、ドイツ語のテキストで読んだことがある。ドイツでは歩くんだ、と思った。

posted by TASS設計室 at 10:01| 閑話休題

形が出来てこないとイメージできない人

形が出来てこないとイメージできない人がいる。
平面図と断面図・立面図で立体になるのだが、頭の中に立体を構築できないのか、自信がないのか、パースを要求してくる人がいる。住宅メーカーは、それを見越して、プレゼンテーションに手間をかけている。
そんな時は、アイソメを描いて示すほうが良い。アイソメがよいと思うのは、簡単に描けて、寸法関係を表現しやすいからである。数学の立体図形の問題のような図である。
平面図や断面図の横に加えることにする。
他人の頭の中は分からないが、立体幾何の問題と思っている。立体を頭に描いて、こねくりまわすのである。
posted by TASS設計室 at 08:33| 木造住宅

構造設計者が意匠図チェック

構造設計者が意匠図で高さ関係の寸法の書き方をチェックする必要がある。
意匠の階高と構造階高の関係が明確に示されていないものがある。高さ関係の表現全般に見られることで、断面図が苦手なことが分かる。
90°を3分割するまわり階段なら、内側から300のところでの踏面の寸法は明らかに150を超えるので、細かく記入しないのかなと思った。鉄骨階段は構造設計者が設計するものと思っているのだろうか。
共同住宅におけるまわり階段の禁止、という行政もある。段の半分以上がまわりになると、まわり階段と定義する。まわり階段は踏み外しやすいので、特に90°を3分割するまわり階段は出来る限り避けるべきである。
ビルものの設計者は、矩計図や断面図、断面城塞図はしっかり作成しているが、木造住宅の設計者は何年経っても変わらない。逆に、普段は大型の建物を設計している人が、たまに木造住宅を設計すると、やりすぎくらいの図面を作成する。緻密にディテールまで良く考えていることが分かる。
始末にこまるのは代願事務所である。手間暇かけていられないと思うが、設計者ではないですね。
詳細図は、ポイント的に部分詳細を作成するだけで十分役に立つ。図面の紙面を4分割あるいは6分割し、部分詳細を並べるという作図方法がある。
矩計図は、平面・立面・断面を同じ紙面に描くと関連付けができる。意匠図の作成要領の基本である。
posted by TASS設計室 at 08:18| 建築士