2022年12月13日

支持杭に慣れる

木造住宅や小規模建築の設計を行っている人は、支持杭を使うことに慣れていない。
小径のスクリューパイルを使い慣れると設計の範囲が広がる。小規模というと短辺方向の寸法が小さく、塔状比が4を超えることもあり、地震時に浮上りが生ずることもある。塔状比が2.5を超えたら基礎の短期接地圧に注意する。
支持層が深い時は摩擦杭を使うことを考える。引抜に抵抗できる杭が必要になる場合に使う。狭小地というのは、道路も狭い場合があり、杭打ちの機械が入るかどうか検討する。
スクリューパイルの使い方に慣れ、鉄骨造の設計ができると、狭小地の建物の設計ができるようになる。適用可能な構造計算ルートはルート3しかないので、保有水平耐力計算に慣れることが必要になる。
posted by TASS設計室 at 19:11| 構造設計

鉄骨造の設計ができる意匠設計者

客が最初にアプローチするのが意匠設計者だから、鉄骨造の設計ができる意匠設計者を増やすことが必要だ。
スケール感覚が木造住宅と異なるので、柱の配置を見ると腕前が分かる。
鉄骨造はコストがかかり、耐火構造でも木造は安いと思っている人がいる。変形した小さすぎる建物は鉄骨造に限ると言ってもよい。床はQLデッキか日鉄Eデッキ、外壁は100mmのALCを貼ってしまえば出来上がる。
将来、スケルトンにして改造する場合も、鉄骨造はやりやすい。
木造専業の建築士は、次の一手として鉄骨造を学ぶことである。構造計算ルートはルート3である。ルート1に固執する意味がない。保有水平耐力計算もできないような構造設計者に頼んではいけない。



posted by TASS設計室 at 16:09| 建築士

構造計算プログラムの適用範囲外

現時点の作業中や計画中の案件の6割が適判にまわるものになった。
構造計算プログラムだけでは完結しない計算や、構造計算プログラムが使えないものもあり、一品生産的にエクセルで計算する。木造の4号建築も時々依頼され、壁量計算・4分割法・N値計算を行い、基礎伏図を作成する。
構造計算プログラムだけでは完結しないものは準備計算・計算後の補足・計算結果の見直しを行う。構造計算プログラムは道具である。このようなことがあるから、プログラムの適用範囲から外れたら計算できない人は、構造設計者が適用範囲外となる。

posted by TASS設計室 at 13:41| 構造設計