2022年11月06日

4階建てもKIZUKURIで計算している

プレカット屋が作成した4階建ての構造計算書が送られてきた。
KIZUKURIで計算していた。まだ、そんな会社があることが分かった。
4階建てになると、軸組工法に誘導する設計者がいることは聞いていたが、様子が分かった。
こんな状態では2x4工法の4階建てで、保有水平耐力計算は無理だろう。
僕が「木三郎」で壁の剛性に基づいた計算書を作成して送っていたが、見ていなかったらしい。
「木三郎」で計算した理由は、偏心率が0.15を超えた場合、ルート3になるので、どちらにも対応できるものとしていたが、壁の剛性をやりくりして偏心率を0.15以下にしてルート2でまとめていた。
基礎梁は分離してFAP-3で計算するというご丁寧なものだが、上部構造の応力計算で基礎梁も考慮すれば済むことではないか。そのほうがデータの再入力と言う煩雑な作業がなくなり、変更や修正の際にいちいち数値を入れ直さなくて済む。
鉄骨階段は頭が当たるので、最初に指摘していたが未対応だった。図面を描いていて分からないのかな。
基礎梁の主筋にD19を使っているが、端部はD16で、中央をD19として重ね接手で済ませることもある。梁幅300にも満たない梁でD19を使うのは納まりに工夫が要る。
木造4階建ての状況が良く分かった。
KIZUKURIが進化するか、構造設計者が進化するか、どちらだろう。構造計算プログラムは道具だから、ユーザーが進化しなくてはならないね。

posted by TASS設計室 at 20:59| 木造の構造計算