2022年07月30日

初心者丸出しの質疑

構造審査係りが初心者丸出しの質疑を送ってくるので、回答を関係者全員に送った。
多少は構造設計のことが分かる人なら理解できる内容である。
審査係りはAとBを照合することができる程度なので、構造計算プログラムも、そのような書式に改めるほうがよいと思う。
別の現場だが、監督がヘボなので、僕が躯体図を作成して型枠大工と鉄筋屋とメールでやりとりしている。
木造の構造計算ができる意匠設計者が躯体図を作成していたことがあるが、質問が多すぎるので、彼をやめさせて僕が躯体図を作成したこともある。
構造設計を学びたいと言うことは分かるが、僕は他人には教える気はない。

posted by TASS設計室 at 23:42| 構造設計

2022年07月26日

杭の水平力に対する計算

杭の水平力に対する計算は、杭頭モーメントの基礎梁に対する曲げ戻しの計算を理解して行う。
杭の計算を上部構造と連動して行う場合は、柱と杭が連続しているものとして応力解析を行うため、改めて曲げ戻しを考える必要がない。この機能は便利なもので、一度使ったらやめられない。
杭基礎の計算は、次の方法で行われている。
@杭と上部構造を一体モデルとして解析する
A杭の計算で求めた杭頭モーメントに水平力による付加曲げモーメントを加算したものを個別入力する(右手座標系でモーメントを加力方向別に入力する)
B杭の計算は上記と同じで、水平力に対して基礎梁の計算を手計算で行う
ラーメン構造なら@あるいはAを採用するが、壁式鉄筋コンクリート造や木造の場合はBの方法による。
木造で支持杭が採用されないのは、Bの計算を習得していないからではないだろうか。エクセルで計算シートを作っておくと便利である。使いまわしができる。
手計算でなければできない設計を行っているので、Bの方法で計算する。
posted by TASS設計室 at 05:32| 日記

2022年07月25日

久しぶりの日影図

昨日は久しぶりに日影図を描いた。
幸いにして南傾斜の敷地で、建物は南北に長いため、十分な余裕でクリアした。
横浜市の事前協議のリストを作っていた。いくつもの窓口をまわるので、効率よく動くことを考える。
窓口はこんなにある。
https://www.city.yokohama.lg.jp/business/bunyabetsu/kenchiku/annai/20140401121655.files/0074_20220329.pdf
https://www.city.yokohama.lg.jp/business/bunyabetsu/kenchiku/tetsuduki/kakunin/tetsuzuki.files/0001_20181015.pdf
posted by TASS設計室 at 13:38| 閑話休題

ディベロッパーの下請けの設計はやらない

僕はディベロッパーの下請けの設計はやらない。
この理由は分かる人には分かる。
posted by TASS設計室 at 08:18| 閑話休題

構造設計事務所でも意匠設計ができる

構造設計事務所でも意匠設計ができる。
斜面を利用するなど複雑な地形の建物は開発や造成も絡むので、計画の初期段階から構造設計者が関与するほうがよい。法規チェックや行政との事前協議を行い、建物のボリュームを出す段階である。
構造設計者が意匠設計に手を出したがらないのは、頻繁に行われる打合せに参加したくないという理由がある。構造設計の出番が来たら顔を出し、用が済んだら退席するということは良くやっていた。
posted by TASS設計室 at 06:54| 閑話休題

改修工事の設計

9月の予定に改修工事の設計が加わった。スーパーゼネコンから聞いたと言って問い合わせいただいたが、思い当たる人が複数いるので、その出処が誰か分からない。疎遠になっている人であることは確かだが、覚えていてくれて嬉しい。昔から変な仕事というと声がかかることは承知している。
直接構造設計事務所に問合わせるということは、業務内容をよく理解されている発注者である。
改修する部分の面積は大きなものではないが、全体の図面を見たらRC造、一部鉄骨造で延床面積2万uであった。
posted by TASS設計室 at 06:41| 閑話休題

2022年07月24日

RCの設計ができない構造設計者

大型の建物を設計している人だが、小さくてもRC造の設計ができない構造設計者がいるということを聞いた。これは優柔不断な意匠設計の相手をする手間がかかるから、そのように言っていると思う。耐震壁のバランスが悪く、スリットを拒否し、断面を小さくしたがる意匠設計者特有の癖を分かっているからに違いない。

構造計画のセンスのよい意匠設計者なら、そんな心配は必要ない。この人、構造設計をやったほうが良いのではないかと思うような意匠設計者がいる。図面を見ると整然として知性を感ずる。総合的に判断する力量がある。由緒ある設計事務所の管理建築士である。

何を研究しているか知らないが、事務所名に「研究所」という名前をつけた意匠設計者もいる。看板通り研究しているのだろうか。どうも僕は「研究所」とネーミングする意匠設計者を好きになれない。

今日は延床面積 8,000uの建物の基本設計が3日目で片づいた。開発申請から始める案件である。杭が必要か微妙な土質である。
posted by TASS設計室 at 17:53| 構造設計

2022年07月23日

計画案を決定する

故意に没になる案を施主に提示することもあるが、計画案を何通りも作りすぎる人がいる。
敷地を見ればベストチョイスは決まるものだ。
意匠と構造の同時進行が効率的で、構造が先行することもある。
posted by TASS設計室 at 22:59| 閑話休題

構造設計を主体とした総合設計

構造設計を主体とした総合設計を行っている。
僕の得意分野が斜面地と思われているらしく、持ち込まれる仕事は斜面地の建物が多いので、開発申請や宅地造成を含む基本計画を行う。開発申請を逃れる提案も行うことがある。
形ができたら意匠設計に渡し、中身を考えてもらう。設備設計は予定されている設備施工会社に依頼できる場合は、設計段階から参加してもらうが、設備設計事務所に依頼することが普通である。

規模が小さな斜面地の建物もあれば、敷地面積が5,000uを超えるものもある。斜面地の利用は敷地面積が大きくないと不経済である。無理に造成しても有効な面積が少なく、宅地分譲に適さないところを建物にする。
ポイントは仮設工事である。盛り土は一切行わず、5mを超える切土も避け、ひな壇状に建物を計画する。
建物であっても、2段擁壁とならないよう切土を行い、建物をはめ込む。
斜面地は地盤の良いところが多いので、なるべく直接基礎で計画する。ここまでの作業が終わったら、意匠設計者に任せる。近隣のボーリングデータを基にBUS基礎で地耐力の計算を行い、地盤調査会社に依頼する前段階のアタリをつける。自分なりの見解を付け、概算でも良いので建物の荷重を求めてから依頼する。杭が必要な場合もあるので、BUS基礎でアースドリル杭の計算も行う。難しい地盤の場合は、土質工学の専門家のいる信頼できる調査会社に依頼している。いい相棒がいる。
posted by TASS設計室 at 07:23| 構造設計

2022年07月21日

横浜市ワンルーム指導基準が廃止

横浜市ワンルーム指導基準が廃止された。
https://www.city.yokohama.lg.jp/business/bunyabetsu/kenchiku/tetsuduki/jorei/ikenkoubo/ikenkekka20210120.html

東京都は区によって取り扱いが異なる。
http://www.nihonzaitaku.co.jp/bs/object/images/kaihatukiseinozyoukyou.pdf
https://re.minkabu.jp/columns/20201002-002

計画していて、関連法規を調べたところ、横浜市ではワンルーム指導基準が廃止されていたことを知った。
posted by TASS設計室 at 20:25| 閑話休題

2022年07月19日

SWC造

木材の圧縮強度はコンクリートと同程度なので、柱の軸力を負担するには十分な強度がある。問題は仕口部である。
SRC造のRをWに置き換え、SWC造というのはどうだろう。梁はSとする。柱SRC・梁Sの建物は普通に設計しているので、その要領である。
耐震壁はCLTとする。軽くすることが目的なので、床もCLTとする。
構造計算上は耐震壁付きS造とする。基本はS造で、柱の軸力のほとんどを木材が負担する。ヤング係数比を考慮したSRC柱の計算要領で計算できる。

鉄骨と木材を一体化する際、グラウト注入が良いと考えている。SRC造ならコンクリートを打設することで一体化することができるが、木材と鉄骨の間に隙間を設け、グラウトを注入する。鉄骨はH形鋼とする。
柱通しで梁Sが前提である。

posted by TASS設計室 at 07:51| 木造の構造計算

2022年07月18日

耐震診断・耐震改修設計を行う際に必要とされる資格

耐震診断を行う際に必要とされる資格は次の8つである。
時間のある時に取ってください。
@RC耐震診断
ARC耐震改修
BSRC耐震診断
CSRC耐震改修
DS耐震診断
ES耐震改修
FW耐震診断
GW耐震改修
ついでに
H文教施設協会のRC学校建築物の耐震診断・耐震改修講習会の修了証
posted by TASS設計室 at 18:16| 構造設計

建築の基礎はRCとS

木造専業の人も建築の基礎はRCとSである。そこに基礎的な知見が含まれている。
それらを習得してから木造の設計を行うものである。僕も、最初は木造の設計は行わなかった。
軸組工法と2x4工法の構造設計は、ほぼ同時に始めた。
最初は手計算で、木造軸組工法は軽量鉄骨造のようなもの、2x4工法はWRC造のようなものと思って計算した。
posted by TASS設計室 at 16:50| 構造設計

2022年07月17日

都市木造の課題解決は住宅産業にあり

都市木造の課題解決は住宅産業にある。
現状は補助金があるから中層の木造が成り立っている。
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00403/082200008/
posted by TASS設計室 at 13:53| 閑話休題

現場監督

能力が低いに人は1人で仕事をさせず、1人でもよい作業でも複数で行わせることが必要である。それでも彼らは右往左往する。
建築現場はそんなものだが、そのために現場監督がいる。
posted by TASS設計室 at 12:49| 閑話休題

施工図として使える構造図

意匠設計は益々構造から離れた存在になる。
風呂やキッチン、壁紙を決めることが意匠設計の仕事みたいだ。
事前協議が出来ず、確認申請は代願事務所に依頼し、法規チェックも人任せ。
工事費にだけに興味があるが適正価格は分からない。安くできるという触れ込みで、業者を叩くことに加担する。
出来る意匠設計者は10人に1人くらいだろうか。
構造設計を先行し、それに化粧することが意匠設計になる。
海外では、そのような仕事の進め方の国があると聞いている。
posted by TASS設計室 at 11:15| 構造設計

斜面地の計画

斜面地の計画で、意匠設計と構造設計を行う。
▼斜面地の計画(断面図)-2.jpeg
posted by TASS設計室 at 10:34| 構造設計

意匠設計

意匠設計もやってます。もちろん、構造設計も。
この建物は東京デンコーの「2x4壁式3」で計算した混構造である。
WRCと2x4工法は相性が良い。
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posted by TASS設計室 at 10:28| 木造住宅

木造住宅の転換点、“4号特例縮小”

木造住宅の転換点、“4号特例縮小”
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/info/18/00033/052400094/

現在でも壁量計算、4分割法の検討、基礎伏図を作成できない意匠設計者がいる。
プレカット屋からの質問に答えられず、プレカット図をチェックできない人もいる。
木造専業の構造設計者の仕事が増えるだろう。
プレカット屋に構造設計ができる人が居ればよいが、見積りができる程度の人しかいない会社がある。
posted by TASS設計室 at 03:31| 木造住宅

2022年07月16日

小規模建築物では、構造図を施工図として作成する

小規模建築物では、構造図を施工図として作成する。
意匠設計事務所から施工図屋さんに依頼されても、チェックや質問が多くて面倒見きれないので、自分で作成するほうが効率的である。
現場監督はコンクリート施工図を描くことができず、型枠・鉄筋の業者は施工図を与えられて作業する人たちである。
コンクリート施工図という名前すら分からず、どこからもらってきたか分からないが、こんな図面が欲しいと言われたことがある。文化の違いを感ずる。
posted by TASS設計室 at 09:01| 構造設計