混構造の構造計算プログラムの需要がありそうだ。地上5階建てまで計算出来れば十分と思う。地下1階を加えると6層になる。
何本もプログラムを買わずに、この範囲の建物の計算ができたらよいが、今は数本のプログラムで対応している。壁式構造とラーメンの組合せができるものがない。
唯一、東京デンコーの「2x4壁式3」がWRCと2x4工法の混構造に対応している。
上部を軸組工法とし、下層階をWRCにすることもあり、HOUSE-ST1とHOUSE-WLで計算したことがある。
上部を壁式にして1階をラーメンにすることもある。今は下層階の計算にBUS-6を使うので、荷重の受け渡しにひと手間増え、計算の一貫性が途切れる。
2022年12月17日
混構造の構造計算プログラム
posted by TASS設計室 at 23:22| 構造計算プログラム
見積りは作業のシミュレーション
見積りは作業のシミュレーションである。
内容が理解できないと、見積書を作成することができない。作業内容を思い浮かべ、作業時間や調整に要する時間を考えてみることである。
積算を行う部署しか持たない建設会社があるが、それだけでは設計内容を把握できない。それどころか、客先と打合せもままならないに違いない。
設計料も工事費も、的確に求めないと、客先に相手にされない。
内容が理解できないと、見積書を作成することができない。作業内容を思い浮かべ、作業時間や調整に要する時間を考えてみることである。
積算を行う部署しか持たない建設会社があるが、それだけでは設計内容を把握できない。それどころか、客先と打合せもままならないに違いない。
設計料も工事費も、的確に求めないと、客先に相手にされない。
posted by TASS設計室 at 18:13| 閑話休題
ディテールに興味がない
ディテールに興味がないと、自分なりにディテールを工夫することができない。ディテールは現場で考えるものと思っているのかもしれない。
試行錯誤しながら詳細図を作成して決めるのがディテールである。躯体との関係を示し、施工手順を考える。
現場で組み立てている鉄骨階段もある。せっかくユニットに出来るのだから、吊り込むことを考えたらどうかと思うが、板を貼るようにササラ桁に踏み板を現場溶接しているところもある。無理して吊り込むよりも、そんな方法でも良いかもしれない。割り切って、そんな構造図にすることに決めた。
意匠設計者は、そんなことを考えていない。図面に「鉄骨階段」と書き、「有効幅員・蹴上・踏面」を示せば済む。仕上げを含む階段詳細図を作成する意匠設計者は少ない。手摺のディテールは気になるところである。
試行錯誤しながら詳細図を作成して決めるのがディテールである。躯体との関係を示し、施工手順を考える。
現場で組み立てている鉄骨階段もある。せっかくユニットに出来るのだから、吊り込むことを考えたらどうかと思うが、板を貼るようにササラ桁に踏み板を現場溶接しているところもある。無理して吊り込むよりも、そんな方法でも良いかもしれない。割り切って、そんな構造図にすることに決めた。
意匠設計者は、そんなことを考えていない。図面に「鉄骨階段」と書き、「有効幅員・蹴上・踏面」を示せば済む。仕上げを含む階段詳細図を作成する意匠設計者は少ない。手摺のディテールは気になるところである。
posted by TASS設計室 at 17:52| 閑話休題
意匠設計者にも使える構造計算プログラム
意匠設計者にも使える構造計算プログラムを目指している開発者がいるそうだ。
グリッドフリーでデータ入力が可能らしいが、x-y-z座標を意識せずに入力できるだろうか。逆に意匠図で、通り芯を意識させることのほうが先ではないかと思う。
これは、立体幾何を意識できない人に迎合したプログラムではないか。面白そうなので、使ってみたい。
30年以上前、大きな帽子をかぶったオバサンが宣伝していたプログラムがある。大阪の開発元である。
意匠設計者にも使える構造計算プログラムと言っていたが、いつの間にか消えた。意匠設計者だって、勉強している人なら使えるだろう。スタートは皆同じである。
意匠図のデータを読み込んで構造計算を行うことはできる。しかし、最初に構造計算を行い、そのデータで構造図を自動作図し、そこに肉付けして意匠図にするほうが現実的だ。RCのマンションで言えば、内部間仕切りだけ意匠設計者が関与するようなものである。
こんな方法は、木造建築では普通に行っている。軸組工法でも、2x4工法でも、2x4工法とWRCの混構造でも、日常的に行っている。
グリッドフリーでデータ入力が可能らしいが、x-y-z座標を意識せずに入力できるだろうか。逆に意匠図で、通り芯を意識させることのほうが先ではないかと思う。
これは、立体幾何を意識できない人に迎合したプログラムではないか。面白そうなので、使ってみたい。
30年以上前、大きな帽子をかぶったオバサンが宣伝していたプログラムがある。大阪の開発元である。
意匠設計者にも使える構造計算プログラムと言っていたが、いつの間にか消えた。意匠設計者だって、勉強している人なら使えるだろう。スタートは皆同じである。
意匠図のデータを読み込んで構造計算を行うことはできる。しかし、最初に構造計算を行い、そのデータで構造図を自動作図し、そこに肉付けして意匠図にするほうが現実的だ。RCのマンションで言えば、内部間仕切りだけ意匠設計者が関与するようなものである。
こんな方法は、木造建築では普通に行っている。軸組工法でも、2x4工法でも、2x4工法とWRCの混構造でも、日常的に行っている。
posted by TASS設計室 at 12:39| 構造設計
地震時の土圧は計算しないのか
擁壁や地下室の計算で、地震時の土圧計算を省いている。
擁壁の計算では、高さ5mを超えると地震時の検討を行うが、5m以下は検討しなくてもよいので、地下壁は常時荷重時のみ検討している。
主働土圧係数の計算結果の一例を挙げると、
常時 0.4592
中地震時 0.6611
大地震時 0.7416
静止土圧係数 0.5 だから、短期として 1.5倍にしても 0.75 だから、常時荷重でOKなら、地震時は検討するまでもない。
擁壁の計算では、高さ5mを超えると地震時の検討を行うが、5m以下は検討しなくてもよいので、地下壁は常時荷重時のみ検討している。
主働土圧係数の計算結果の一例を挙げると、
常時 0.4592
中地震時 0.6611
大地震時 0.7416
静止土圧係数 0.5 だから、短期として 1.5倍にしても 0.75 だから、常時荷重でOKなら、地震時は検討するまでもない。
posted by TASS設計室 at 10:16| 構造設計
ルート1の計算
ルート1で計算できる建物の上限は、大雑把に書くと
@S造3階建て(軒高9m以下)標準せん断力係数0.3
ARC造耐震壁付きラーメン(高さ20m以下)6〜7階建て
BWRC造4階建て(階高制限あり)
C木造3階建て(軒高9m以下)
ここで、Aの耐震壁付きラーメンは、各階各方向で、申し訳程度の耐震壁を設けて成り立たせることもできる。全く耐震壁がなく、ルート判別式の壁柱量を満足してもルート1にならない。
2025年から3階建ての高さ制限が軒高・最高高さの区別なく16mになるが、それに伴い、構造に関する基準も変わるかもしれない。
木造で3階建て、高さ16mというのは、木造の事務所ビルや商業建築を想定しているのだろうか。
条件を満たす建物ならA〜Cは不都合ないが、@は不利に思えてならない。鉄骨造に恨みでもあるのだろうか。
@S造3階建て(軒高9m以下)標準せん断力係数0.3
ARC造耐震壁付きラーメン(高さ20m以下)6〜7階建て
BWRC造4階建て(階高制限あり)
C木造3階建て(軒高9m以下)
ここで、Aの耐震壁付きラーメンは、各階各方向で、申し訳程度の耐震壁を設けて成り立たせることもできる。全く耐震壁がなく、ルート判別式の壁柱量を満足してもルート1にならない。
2025年から3階建ての高さ制限が軒高・最高高さの区別なく16mになるが、それに伴い、構造に関する基準も変わるかもしれない。
木造で3階建て、高さ16mというのは、木造の事務所ビルや商業建築を想定しているのだろうか。
条件を満たす建物ならA〜Cは不都合ないが、@は不利に思えてならない。鉄骨造に恨みでもあるのだろうか。
posted by TASS設計室 at 08:48| 構造設計
実施設計を行うにはディテールを知る
実施設計を行うにはディテールを知ることである。
1/200なら許せるが、1/100のスケールの図面でも、鉄骨階段が付くというだけでは漠然としすぎている。ササラ桁の内法寸法くらいは示してもらいたい。1/50の図面ならササラ桁の納まりくらいは分かるだろう。階段の設計ができない意匠設計者は少なくない。
寸法の押さえがしっかりして、基本的な寸法が記入されている階段の意匠図を作成する意匠設計者は少ない。
特に木造住宅専業の意匠設計者はディテールが描ける人が少ない。木造の階段なら、段鼻の位置が分かれば施工できるが、木造の中に入る鉄骨階段は、骨組や仕上と絡めて考えるものである。
構造図で詳細に示すことになる。ディテールは描き始めると楽しいものだ。
1/200なら許せるが、1/100のスケールの図面でも、鉄骨階段が付くというだけでは漠然としすぎている。ササラ桁の内法寸法くらいは示してもらいたい。1/50の図面ならササラ桁の納まりくらいは分かるだろう。階段の設計ができない意匠設計者は少なくない。
寸法の押さえがしっかりして、基本的な寸法が記入されている階段の意匠図を作成する意匠設計者は少ない。
特に木造住宅専業の意匠設計者はディテールが描ける人が少ない。木造の階段なら、段鼻の位置が分かれば施工できるが、木造の中に入る鉄骨階段は、骨組や仕上と絡めて考えるものである。
構造図で詳細に示すことになる。ディテールは描き始めると楽しいものだ。
posted by TASS設計室 at 01:39| 建築士
冷間成形角形鋼管の柱梁耐力比
冷間成形角形鋼管の柱梁耐力比の制限は、保有水平耐力計算を行うことで回避できる。
計算すればほぼ100%保有水平耐力を満足する。それなら、柱梁耐力比の検討はやらなくてもよいではないか。
鉄骨造のラーメンは、ルート3の計算が当たり前で、ルート1やルート2で計算することはない。
ブレース構造はルート1でもルート2でもよい。ルート2でβ割増し1.5があっても、ルート3を避ける。
ルート1の標準せん断力係数0.3というのは、靭性に期待せず強度で頑張る設計だが、RC造のルート1は標準せん断力係数は0.2で、壁柱量を増やすことで強度を確保している。
計算すればほぼ100%保有水平耐力を満足する。それなら、柱梁耐力比の検討はやらなくてもよいではないか。
鉄骨造のラーメンは、ルート3の計算が当たり前で、ルート1やルート2で計算することはない。
ブレース構造はルート1でもルート2でもよい。ルート2でβ割増し1.5があっても、ルート3を避ける。
ルート1の標準せん断力係数0.3というのは、靭性に期待せず強度で頑張る設計だが、RC造のルート1は標準せん断力係数は0.2で、壁柱量を増やすことで強度を確保している。
posted by TASS設計室 at 00:49| 構造設計