2022年06月04日

木造の設計者に両刀使いが少ないのは何故だろう

木造の設計者は「軸組工法」と「2x4工法」に分かれ、両刀使いが少ないのは何故だろう。
「軸組工法」は「軽量鉄骨ブレース構造」、「2x4工法」は「壁式鉄筋コンクリート造」のようなものだから、構造設計者なら、どちらも応用問題だ。基礎は「鉄筋コンクリート造」である。

「軸組工法」から始めた人は「2x4工法」、「2x4工法」から始めた人は「軸組工法」の設計を行うことだが、意匠設計者も2分されていることは意味が分からない。「軸組工法」の設計者は「2x4工法」が分からないという。どうせ構造はプレカット屋に丸投げで、基礎の設計はやっていないではないか。
4号建築で壁量計算を行うだけなので、両者に大した違いはない。
だから、両刀使いは難しいものではないことが分かる。

posted by TASS設計室 at 21:30| 木造住宅

吹抜で二分される建物

吹抜で二分される建物の補強計画が始まった。
剛床が成り立たない建物には吹抜で左右に分離されたもの、ロの字もあればコの字もある。
今回はコの字で、それが階段・エレベーターを挟んでL型とI型に分かれている。
さて、どう始末するか。
鉄骨造のビルを連結した耐震改修を行った経験があるが、今回は中間階の吹抜に鉄骨で水平ブレースを組むことにする。発注者が構造設計者に依頼したことが正解だ。この他にも意匠設計者を経由しない仕事がある。
posted by TASS設計室 at 18:41| 構造設計

木造軸組工法2階建ての偏心率

木造軸組工法2階建ての偏心率に代わる検討方法として4分割法があるが、変なプランを持ってこられると4分割法が成り立たないことがある。そんな時は偏心率0.3以下であることを確認する。それでもダメなら許容応力度計算を行う。
2階建てでも許容応力度計算を行う場合は、壁倍率の上限を7倍にすることができるので、偏心率が若干有利になる場合があり、0.3以下になることがある。
この偏心率は努力目標程度のもので、ねじれ補正を行っているのだから、ギリギリでも差し支えない。

posted by TASS設計室 at 10:45| 木造の構造計算

定性的に理解して略算でチェックする

構造審査係りは、定性的に理解して略算でチェックする。
判定員の試験のようだが、これができないと審査係りは失格である。
1対1で照合できるような計算書が分かりやすいが、それを見て遡ることができなければ審査係りは無理で、チェックマン程度の補助員である。

下記は「建築構造設計べんりねっと」から拝借した。
https://arc-structure.sakura.ne.jp/report31.htm?fbclid=IwAR0IiGSnBaJ12Tj8cg__ZNv34nzfxMX_XK7iPPhiE9B7nrniZBx23CNHlMs
posted by TASS設計室 at 09:20| 構造設計

4階建て

4階建ての計画は意外と多い。
・RC(ルート1またはルート3)
・S(ルート3)
・WRC(ルート1)
・WRC+2x4工法(ルート3)
・2x4工法(ルート3)
2x4工法で4階建てにする場合、S造と比較することを勧める。
2x4工法が安いと思いこんでいる人がいるが、3階建てまでなら、確かにそのようだ。
規模が小さすぎる場合は鉄骨造にするしかない。
構造計算ルートはルート3が圧倒的に多い。鉄骨造は100%がルート3である。
ルート2は、2x4工法3階建て軒高9mを超える場合くらいである。これはけっこう使える構造計算ルートである。

posted by TASS設計室 at 01:24| 閑話休題