2023年01月02日

狭小地の建築

都市部の狭小地の建築の需要がある。
整形な敷地なら鉄骨系の大手ハウスメーカーが手を出すが、彼らは斜面や不整形な敷地には手を出さない。そのような敷地の建築は、大手と競合することなく受注できる中小企業にメリットがある。
設計と施工の両面で斜面に慣れる必要がある。平たい敷地での設計や施工しかできない会社には難しい。

木造専業の設計者が相談を受けると、2x4工法の耐火構造ができるからと言って、2x4工法で実現不可能な計画を提示する。安易に3階建て程度の壁量で計画しているものを見かける。
狭小地ではWRC造が無駄のない設計ができるが、WRC造にはWRC造の制限が有り、壁があればWRC造ではない。
posted by TASS設計室 at 18:53| 構造設計

躯体工事費を安くしたいなら

躯体工事費を安くしたいなら建物を軽くすることである。
鉄骨造なら外壁にイソバンドを使うとか、屋根を折版にするなどの軽量化を考える。
鉄骨系プレファブメーカーは床をALCにしているところが多い。
床面の水平ブレースが煩わしいので、QLデッキあるいはEデッキのほうが簡潔に納まる。

仮設や基礎に関しても工夫が必要である。小規模な建物の設計者は杭基礎(支持杭)を嫌い、地盤改良(改良杭)に固執する人が多いが、杭基礎のほうが経済的なこともある。
支持層が深い場合は ATTコラム も有効である。今まで2回しかATTコラムを使ったことがないが、広島県尾道市と青森県八戸市で使った。前者は支持層が深すぎたので支持杭をあきらめ、後者は手頃な中間層はあるものの、層厚が均一ではなく、中間層が無くなってしまうところがあった。
必要な支持力を摩擦で得られるか、何通りかのメーカーのものを比較して決める。
posted by TASS設計室 at 14:07| 構造設計

質問されることを恐れる

質問されることを恐れる人がいることを理解している。
電話で内容を伝えてくれても内容に欠落があることもあり、その質問を、そのまま転送してもらう。
大部屋で仕事をしている会社勤めの人は、仕事をやっているふりをするため、電話を多用する傾向がある。
電話は互いに同じ資料を見ながら話す時くらいでよい。
中途半端な理解では、審査機関や現場からの質問に答えられないだろう。やってみてダメなら、再び連絡がある。


posted by TASS設計室 at 12:05| 建築士

素人と変わらない意匠設計者

素人と変わらない意匠設計者が多い。
確認申請を含む法規的なことは代願事務所任せ、構造設計はもちろん外注である。
社内で法規と構造の面倒を見る人がいない会社もある。
木造2階建ては設計できるが、深基礎や高基礎、擁壁が絡むと設計できない。問題は高さ2m以下の擁壁である。確認申請時のチェックが入らないので、不安定なものをそのまま施工してしまった会社もある。
土圧のことが分からないのだろう。その程度の人が設計している。モーメント図を描くことが出来ない建築士は多い。
posted by TASS設計室 at 11:01| 建築士