2018年04月05日

小難しい計算が好きな人がいる

RC+木造の混構造で、地震力を限界耐力計算で求めている大手の会社がある。
普通にAi分布を求めて、作用する地震力を求めたら、大した差がなかった。
このケースでは、3階は限界耐力計算 91.6kN に対して Ai分布では 84.1kN、2階は 153.3kN に対して 148.1kN になった。
誰がコンサルティングを行っているか分かっているが、小難しい計算を行わず、普通にAi分布を求めたほうが良いと思う。しかし、Ai分布では層重量と一次固有周期だけで計算しており、建物の剛性は考慮されないので、より詳しく計算したいなら、固有値解析を行い、Ai分布を精算したほうが良いと考える。
久しぶりに、限界耐力計算にお目にかかった。

posted by TASS設計室 at 10:29| 木造の構造計算

2018年04月04日

木造の構造計算指針は両極端

木造の構造計算指針の難易度は両極端である。
CLT構造は難しくしすぎる。もっと単純化しないと設計する気にならない。CLTの値段が高いので、設計の機会がない。住宅メーカーが採算度外視で建てるかもしれないが、当方には縁がない。
その反面、枠組壁工法建築物構造計算指針では、条件付きではあるが、相変わらず水平構面の計算を省いている。
地震時の応力計算でも、反曲点高比を0.5としているが、応力図とマグサ端部の検討と辻褄が合わないことが放置されている。
2x4工法に倣ったスチールハウスも同様であり、二世代前の指針に倣って計算することもない。
これは、各工法の技術者の横のつながりが希薄であることから起きていることではないかと考えている。
木造軸組工法は、施工件数が多いため、まとまりが良い。この知見を学ぶと良い。

posted by TASS設計室 at 10:58| 木造の構造計算

混構造の計算に使えるプログラム

混構造の計算に使えるプログラムは、次のものである。
上部構造 2x4壁式
下部構造 BUS-6、HOUSE-WL
WRCで、保有水平耐力まで計算できるプログラムは、壁麻呂しか持っていないので、ルート3になったらラーメンにしてBUS-6を使う。あるいは、保有耐力時の水平力を、短期許容応力度で満足してしまう計算もある。DsをCoに置き換えて、終局時の応力を短期許容応力度で満足する計算を行う。
SS-3では、混構造の計算を行ったことがないが、SS-3もBUS-6と同様に計算可能と思う。
2x4壁式は、混構造に対応しているが、機能不足のため、改善されるのを待っている。
そのポイントは、特殊梁荷重の入力が、地震時の正負加力に対応しているかどうかである。
posted by TASS設計室 at 10:14| コンピュータ

覚える勉強は定着しない

覚える勉強は頭に定着しないので、実感として理解するとよい。
その際は画像やイメージとして記憶に残すことであり、言葉で記憶するものではない。
イメージが記憶にあれば、それを言葉にすることは容易である。
元予備校講師として、そんなことを実感している。
posted by TASS設計室 at 08:11| 建築士

2018年04月03日

コーン破壊の検討

木造やスチールハウスの引抜金物を検討する際に、コーン破壊の検討を行う必要がある。基礎梁の幅とアンカーボルトの位置と定着長さで決まるので、自動的に計算できる。この程度の計算は、基礎の計算プログラムに組み入れたらどうだろう。
posted by TASS設計室 at 23:31| 木造の構造計算

混構造の計算に対応したプログラム

下部構造をRC/Sとする混構造の計算に対応したプログラムは、自分が所有するものでは BUS-6 と SS-3 である。2x4工法は大規模木造に適しているが、混構造になると、極端に難しくなる。1〜2階をWRC、3〜6階を2x4工法という建物もあるが、機能的に2x4壁式だけでは完結しないと思われる。WRC造は壁麻呂そのものなので、壁麻呂を引っ張り出して計算しているが、追加を望みたい機能が1つある。
耐力壁の端部の、地震時の正負加力時の圧縮力と引張力を、耐力壁を受ける梁に対する荷重として考慮したい。短期荷重時および終局時の両方に対応したものを望むが、短期に対応することができれば、終局時は容易だろう。ここまで出来ないと、混構造の計算には使えない。

下部構造をRC造/S造またはWRC造とする場合の上部構造は、軸組工法・2x4工法・スチールハウス・軽量鉄骨造・ログハウスを想定する。
BUS-6は特殊な使い方が可能であり、上部が軽量鉄骨造の場合には、全体をひとまとめにして計算することができる。2x4壁式は、形式上は下部WRC造、上部2x4工法という計算はできるが、短期荷重時および終局時の受け梁の計算に関して機能不足と思われるところがある。裏技的な使い方があれば良いが、開発者に教えてもらいたいところである。


posted by TASS設計室 at 23:27| 構造設計

SRCの設計経験者が少ない

高さ20mを超える建物でも、RCで設計することが多くなり、SRCを設計することが少なくなった。
ところが、耐震診断や耐震改修には、SRC造が多く存在する。SRC造を設計したことのある構造設計者は少なくなり、SRCの設計の経験のない人が耐震診断を行うことが増えている。
posted by TASS設計室 at 22:44| 構造設計

壁麻呂、歌麿、公麿

壁式鉄筋コンクリート造の構造計算プログラムの元祖は、東京デンコーの『壁麻呂』だが、何で『壁麻呂』か聞いてみたい。
母ちゃんは歌麿で、父ちゃんは公麿、苗字は綾小路かもしれない。
『綾小路 壁麻呂』なかなか良い響きだ。
posted by TASS設計室 at 12:33| 閑話休題

混構造の受け梁の計算

1階をRC造またはS造とし、上階を木造とする混構造は、次のように計算する。
木造の耐力壁の下には、必ずRCまたはSの梁を設ける。
・木造を計算する
・RC造を計算する
・層重量を求めてAi分布を計算する
・求めたAi分布を使って木造を計算する
・長期軸力および短期軸力をRCまたはSの梁に特殊荷重として加えてRC造の計算を行う

上部木造の耐力壁の直下に大梁を配置しないと、梁に対する特殊荷重を入力することができないので、必ず耐力壁の直下には大梁を配置する。
大梁を配置しただけでは、短期荷重時の計算を行うことができないので、梁の上に特殊荷重を配置する。
木造とRC造の通り芯を一致させる。RCの柱や梁は、通り芯からの寄り寸法を入力すると、データとして分かりやすい。
このような計算ができるのは、BUS−6などのプログラムしかなく、上階の荷重を拾い出して、エクセルで準備した上で入力する。
耐力壁の端部の短期荷重は、正加力と負加力で反転するので、荷重の向きを考慮して入力する。正加力で入力すると、負加力時は、自動的に符合が反転する。



posted by TASS設計室 at 01:07| 木造の構造計算

2018年04月02日

下階の偏心が上階に及ぼす影響

下階の偏心が上階に及ぼす影響を考慮する。
1階の偏心が大きい場合、上階にねじれが生ずる。これを検討する場合、立体で動的解析を行わなければならないのだろうか。何もしないということはない。
良く分からないから、下階が偏心しないように設計する。
posted by TASS設計室 at 21:24| 構造設計

RC+W 混構造3階建ての設計要領

軒高9m以下、最高高さ13m以下でも、1階をRCまたはWRCとする混構造の場合、1階の設計がルート1かルート3で、大きく計算方法が変わる。
WRCなら壁量を満たせばルート1になるが、RCの場合は、耐震壁付きラーメンにならなければ、ルート1にすることができない。X方向、Y方向共に耐震壁付きラーメンにしなければならないので、苦しいところがある。
RCのルート1なら、偏心率はお構いなしだが、1階の偏心が上部構造に及ぼす影響を検討することを要求されることがあり、1階の偏心率を0.15以下に納めなければならなくなる。小規模な建物では、耐震壁付きラーメンにすることと、偏心率を0.15以内とすることの両方を満たすことは困難なことが多い。
そうなると、1階のRCは純ラーメンとして偏心率を0.15以内に納め、ルート3で設計する。
すると、2階〜3階もルート3で計算することになり、建物によっては、構造特性係数(Ds)が大きくなり、設計が難しくなる。Dsが大きいということは、保有耐力時の水平力が大きくなり、引き抜き力も、それなりに大きくなる。
その引き抜き力を、2階のRCの梁が受けることになり、梁の終局耐力やコーン破壊で梁の断面が決まる。
1階をRC、2〜3階を木造にする場合、木造部分の剛性率が0.6を下回るが、Fsによる必要保有水平耐力の割増は必要ないが、固有値解析を行い、Ai分布の精算を要求されることもある。
上部の木造に、接着工法の耐力壁が使われると、塑性率が小さいので構造特性係数(Ds)が大きくなり、必要保有水平耐力が更に大きくなる。
ここまで計算するには、上部と下部を異なる構造計算プログラムを使うことになるため、データの受け渡しが手入力になる。その作業を何度か繰り返すことになる。
東京デンコーの「2x4壁式」は WRC + 2x4工法 の計算を一体化して計算することはできるが、耐力壁の両端の圧縮力や引抜力を、2階の梁に作用させる計算までは自動化していない。
今のところ、こんな方法で計算する。
posted by TASS設計室 at 17:36| 木造の構造計算

何故、大規模木造か

日本で建築に使われる木材は、北米から輸入されている。
住宅着工件数は、年間100万戸から70万戸になろうとしている。そこで、木材の需要を維持することが必要になる。木造が得意とする建築は【安普請】である。長持ちする安普請が得意である。

建築の構造材として使うことができる材料で、輸入可能なものは木材のみであり、鋼材はJIS規格という非関税障壁があるお陰で、日本の鉄鋼メーカーが守られている。
JIS規格といのは純粋に日本で作った規格でなく、原本は ISO規格で、その和訳なのだそうだ。
貿易は保護主義が良い。やたらに海外から輸入すべきではない。食料も同様だが、「食べて応援しよう」には賛成しない。
posted by TASS設計室 at 15:38| 木造の構造計算

ω(オメガ)とα(アルファ)の使い方

単位長さあたりの重量を w=1.28kN/m などと示すが、w(ダブリュ)ではなくω(オメガ)と書く人がいる。オメガと言うと、角速度をイメージするので、荷重に関してはダブリュを使う。
M=at・ft・j からatを求めるが、at を αt と書く人がいる。鉄筋の断面積を示すので、α(アルファ)ではなくa を用いる。α(アルファ)と言うと、せん断力の割増係数に使っている。
建築学会の設計規準の最初の部分に記号の決め方が載っているので、目を通すことを勧める。
記号の使い方が滅茶苦茶では、頭の中が整理できないと思う。
posted by TASS設計室 at 12:18| 木造の構造計算

周回遅れの構造計算プログラム

木造には周回遅れの構造計算プログラムがある。保有水平耐力計算を行うことがあるが、崩壊形を確認せずに済ませているものを見かける。RC造でもS造でも、保有耐力が出ないという人がいて、計算書を見ると、基礎梁にヒンジができてしまい、それ以上耐力が上がっていない。
木造は次の工法と考えている。スチールハウスは枠組壁工法(2x4工法)である。
・木造軸組工法
・2x4工法
・スチールハウス
ログハウスは、時間の経過とともに壁が沈むが、2x4工法も同様である。スチールハウスはそれが無い。
posted by TASS設計室 at 11:30| 木造の構造計算

Ai分布の精算

下層階がRC造の混構造の場合、固有値解析を行い、Ai分布の精算を行うと、いい塩梅のAi分布になる。
普通は高層ビルでも3次モードまでしか計算しないが、5層の建物を5次まで計算すると、Fsを考慮しないAi分布に近い結果になる。4次まで、あるいは3次までの計算では、程遠い結果になる。その理由が分からない。
条件や組合せを変えて、何通りか計算してみたが、普段計算している略算のAi分布は、精算した結果よりも大きくなるとは限らないことが分かった。
固有周期をパラメーターとし、地震波をサイン波にして計算して軸惟幾応答解析を行って比較してみる。
こんなことをやっていると、時間が過ぎるのが早い。
posted by TASS設計室 at 01:36| 構造設計

2018年04月01日

■枠組壁工法構造計算指針2018年版■【4月1日】

枠組壁工法構造計算指針2018年版が出版される。【4月1日】
基本的な内容は変わり映えしないが、ミッドプライ・シア・ウォールやCLTも使えるようになる。
今までは床根太と垂木に限られていたが、スタッドにも薄板軽量形鋼を使うことができるようになり、事実上スチールハウスを包含するものとなった。したがって、2階建て500u以内の規模であれば、スチールハウスも4号建築として、壁量計算だけで設計することができる。
それに加え、平面的な併用構造も告示化され、ルート2あるいはルート3で設計する場合は、鉄筋コンクリート造や鉄骨造を平面的に組合わせることも可能になる。

posted by TASS設計室 at 01:51| 2x4工法