2016年12月26日

構造標準図について

構造標準図はまさに標準図であり、準的な納まりを記載している標準図であり、建築士事務所協会や住木センターなどで販売されている。
鉄骨造の場合、H形鋼の柱の場合、ボックスコラムの場合について記載されている。該当する部分に溶接記号を書き加えて利用する。RC標準図は、まさに標準図であり、加筆せずに利用する人が多い。構造図を見れば分かると思うが、何ら手を加えることなく利用されている。
2x4工法の標準図にも様々な記述があるが、設計図書と照らし、該当する部分を見れば良いのであり、該当しない部分を削除あるいは斜線で消す必要はない。そのために構造図があり、代表的な構造詳細図を作成しているのである。
ところが、それらの標準図で、必要のない部分を削除するよう、適合性判定機関からの指摘があり、当方としては対応しかねると回答した。
形式主義を重視する人がいるもので、役所に近い存在となっている。
また、X方向・Y方向各1つの代表的な軸組詳細図を作成しているが、全ての通りで、同様の図面を作成することを指摘事項に書いてきている。良く恥ずかしくもなく、こんな指摘事項を書くものだと感心する。

一方、500uを下回る 2x4工法2階建ての4号建築のだが、特例から外れるので、壁量計算に加え、許容応力度計算まで行い、構造図を作成した。申請上は壁量計算のみ提出した。
この建物は、最上階の屋根が連続せず、2階だけが左右の2つのブロックに分かれており、1階+2階左、1階+2階右という組み合わせで計算した。左右の高さは等しく耐力壁の配置も対称形で、一次固有周期が等しいので、2階の左右のブロックが単独で成り立てば良いと判断した。
許容応力度計算を行うと、2階を左右が分離されているので、2階の各ブロックの重量比が小さくなり、Ai が若干大きくなる。
そこで、審査の指摘が上がってきた。左右が逆位相のなったときの、2階の床の水平力の検討を行えと言うのである。逆位相ではないが、普通に水平構面の検討を行い、床面の剪断耐力に余裕のあることは確認している。
ところが、上記の床面剪断には触れず、左のブロックが左に、右のブロックが右に振れた時の、2階の床面に作用する引き離される力に対する引き寄せ金物を設けるよう指摘が来た。
この人の頭は、2階が左右に分離されているので、完全に2棟として計算し、エキスパンションを設けることを考えていたのだろう。当方が指摘を蹴って、そのまま審査は完了した。

ちょうど、7階建てのマンションの耐震診断に着手したが、その建物は店舗・オフィスが2階、その上に大小2つのブロックに分かれて住居棟が存在する。このくらいになれば、左右を分離したことによる影響が出始めるかもしれないが、それは、上部構造が単独に、一次モードで振動するとみなせばよいと判断している。この建物も、一次固有周期は左右同じだ。事情があって、コンクリートのコア抜き調査ができないので、各階9か所、シュミットハンマーでコンクリート強度を測定することにした。

posted by TASS設計室 at 00:38| 閑話休題