2018年03月31日

住宅から施設系の建築へ

木造建築は、住宅から施設系の建築に規模を拡大している。
建物全体の面積が大きくなることよりも、スパンが大きくなることのほうが難しい。
平面的に異種構造を組合わせる試みも行われているが、そのようなことはRC/SRC/Sでは当たり前のように行われてきた。木造が含まれると、極端に平面的な異種構造に対して消極的になる。
スパンの大きな部分に鉄骨を使うことや、ラーメン架構に鉄骨を使うことも考えられる。
積極的に併用構造を採用することで、木造建築の可能性が広がるのである。

posted by TASS設計室 at 22:09| 木造の構造計算

ケミカルアンカーを新築で使えるようにする

建築基準法の改正に向けて、2回目の意見募集が始まった。今回は2か月間の時間がある。
平成19年の改正では、ケミカルアンカーを新築に使うことが議論されたが、実現しなかった。エポキシ樹脂を使うため、火災に弱いことが欠点とされている。
日本人は、反対意見を出すことに関しては天下一品の能力があり、何でも潰すが、海外、特に欧米の規準には従順である。
耐震改修工事では、ケミカルアンカーを使うことが認められている。耐震診断は1968年の日米共同研究から始まっている。
日本建築学会の設計規準から逸脱したものでも、告示化することで認められているものもある。木材に関するものは、北米からの外圧が強い。
鋼材や鉄骨に関しては、JIS規格による非関税障壁があることで、日本の製品が守られているが、中国にはJIS規格の認定工場がある。北米のASTM規格の鋼材を日本で使おうとすると、手続きが難しい。ところが、アルミニウムはJIS, ASTM, DIN の規格が統一されているので、容易に海外の材料を使うことができる。
現状では、ケミカルアンカーやメカニカルアンカーを新築に使うことがある。設計者の責任と判断で使う。メカニカルアンカーは認める行政機関もあれば、認めない行政機関もある。
技術的に確立したものなので、使い方を制限することで、使うことを認めても良いのではないだろうか。
posted by TASS設計室 at 17:52| 構造設計

2018年03月30日

スチールハウスは、ボタンの掛け違い

スチールハウスは、ボタンの掛け違いをしている。
木造枠組壁工法のスタッドを薄板軽量形鋼に置き換えたに過ぎないが、鉄骨造として扱われる。きわめて特殊な鉄骨造だが、荷重や応力は2x4工法と変わらない。
木造軸組工法に対して軽量鉄骨造があるが、これは骨組みが木造軸組工法と変わらない。柱脚の検討を詳細に行うと、柱形を設けないと成り立たない。肉厚6mm以下の小さな断面だが、鉄骨造と分類して不思議はない。

スチールハウスは枠組壁工法であると宣言してしまえば良い。
スチールハウスは鉄鋼メーカーが始めたので、鉄骨造に分類されるが、内装間仕切りに使う軽鉄で建物を構成しているようなものなので、『なんちゃって鉄骨造』だろう。それを偉そうに鉄骨造だと言うこともない。
施工方法は2x4工法と瓜二つで、2x4工法の床根太や垂木に薄板軽量形鋼を使うこともできる。鉄鋼メーカーは、何にでも使えさえすれば使用量が増えるので、2x4工法にも売り込んだのだろう。だから緑本に記載されている。そもそも、小梁や床は、好きなものを使えば良い。RC造の建物にデッキプレートの床を使うこともある。

軽量鉄骨造に構造用合板の耐力壁を使っても悪くない。
重量鉄骨造に構造用合板やCLTの耐力壁という構造も考えられる。

posted by TASS設計室 at 20:08| 構造設計

基礎の計算プログラム

木造住宅の基礎の計算プログラムの需要がある。
荷重や応力を意識させずに配筋を求めることを目標とする。

偏心率を計算せずに、偏心を検討するために、4分割法が考案された。
N値法は、応力計算を行わずに、引き抜き金物を求めることができる。
スパン表では、床根太や梁断面を、計算せずに求めることができる。
構造力学を意識しなくても、建物の安全性が確保できる。

しかし、こんなことで良いのだろうか。
posted by TASS設計室 at 18:29| 木造の構造計算

木造構造設計建築士

木造構造設計建築士という資格があっても良いのではないだろうか。
木造建築士・二級建築士・一級建築士が受験できる資格で、軸組工法と枠組壁工法を選択できるようにする。選択した場合は限定免許になる。作図や計算の試験も行う。
基礎の設計は必須とし、べた基礎・布基礎・独立基礎を範囲に含める。
資格を創設すると勉強するようになるのではないかと思う。
事務所にFAXが来ていたが、伝統工法の新発売の資格だった。
posted by TASS設計室 at 14:14| 建築士

2018年03月29日

耐火構造の中高層大規模木造はハウスメーカーの宣伝モデルにすぎない

耐火構造の中高層大規模木造はハウスメーカーの宣伝モデルにすぎない。
広く普及することなく、先細りになる。
何と言っても、木造の場合は、準耐火構造で建てることができる規模に最大のメリットがある。

現行の構造計算指針は小規模木造住宅を対象にしたものであり、大規模化、高層化するには、個別の評定を必要とする。小難しいことをせず、素直に鉄骨造で設計するほうが手っ取り早く、コストも抑えられる。
2x4工法の耐火構造とRC造のコスト比較を行うと、仕上げが簡単なRC造が有利になる。
RC造は、何もしなくても2時間耐火になる。

CLTの設計施工マニュアルを見ていたが、難しく設計しすぎている。プレキャストコンクリートの壁構造として設計しても良いのではないだろうか。
設計方法としては、壁のせん断耐力の検討と接合部の設計に帰着する。
壁式鉄筋コンクリート造の耐震診断の方法が大いに参考になる。
posted by TASS設計室 at 10:57| 木造の構造計算

2018年03月28日

構造計算プログラムを整理統合する

構造計算プログラムを整理統合する時期がきたのではないだろうか。
RC/SRC/Sは、BUS-6やSS-7など、1本のプログラムで計算できる。
2x4/WRCも1本のプログラムで計算できるが、機能的に不十分なところがある。2x4工法の計算で求められた壁端部の短期軸力を、WRC造の梁に伝達することができない。BUS-6では、RCあるいはS梁に対する地震時の特殊荷重として考慮することができる。
木造の構造計算プログラムは、立体解析に移行することが遅れている。構造システムの HOUSE-ST1 が FAP-3 と連動すると立体解析が可能になる。

壁式構造は全体的に需要が少なく、ユーザー数が少ない。
2x4工法で最も使われているプログラムが kizkuri-2x4 であり、水平構面の計算ができないなど、機能不足が指摘されている。機能的に使えるプログラムは 東京デンコーの 2x4壁式 しかない。
posted by TASS設計室 at 15:12| 構造設計

木造も軸方向変形を考慮

木造も高層化とともに、軸方向変形を考慮することが必要になる。
3階建てなら無視、4〜5階は迷うところで。6階以上は考慮する。
乾燥収縮による高さ方向の変位もある。
計算してみなければ始まらない。
posted by TASS設計室 at 12:26| 木造の構造計算

2018年03月27日

構造計算書を見て判断する

工事を進める際、構造図に疑問があったら、構造計算書を見て判断する。
現場では構造計算書を見ることができる人は少なく、構造計算書は単なる飾り物になっている。
最初は他人が設計したものを見て、仕事を覚えるものだが、ひとつひとつ教えられなければ理解出来ない人もいる。現場管理や施工図の仕事に就く構造設計者が不足している。
構造設計者の仕事は、構造設計だけではない。確認申請の審査や適合性判定の仕事もある。
posted by TASS設計室 at 08:01| 構造設計

2018年03月25日

枠組壁工法建築物 構造計算指針 改定版はまだ出ない

枠組壁工法建築物 構造計算指針 改定版はまだ出ない
軸組工法は2017年版が出たが、2x4工法は、まだ出ない。ミッドプライウォールやCLTを含めるのだろうか。
6階建てを視野に入れると、杭基礎の計算も出来なくてはならないが、木造の設計者は経験不足な人が多い。小口径鋼管杭ではなく、支持杭あるいは摩擦杭で、杭頭モーメントを基礎梁で処理する計算を行うものである。
しかし、6階建てになったら、鉄骨造でしょう。
6階建ての1〜2階の耐震壁は2時間耐火にしなければならないが、雑壁は1時間耐火で良い。
鉄骨のラーメンなら、柱梁の耐火被覆は2時間耐火になるが、雑壁は1時間耐火にできる。
2x4工法の6階建ては、相当強度の高い壁をコアの部分に使い、耐力壁を少なくする計画にする。
そのようにしないと、2時間耐火の壁が増えて、コストが上昇する。
https://www.bcj.or.jp/publication/images/book_c0/2-1059.pdf
posted by TASS設計室 at 23:12| 2x4工法

大規模木造

大規模木造建築は、PC造のノウハウが利用できる。
ここに接合部のディテールが示されている。
http://www.sendo-shien.jp/25/case/download/jirei13.pdf

何故、大規模木造、木造超高層なのだろう。
集成材が発達し、大断面の集成材が出来るようになったからだろうか。接着剤で固めた木なら、鉄筋や鉄骨を芯にいれた集成材は作れないのだろうか。RC(Reinforced Concrete)ではなく、RW や SRW、SW の可能性もある。
木を生コンのようにドロドロにして、鉄筋を組んだ型枠に流し込むことができたら、柱・梁のブロックをPC工場で製作することができる。床はボックスビームが良さそうだ。
https://www.hro.or.jp/list/forest/research/fpri/rsdayo/10103010101.pdf
posted by TASS設計室 at 08:47| 木造の構造計算

2018年03月24日

KIZUKURI-2x4 は2x4工法の業界標準

KIZUKURI-2x4 は2x4工法の業界標準だが、6階建ての計算は出来るようになるだろうか。
6階建ての次は、10階建て、高さ30mに挑戦してもらいたい。
しかし、諸々の工法には最適な規模があり、無理なことを行うとコストがかかり過ぎる。
集成材を多用することになり、標準的なスタッドの断面も 206(two by six)ではなく306(three by six)が必要になる。
posted by TASS設計室 at 23:50| 2x4工法

アーキトレンド

アーキトレンドがなければ仕事にならない人が多い。
特に木造住宅の設計者は、アーキトレンドに依存している。これは、アーキトレンドが設計者の知識を補っていることにある。構造図は良くできており、構造計算にも使える。
価格は高いが、意匠設計者をサポートする総合CADソフトとしては、良くできていると思う。
posted by TASS設計室 at 22:44| 構造設計

積載荷重

積載荷重には、床および小梁用・架構用・地震用の3通りあるが、木造の場合は、小梁も大梁も区別がつかない状態になることがある。
その際の判断として、壁線区画を構成する梁や上階の耐力壁が載る梁を架構用として計算したら良い。
梁のデータを大梁として入力すれば架構用、小梁として入力すれば小梁用の積載荷重になる。
posted by TASS設計室 at 19:36| 木造の構造計算

二重構造の建物

正方形の平面の中央に、正方形を45度回転して配置した建物を計算した。
2つの木造の構造計算ソフトを試したが、平面的に45度に傾けた耐力壁の計算では、最初に設定した軸の方向にしか耐力を考慮することができない。45度に傾けているのだから、X方向にも、Y方向にも耐力を配分したい。
結局、手計算で計算することにしたが、FAP-3 あるいは MIDAS で計算るしかない。
木造の構造計算プログラムも、完全に立体解析ができるようになったら、適用範囲が広がるに違いない。

BUS-6で木造軸組工法の計算を行う方法もある。柱を ロ-100x100x2.3 の軽量鉄骨に置き換え、耐力壁やスジカイの耐力は、ブレースに置き換えると計算できる。固定荷重の違いは、床や壁の仕上荷重で調整する。

posted by TASS設計室 at 09:09| 木造の構造計算

構造計算指針を統合する

木造は構造計算指針を統合したらどうだろうか。
軸組工法と2x4工法を1冊にしてスチールハウスも加えてしまう。
それらには共通部分も多く、別々に学ぶよりも、ひとまとめにして理解するほうが効率的だ。
構造計算プログラムも、1本にしてしまうこともできる。木造の耐震診断は、伝統工法・軸組工法・2x4工法を1本のプログラムで計算している。
軸組工法で計算を始めて、途中で気が変わって2x4工法にする場合でも、入力したデータが無駄にならない。
計算結果は、そのまま自動作図して構造図にする。軸組工法が強いだの、2x4工法が優れているだの、どうでも良いことであり、荷重や外力が同じで、耐力壁の耐力も大差がないので、耐震性は大した違いがない。
スチールハウスは鉄骨造に分類されるため、ルート1で計算する場合は、標準せん断力係数が 0.3 になる。
2x4工法を薄板軽量形鋼に置き換えただけで、標準せん断力係数が 0.2 から 0.3 になってしまうが、それでスチールハウスは耐震性能が高いと言っている。

posted by TASS設計室 at 00:43| 木造の構造計算

2018年03月23日

外部鉄骨階段の設計

RC造やS造、あるいは木造の建物にも外部鉄骨階段を付けるが、その設計方法は次のようにする。
鉛直荷重は鉄骨階段の柱が負担する。
地震時の水平力は、階段の重心位置に荷重を設定し、偏心率の計算に考慮する。
鉄骨階段の柱や梁、ササラ桁などは、個別に計算する。
木造建築の外部階段の場合、kizkuri や kizukuri-2x4 で計算する人も多いと思うので、その際の計算方法は、次のようにする。
鉄骨階段の柱は、木造の柱として、柱の位置にリアルに入力する。
梁も入力し、階段は床として入力する。階段は床が斜めになっているが、層重量の負担範囲に合わせて床荷重を配置する。床荷重は、鉄骨の重量を考慮して求める。
柱の軸力は、木造として計算しても同じなので、計算結果を利用して鉄骨部材の検定を行う。
鉄骨階段の柱は、建物本体と同じ動きになるので、強制変位を受けることになり、強制変位を受けた際に許容応力度を超えないことを示すが、層間変形角が 1/150 程度なら、検討してもしなくても、結果は同じだろう。
階段は本体からの突出部となるので、1Gの水平力に対して、本体に取り付けるボルトの検討を行う。
その際のボルトは、コーチスクリューではなく、ナットと座金を用いて、ボルトを貫通して止めるほうが安心だ。
事務所ビルやマンションの外部階段も、木造のアパートに付ける階段も、こんな要領で計算する。

posted by TASS設計室 at 17:18| 構造設計

2x4工法とスチールハウスは同じもの

2x4工法とスチールハウスは同じものでしょう。
枠組壁工法建築物構造計算指針(2007年)が改定されると思うが、何が変化するか楽しみにしている。
スチールハウスの計算は、kizukuri-steel という構造計算プログラムが存在するとおり、kizukuri-2x4 そのものである。2x4工法でも、薄板軽量型鋼を床や屋根に使うことができる。
耐力壁の強度を高めるなら、ミッドプライウォールを使えばよいが、これは、木造軸組工法に使っても良いと考えている。耐力壁周囲の柱梁がしっかりしているので、安心感がある。
塑性率の高いブレースを使う場合は、いわゆる枠付きブレースというもので、斜材の交点を溶接あるいはボルト止めしない方法もある。初期剛性は高いが、その後の変形を許容するディテールである。それを木造に適用することも考えられる。座屈補剛ブレースが安く提供されると、軽量鉄骨造にも使いたくなる。
各工法で考案されたディテールを組合わせて使う時代が来た。

posted by TASS設計室 at 09:25| 木造の構造計算

2018年03月22日

答えが見つかるまで考え抜く技術【再】

答えが見つかるまで考え抜く技術【再】
駿台予備校講師 表三郎著 『答えが見つかるまで考え抜く技術』
より

『何か違和感や疑問を感じたということは、そこに考えるべき問題が存在するということだからだ。』
『何も疑わない人に、何かを考え抜くことはできないのだ。』
『人間は、使える言葉がたくさんあればあるほど、複雑な思考が可能になる。』
『クリエイティブな発想は、ルールを壊し、ルールを乗り越え、みずから新しいルールをつくっていくことから生まれるからである。』
『ルールの抜け道を見抜ける人になれるかどうか。これができる人こそ、じつは発想力が豊かな本物なのだ。』

違反建築を勧めているのではありませんよ。
続きは本を買って読んでください。
posted by TASS設計室 at 10:02| 閑話休題

2018年03月20日

鉄筋に関する話題

絵で見る鉄筋専科81fPhQkFd0L.jpg絵で見る鉄筋専科81fPhQkFd0L.jpg鉄筋に関する話題
「設計や施工の人材不足で、配筋などに関するノウハウが失われている」(本文より)
現場を知らないと、施工不可能な設計をしてしまうことがある。
昔、「絵でみる鉄筋専科」(1972年)という本があった。
https://sekokan-navi.jp/magazine/12418

久しぶりに鉄筋に関する記事を見た。大規模な工事には適していると思う。設計段階から考えておくと良い。
https://sekokan-navi.jp/magazine/13992
※ 1986〜1987年頃、鉄筋工が不足している時に、SRC造やRC造の建物にもファブデッキやQLデッキを採用したことがある。
posted by TASS設計室 at 03:09| 閑話休題